第90話 10階層・第二ダンジョン
* 10階層・第二ダンジョン
「おお!岩竜よ、お主、こんな所で何をしている?」
「・・・」
「俺だ、エドガーだよ、忘れたか?」
「・・・・」
「何だ? 意識まで乗っ取られてしまっているのか? 残念だ!」
「おお、ミヤビ、待っていたぞ。 こいつどうやら自分の意識が封印されているかもしれないんだが、ミヤビの解呪でもかけてやってはくれないか?」
えっ? 知り合い?なの?
「ああ、昔、出会ったことが有るやつかもしれないが、・・・わからん!」
そうなんだ〜、解呪ね、最大級のをかけてみようか? 「そうだな」
ということなので、エドガーの竜圧で抑えられていて、おとなしい今のうちにと、聖竜魔法・解呪をかけてみたよ・・・
『ううう〜〜・・・あれ?ソナタは、土竜なのか?』
「おお、戻ったか!ああ、土竜だ、覚えていたか?今は、エドガーと名乗っている」
『何か、頭がくらくらしているが、エドガー、お主はおれの恩人だし、覚えているさ!』
って、どうやら、知人だったらしい。鑑定!
*岩竜:ガロン レベル150 3000歳
・スキル:鉱物生成、宝石生成、金属加工、
・魔法適性:土魔法、風魔法、火魔法、
・状態:ダンジョンの呪い、束縛、(解呪には要神級魔法)
神級魔法ねぇ〜、
「ねぇ、リンネ!私ってできるよね?」
『ああ、できるだろうね? どうやってやるつもり?』
「そうだなぁ〜、神級のリンネ剣に解呪を付与して発動させる?」
『ああ、それでも良いかもね?・・・でも、あれは基本は剣だからね、ちょっと間違えると、神級の斬撃が飛ぶよ?』
「うん、そうだね、そこまでの魔法制御は練習が必要かな・・・
そうだ! ブラックワンドって確か神級の魔法の杖だったよね、これに解呪の魔法を付与して、効力を上げる!っていうのは?」
『ははは、正解!だよ、リンネ!よく出来たね! 恐らくそれで、ダンジョンの呪いも断ち切ることはできるはずだけど、結局は、彼、岩竜の意思を大切にしなければだよ・・・まあ、頑張って!』
よし! リンネに褒められた! 何か?久しぶりだけど、嬉しい!
一応、エドガーには話したよ。彼、ガロンが望めば、ダンジョンからの束縛の呪いを断ち切ることもできるよ、と。
でも、そうなると、彼は自由になるけど、ここから離れてしまえば、このダンジョンの魔力バランスが崩れるからね・・・下手すれば崩壊?
「ああ、そうだな・・・まあ、ヤツと話してみよう」
結論が出たようだ。
ガロン岩竜は束縛から解き放たれたい。
でも、しばらくは、このダンジョンを住処にする。
外に出て不在時の為に、この奥にあるダンジョンコアのレベルをあげておきたい。ガロンからの魔力の流れ込みが無くなるので、コアの存続が心配?
・・・というものだった。
なので、とりあえず、ガロンの開放だね、
ブラックワンドを構えて、ワンドに聖竜魔法・解呪を付与して、神級魔法としてさらに効力増強で、神級魔法・解呪を発動!
ガロンの体に繋がっていた、見えなかった魔法の鎖が現れて、音もなく切れて外れていく・・・・すべての鎖が外れて、ガロンの体が光輝いて、解呪完了、ついでに、清浄、浄化を合わせてかけてみたが・・・・
「おおおお〜〜力が漲るぞ〜、ありがとう、小さき人の子よ!」
って岩竜の雄叫びが聞こえてきたよ、良かったね・・・
ダンジョンコアのレベル上げ?ってどうするの?
「ああ、それなら、基礎魔力を上げてやれば良いはずだから、大きな魔力を流してやれば、それが基礎魔力になると思う」ってアスラが言うので、まあ、私が、流してあげましょうか!
奥の岩の窪みに鎮座しているコア・・・でかい魔石みたいだよ?これってドラゴンの魔石?・・・に徐々に魔力を流してみた。
コアが魔力の流れ込みに応じてかすかに光ってきたので、更に強く流してみた。コアが明るく光輝いてきたので、そこで魔力供給を止めた。
しばらく光が強かったが、だんだん落ち着いてきたよ。
「ああ、良い感じだね、これで、その上がった基礎魔力に応じて地脈からの魔力補充がなされるはずだよ・・・」
アスラのお墨付き?も得られたので、これで良いのかな?
鑑定!
*第二ダンジョン・コア
レベル200--->350⬆
コア・マスター:ミヤビ
地脈吸い上げ状況:正常
あれれれ? マスターになってしまったよ?
「ああ、凄いね、ミヤビがコアに指示して、ダンジョンを作り変えたり、いろいろダンジョンの運用もできる、と思う・・・」
そうなんだ!?
念話! ねえ、コアさん? 私はミヤビ、解るかしら?
『・・・・はい、マスター、レベルアップの魔力供給をありがとうございました。
私は、ウエスト王国第二ダンジョンのコア、現時点でのレベルは350となり、現在も、正常に地脈から魔力を補充できています』
そう? 良かったわ、私からは特に指示することは、今はないけど、ダンジョンの運用は、今まで通りあなたに任せるからね、ヨロシク!
『はい、わかりました、お任せ下さい』
あとね、ここの岩竜のガロンだけど、ここを住処にするそうよ、良いかしら?
『はい、ダンジョンとの絆は切れていますが、マスターの願いであれば、岩竜がここを住処にすることに問題はありません。後は、階層ボスが不在では、私、コアの安全が保証されません・・・』
はいはい、分かったわ。コアに魔法を付与しておこう。
聖竜魔法なのでレベルの高い魔法付与だよ・・・不壊、絶対防御、攻撃反射、認識阻害。あとは予備として、収納にあった、火竜の魔石に十分に魔力を補充したものと、半分くらいの魔力量のものを、コアの近くに置いておいた。
補充用と、余剰分の保管用と、いろいろ使えるようにね。
『マスター、ありがとうございます。コアはマスターの為にがんばります』
うん、まあ、無理しないで! 何かあれば、すぐに!念話連絡してね!〜
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