第8話「最終決戦」

ブラウが撃ち込んだカプセルにより、バルバの体は怪物の姿に変貌。


融合神獣バルバキマイラとなった。


「バルバ……こんな姿に……」

グレイザーは少しバルバを哀れんでいた。

「みんな……行くぞ!!」

ガイオーがヒーロー達に戦いを促す。


5人が一斉にバルバキマイラに攻撃を仕掛ける。

だが、バルバキマイラは咆哮と共にヒーロー達に突進し、5人の攻撃を全く寄せ付けずなぎ倒した。

右前足がVソルジャーを襲う。

「うわっ!?」

続いて左前足がGTN-1を襲う。

「ぐぁっ!?」


ガイオーが『ガイソード』で攻撃を仕掛けるが、左の頭がガイオーを襲う。

「ぐぁっ!?」

グレイザーは後ろに回って攻撃を仕掛けるが、尻尾に弾き飛ばされる。

「うわっ!?」

そして、中央の頭がドライガーに突進。

鋭い牙を剥きドライガーに襲い掛かる。

「うわっ!?こ……コイツ……俺を喰う気か!?」


「くっ……勇一さん……」

GTN-1が何とか立ち上がり『Gバルカン』でバルバキマイラを攻撃。

しかし、全く効いていない様子で見向きもしなかった。

「ダメか……」

「体格差がありすぎる!!コイツと戦うには戦車や戦闘機レベルが必要だぜ……」

Vソルジャーはバルバキマイラの圧倒的なパワーにそう言う。

ドライガーも反撃に出る。

「この……調子に乗るな!!」『ドラゴニックボンバー』を叩き込む。

鼻の頭に『ドラゴニックボンバー』を喰らいバルバキマイラは一瞬引き下がった。

その隙にドライガーはジャンプして脱出。


「大丈夫か?勇一君」

Vソルジャーが声を掛ける。

「ええ……大丈夫です……」

「待ってろ……今、戦闘機と戦車を要請する」

「いや、待って!」

「え?」

グレイザーがひき止めた。

「俺に考えがある」

そう言ってグレイザーは一度皆を集める。

「ガイオー達は3人でアイツを引き付けて……勇一君は俺と一緒に来て!」

「あっ、はい」

「わかった。おい、お前ら手伝え」

「はい!」


ガイオー、GTN-1、Vソルジャーはバルバキマイラと戦い続ける。


「勇一君……いや、ドライガー。君、4つの力を同時に使えたよね?」

「フォースドラゴンの事ですか?はい!」

「その力と奴らが使った次元に穴を空ける装置を利用するんだ」

「守さん、何をする気ですか?」

「まぁ、見てなって。伊達に宇宙工学勉強してないよ」

そう得意げに言ってグレイザーは装置を建物に取りに行った。


ガイオー達3人はバルバキマイラに苦戦していた。

「守さん……何をする気でしょう?」

「さあな……でも……アイツの事だ……きっと一発逆転の切り札を思い付いたんだよ」

「ガイオーさんは守さんの事を信頼してるんですね……」

「フンッ……アイツは俺の戦友だからな……」

「戦友か……なら、俺達ももう少し踏ん張るか!」


そして、グレイザーが、装置を持って来る。

グレイザーが確認するとさっき破壊された部分があったが、必要な機能は残っていた。


「ん?アイツら何する気だ?」

「まさか……まずい……ブラウ、ここを離れるぞ……」

「え?あっ、はい……」

スカーとブラウはその場を離れる。


グレイザーは一体何をしようとしてるのか?


グレイザーは急いで準備をした。

「よし……何とか行けそうだ、ドライガー、4つの宝玉の力を!」

「はい!」

ドライガーは『フォースドラゴン』にチェンジ。

「君はいつも通り必殺技を奴に!」

「はい!行きます!」

「皆はそこから離れて!!」

グレイザーの指示でガイオー達はその場を離れる。


そして、ドライガーの『ドラゴニックドライブ』

「今だ!!」

ドライガーが『ドラゴニックドライブ』でバルバキマイラにダメージを負わせ、バルバキマイラの傷口にグレイザーは『エクゾリウム砲』を発射。

エクゾリウム鉱石のエネルギーを利用して、攻撃した。

エクゾリウム鉱石をスカー達が利用したのはそのエネルギー量が高くあらゆる物のエネルギーに変換出来る為だった。


このエネルギーを攻撃用に使用する事を思い付いたグレイザーは流石だった。

エクゾリウム砲を食らったバルバキマイラは大ダメージを受けて体が崩壊した。


バルバは元の姿に戻った。

「アルギルス様……もうじき……そちらに向かいます……」

バルバは消滅した。


「勝った……」

そして、ヒーロー達は集結。

「やりましたね」

ドライガーがそう言うと……。

「全く……とんでもない事を考える奴だな」

ガイオーは少し呆れた様子だった。

「フフンッ……優秀な科学者は独創的な発想に長けてるものだ」

グレイザーは誇らしげに言う。

「さぁ、帰りましょう」


戦いが終わりヒーロー達は帰って行った。


3日後、龍宝神社の境内でバーベキューをする勇一達が居た。

「さぁ、さぁ、遠慮しないでどんどん食べて下さいね!」

正信がどんどん肉を焼き振る舞っていた。


「いっただきまーす!」

ガイがどんどん食べる。

「お前、少しは遠慮しろよ!」

守が突っ込む。

「あっ!それ俺の肉!?」

ガイは寺本の肉を取った様だ。

「まだ、沢山ありますから~」

火村は皆をなだめている。


「勇一……頼もしい仲間が出来たな」

正信が守達を見て言うと……。

「うん!」

勇一も笑顔で答えた。

「勇一さん!肉焼けましたよ!」

「あっ、はーい!」

勇一が火村の元へ行く。

「すみません、我々まで……」

葛城、牧田、藤波博士も参加していた。

「いえいえ、お肉や野菜を沢山持って来て頂いてすみません……」

「はぁ……ガイ君は人一倍……いや、人の10倍位食べますから……」


激闘を繰り広げたヒーロー達も今は戦いを忘れ、バーベキューを楽しんでいた。


その頃、スカーとブラウは……。

「兄貴……バルバの奴……本当に良かったんですかい?」

「ああ……次元を移動する技術は手に入った。もう用済みだ……」


-完-

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グレイザー×ドライガー〜5大ヒーロー大決戦〜 山ピー @TAKA4414

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