第80話 ウエスト第一ダンジョン 

* ウエスト第一ダンジョン


ターニャが、ダンジョンは初めてで、前世でも行ったことが無いって言うしね、そりゃあそうだよね、王女様は普通はそんなところにはいなないよね〜

なので、ターニャに経験を積んでもらうように低層から行ってみよう!ということに決まった。といっても、端折って行くつもり・・・


まずは、3階層。砂漠エリア。

本当に砂漠だよ?どこまでも広い。これ、狭い砂の谷間を抜けてきて、目の前に広がる広大な砂漠を目にしてから、このダンジョンに入ってまで、また広大な砂漠が広がってる!? って何か?勘違いしそうな状況だけど・・・

とりあえず、エリアに足を踏み入れて、一瞬フワッってきたような・・地面が揺れ。ああ、ここはダンジョン、そりゃあ、出てきますよね〜 砂がもりもり盛り上がりながらこちらに近づいてくるよ。地面が揺れてる? 何かが、砂の地下を突き進んで来るようだよ・・・鑑定! 魔砂蜘蛛、体調3m、噛みつき攻撃は神経毒、8本の足先には麻痺毒って、大きな毒蜘蛛だよ?

とりあえず、ターニャがヤルっていうので、後ろで気配察知しながらみているのが、私とエドガーで、アスラは一応、ターニャのサポートとして控えているよ。


ターニャの真下の地面が盛り上がって毒蜘蛛が足先から飛び出してきた、それに合わせて、ターニャが空中に逃げながら、聖竜魔法・拘束!で動きを止めて火炎をぶつけている、ああ、火炎がはじかれているよ? ならば!って、聖竜魔法・

聖竜炎だって? なにそれ?そんな炎もあるのね〜

「ああ、実態を持たない炎でな、どこか隙間があれば身体に染み込んでいく・・・」ってエドガーは知ってるの? 「まあね!」

って確かに、色も匂いも無く、炎が身体にまとわり付いていたと思ったら、恐らく関節あたりの甲羅の薄い部分から炎が染み込んでいったのだろう、そのままの姿で、気配が消えた。

恐ろしい聖竜炎だね・・・ 覚えましたよ!


ターニャが、どう!?ってまあドヤ顔ですね、アスラは拍手してるし、でもね、まだ1体だよ?まだあと、3体、砂の中にいるんですけど〜

と思っていたら、まあ、出てくるよね、3体一斉にターニャを取り囲むように砂から出てきて、口から粘糸を飛ばしてるよ、あれで絡め取ろうってことだよね。

この粘糸には、火炎も効くようで、すべて燃やし尽くされているね。

途端に、先程の拘束を恐れてか?すぐに砂中に潜ってしまったよ、あれ?頭が良い?

ターニャが手持ちぶさた?で油断してるので、まあ、私も参戦!

空中に上がって様子をみているターニャのそばに行って、魔蜘蛛の気配を指定して、加重、砂ごと重力をかけて、対象指定転送で地上に転送して出す。更に加重してたら、蜘蛛たちの脚がゴリゴリって音を立てて、ポキポキ折れて身体から離れているよ・・・

そこへ、ターニャから聖竜炎が飛んできて、今度は傷口が多いからね・・・瞬間的に蜘蛛たちの気配が消えていったよ。

これで、4体、魔蜘蛛の遺体があるよね? あの甲羅?は売れそう?なので、全部回収しておいたよ。


あとは、マッピングで出口を確認して進んでいるんだけど、蠍や蛇などの小さい毒持ちが出たり、空からワーバーンが攻撃してきたりしてたけど、まあ、私達の敵ではないよね。

小さいのは、アスラが範囲攻撃で全部仕留めて、ワイバーンは8体いたので、みんなで2体ずつと遊んで、魔石と遺体を回収できたよ。

ワイバーンの魔石は、いろいろ使い道があるしね、手持ちが少なくなって来てたし・・

それで、もうすぐ出口っていうあたりで、また、地中を砂を盛り上げて進んで寄ってくるのがいる。鑑定! では、魔毒大蛇だって。まあ、この階層のボスだよね、体調10mのコブラみたいなでかいヤツ。

「ははは、俺がやっても良いか?」ってエドガーが前に出ていったよ、何? ドラゴンに変身するのかな〜って見てたけど、・・しないんだ〜

どこからか出した大剣をシュッシュッって2回振った、と同時に、大蛇の頭が落ち、胴体が真っ二つ、そこに、龍炎ブレスで、一気に消し炭となって消えていったよ。

ドラゴンの力、凄い!ね、人型でも、関係ないんだね〜

でかい魔石が落ちていたので回収して出口へ向かう。


そういえば、この階層で、他の冒険者を見なかったよね〜 まだ3階層だよね、不思議!

・・・と、出口に出てるよ宝箱、こんな階層でも出るんだね〜

再度、空間把握、ダンジョン探査!してみると、現地点はってなってるね・・・

何故? 3階層にはいったのに、ここまで飛ばされたの?

「そういえば、誰も冒険者を見なかったわよね〜」「そうか! ダンジョンに転移させられた?」「そういえば、入り口でフワッって揺れた?よな〜」


きっと、これ、3階層に入った誰もが全員、ここ12階層に飛ばされる?ってことはなさそうよね〜 何故? 私達のせい?なの? 「竜」に何か反応した? 


まあ、みんな無事だしね、・・・ 宝箱!

これも、ターニャが初めて!っていうからね開けてもらいますよ。

よく、呪いや罠や、毒なんかが仕掛けてあるものが多いからね、ってまず、そういう状態を確認してから、開けてくださいね〜って言ったら、アスラが指導しながら・・・やっているよ。

中身は、

*ウエスト古代金貨200枚

*ウエスト現行金貨2000枚

*ワイバーン魔石4個

*腕輪:転移転送の腕輪 2個


金貨は一応みんなで等分して、それぞれ、古代金貨50枚、現行金貨500枚ずつということにした。みんなが、全部ミヤビに、って言われたけどね、まあ、ここは、みんなもお小遣いは必要でしょ? お菓子とかお酒とか・・・

残りの、魔石と腕輪は貰い手がないので、私がもらっておきましたよ。


さて、この奥に、魔法陣があるけど、あれ、帰還の魔法陣だよね?どこへ飛ばされるのかな?

鑑定! どうやら、1階層の入り口横の出口に行けるようだね、階段も無いし、そこしか行けないようになっているのかな?


確かに、1回出口まで転送されましたね。

さて、どうする? ってみんなに聞いたら、アスラが、「10階層って、鉱山なんだよね、少し鉱物素材が欲しいかな?」 って言うので、ならば!と、10階層へ転移。ああ、そうだよね、鉱山島って書いてあったよね。目の前は広大な海、遠くに見える岩山、あれが鉱山島かな?

この階層の魔物は? って、気配察知してみれば、いる!じゃん、海竜?が2匹?これまた、10mほどあるようですよ〜

でも、転移で島に行ってしまえば良いのかな? どうする?

「まあ、海竜を狩ってもいいかな? あの鱗、良いんだぜ〜」

「ああ、僕も、海竜の鱗も欲しいかな?」

「じゃあ、私は、海竜の竜玉を一個もらいましょうかね〜、一個はミヤビにあげる!」

って、そういうことのようです。


なので、今、みんなで海の真ん中あたりの空中で、海に向かって、魔弾を打ち込んで、やたらと、海竜を挑発しているんですよね・・・

魔弾が強すぎると逃げちゃうかもしれない?ので、軽めの魔弾だよ!

来た来た、波しぶきをあげて、2匹が並んで向かってくる。

対するは、アスラとエドガー。一匹ずつ仕留める!ってことらしいので、ターニャと私は、まあ見ているだけ・・・

鱗に傷は禁物だよね、欲しいのは鱗なんだからね・・・

アスラが、聖竜魔法・拘束で動きを抑えて、感電ショック! 白い腹を出して浮いているね。

同時に、エドガーが、竜魔法・光槍で、一匹の眉間を射抜いて終わり。

なんだ?簡単過ぎない? 

まあ、竜体が沈んで消えてしまう前に、収納して回収している。


気配では、あとは魔サメとか魔イルカとか、そんなのだけど、みんなどこかへ逃げた? 居なくなってしまったよ〜

みんなで、転移して鉱山島へ上陸。

エドガーが「ほれミヤビ、これを収納解体しておいてくれ!って、海竜の死体を1匹くれるというので、収納から収納へ移動させた。解体は、まあ、勝手にやってくれるから・・・




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