第81話 閑話 リンネ 

*>> リンネ


突然、光に包まれたと思ったら、今、目の前には「神」がいるな・・・・


(何も無い空間に、金毛フワフワの猫と神が対面している。地面も床も無いのに、まあ、二人にとって、そんなものは何も問題無し!普通!ってところだろう。)


何だ? 突然呼び出して! 僕が何かやったか?

「いやいや、すまないねリンネ! ちっとも顔も出さないしね、私もお前の元気な顔を見たかっただけだよ?」

なんだそんなことか?

「まあ、他にもいろいろあるけどね・・・ところで、あの娘、凄いじゃないか、あそこまでレベルが上がるなんて想定外だよ、すべてお前のお陰だね、ありがとう、リンネ!」

まあ、確かにな、僕もあそこまで強くなるなんて思ってもみなかった、ってのが本音だけどね。今や、あいつの周りは「竜」だよ? 竜人族に竜、しかもその中で、まだ、頭一つ抜きん出てるってこれ、どんな人間だよ!? 驚くことばかりだよ。

「そう、なんだよね、アノ娘、ミヤビだっけ! そのうち竜核でも発芽するんじゃないのかな?」

なっ、あんたがそこまで言うのなら、そうなんだろうな。何だ、いずれミヤビもこちら側へ来るのか?

「それはまあ、あの娘次第だからね、最初我々は既に間違いを犯してしまってるからね・・・」

まあ、僕が思うに、こちらには来ないだろうよ・・・

「ああ、そうだろうね!」



「そうそう、リンネ、お前さん、聖竜魔法には詳しくは無いだろ?」

まあな、そんな知識も記憶も、天界にも少なかったからな・・・

「そう、確かにこの世界から消滅して8000年近く過ぎてしまっているからね・・」

って、神から玉を一個もらえたよ・・コレは・・なるほど、聖竜魔法、聖竜に関する知識と記憶か?これを僕にくれるのか?

「ああ、リンネにあげるよ、取り込んだら良い。そのほうが、お前が見ているミヤビのためにもなるんだろ?」

ああ、ありがとう。


まあ、あそこまで成長したから、もう帰って来い、とかいわれるのかな?とは思っていたけど、・・・なるほど、引き続きヨロシク!ってことか・・・

「ああ、そうだよ、お前次第で良いけど、もう少し見ててやってくれないか? それとだね、もう、前みたいに、べったり監視してなくても平気そうだよね。暇なときは、ここ、天界から見守っていれば良いさ。も可能だろう?」

ああ、そうだな、天界とあの世界との瞬間転移なんて、神がかったもの?って僕には出来ないからね、不思議に思っていたけど、何?あの、あの中に、こっそり入れてくれてたんだな、教えてくれたって良いじゃないか? ねぇ、神様!

「ははは、驚いただろ! 私に抜かりは無いよ! その他にも少し、神技を入れておいたからね、使いこなしておくれよ!?

確かに! でも、使い道はあるのか? 神技付与? 瞬間転送? 記憶操作? 神器作成?

まあ、神自身では、現実世界には手出し出来ないだろうけどな・・・僕にヤラせるのか?

「イヤ、イヤ、無理に使うことは無いよ、あくまで予備として入れただけだし・・・」

まあ良い、わかったよ、ありがとう。

しかし、そんな天界への瞬間転移なんて、僕でもそこまで神力は多くないけど?

「ああ、心配ないよ、ちゃんと考えてあるから・・・ちょっとやってみなさい!」


まあ、神がそこまで言うのならね・・・転移!でミヤビのところへ、さっきから見えてたんだけど、ダンジョンの3階層攻略じゃないからね、そこ、12階層だよ、ダンジョンに嫌がられて、非公開階層へ転送されたんだよ! 

でもまあ、さすがだね、わかっているようだから、まあ良いか・・・で、天界まで転移!

ああ・・・確かに、何?これ、神力を僅かしか使わないで出来るのか?

「そうだよ、どう?良いでしょう? 私が直々に作っておいたのさ、君、リンネの為にね!」

わかった、でもさあ、この空間なのか? 

「そうだね? 殺風景だし、ミヤビの屋敷の居間でも作ってみようかね?」

まあ、僕がゆっくり寝転がれるソファがあれば良いよ・・・



***


最近は、リンネがなかなか現れないんだよね。前に、もう、ミヤビはかなり強くなってるからね、しかも今は、竜たちと和気あいあいで、問題もなさそうなので、護衛と監視はするけど、少し別の空間にいるからね、って言うんだよね?


えっ!どこかに行ってしまうの? 「行かないよ」

私は見捨てられる? 「見捨てないよ、今までどおり」

でも、いろいろお話も聞いてほしいし? 「いつでも聞こえるよ、心で思ってることもね、知ってる・・・」

そう? お別れじゃあないよね? 「ああ、まだだよ、まだ別れない!」

うん、・・・それなら・・・良いけど・・・

「平気だよ、呼んでくれれば、瞬間転移してくるし、心で質問してくれればちゃんと答える!」

そう? でも、魔法の訓練は? 「ああ、大丈夫! ミヤビも忙しくなってきたからね、今日からは夢の中で訓練してあげよう!」

そう? 何かよくは分からないけど、信じてても良いのよね? 「そうだよ!」


ということで、そう!確かに夢をよく見るようになったよ。そこで、聖竜魔法とか竜魔法とか、新しい魔法をいろいろ教えてくれて、訓練もしてくれてる。脳内訓練?ってことかな?

これが・・・すごくよく解るんだよね〜 どうやら、私の超越記憶のスキルと連動してくれてるらしい!。強制的に脳内記憶に直接書き込まれている? そんな感じ。

夢で会えるリンネも素敵だよ、白猫じゃないよ! 金毛フワフワの猫ちゃん。

ありがとう!リンネ!



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