第47話 エルフに遭遇 

* エルフに遭遇 


エミリが作ってくれた朝食を食べて、ウチで採れたという果物を少しもらって収納して、今日のお昼に!ってサンドイッチをもらって、送り出されたよ〜


まあ、昨夜は、いろいろ向こうのダンジョンの話しとかを、せがまれてしまって、寝る時間も少なくなってしまったからね、いつものように朝寝坊しました!

屋敷から隠密で浮上して、改めて見ているんだけど、このオリバー王都の位置が不思議だよね〜。大公領のほうが王都らしい? 港の近くだし・・・ ああ、そうか! 私、ノスト王都と比べてるな〜 まあ、いろいろ事情とかあるんだろうね、知らないけど。


空間把握で、殺意の気配を広範囲で探査してみる。特に大きいものは無い・・・かな?ってマッピングをノスト側に動かしてみると、国境検問の西の山岳地帯に、大きな殺意の気配がある。即、転移してその上空で監視する。

あれ?あそこだけ認識阻害でもかかっているんだろうな、景色が歪んで見える場所があって、殺意の気配はそこからだよ!

近寄ってみれば、大きな範囲に認識阻害の結界が張り巡らされているけど、これ、何かの村だよ?こんな場所に? 

私でも入れるのかな?「まあ、行けるだろ? 入ってみれば?」

って、いつも簡単に言ってくれるよね〜リンネは。

とりあえず地面に降りて、結界に手を触れてみるけど、ああ、弾かれるよ〜

魔力を纏わせて結界に触れると、ちょうど私が入れる大きさの穴があいたので、入ってみるけど、その後すぐに穴は塞がったよ、この結界、すごいね。


殺意の気配の場所の上空へ転移すると、上空にワイバーンが8頭、地面で槍を構えて応戦しようとしている人、村人かな?、が10人くらい。

これ、どうなの? 見てたら、結構、村人たちの弓矢や魔法攻撃は良い線いっているようだけど、空からの攻撃には少し手を焼いているって感じ?

現在、半数負傷で離脱、ちょっと分が悪いよ〜

手を出しますか!?


ワイバーンたちのさらに上空から、加重をかけて制御不能にしてやったら、どんどん落ちていくけど・・・ああ、下は反って大騒ぎになるよね〜。なので、加重を解除して、代わりに軽く催眠をかけてみたら、かすかな意識があるのよね〜だから、うまく、ユラユラしながらだけど、自力で着地してる。

そこを、コレ幸いとばかりに、村人たちからに一斉攻撃を受けて、1頭、1頭、狩られていく。まあ、大丈夫だろ?

でも・・・よく見れば、村人たちって、みんな耳長族? イヤ、エルフ!だよね〜

こんなところに居たんだね。


戦闘も終わったようね、でも、結界があるのに、どうして?ワイバーンなんかに侵入されたのかしらね?〜不思議!

私も姿を現そうかな? 覚えたての変身で、「へんし〜ん!」。背中に大きな白い羽の生えた天使姿だよ、竜魔法にそれっぽいのがあったからね、やってみたら変身できたんだ!

でもね〜何故? 今、私は、下からやけに攻撃されてるよね? 矢が飛んでくるし、魔法は飛んでくるし〜って?私も、ワイバーンと同じで、侵入者ってこと?

いい加減にしてほしいよね〜、エルフって、人を見る目が無いんだね〜

いい加減に鬱陶しくなってきたので、もう、やっちゃうよ!

光魔法:フラッシュで、眩しい光をばらまいて、全員まとめて加重をかけて、さらに竜圧を追加してやるわ!

ははは、みんな跪いて?どうしたのかな?あなたたちの恩人に対する無礼行為のお返しなんだからね〜、どこまで耐えられるかしら?

加重まではなんとか耐えていた連中も、竜圧で全員気絶したようね、良い気味。

もう今日は良いや、帰ろ!


転移で移動して、ギルドのワタリさんのところに行ってみる。

まるで、私が来るのが解ってた!みたいに、ギルドの奥で手招きしているワタリさんがいるんだけど・・・えっ?何故?わかるのかな? それとも、偶然?

まあ良いけどね〜

こんにちは、って挨拶して招かれるままにギルド長室へ連れ込まれた。


「よぉ、久しぶり!どうだ?何か面白いこと、あったか?」

いろいろ聞いてきて鬱陶しい!ので、この国のエルフ達ってどこにいるの?って聞いたんだけどね、「そんなの居ないぞ〜」って、えっ?知らないの?

しょうがないから、山岳地帯にエルフの村らしきものが、認識阻害の結界に囲まれて存在していること、ワイバーンが結界内に入り込んで、村人が危機のところを手助けしてあげたこと、その見返りに攻撃されたこと、だから、ちょっと仕置をしてきたこと、・・などを話してあげたよ。


「待て待て!何だって? この国のことか?」

国内かどうかは知らないけど、国境の山岳の中で、海岸の国境検疫所から近いところ、って教えてあげたよ。

「ああ、国境か〜〜、あそこは下手に手出しはできないからなぁ〜」

まあ、別に良いよ。ただ、好戦的!な奴らだからね、気を付けたほうが良いですよ〜

なんて話してたら、お茶を持ってきてくれたギルド長助手のアコさんだっけ?が話に興味を持ったらしくてね、私にいろいろ聞いてくるんだけど、私は、恩を仇で返された気分で仕置をしてきた身だからね、それ以上のことは何もわからないよ〜

なんでも、昔の仲間が居るかもしれない?なんて言い出すからね、ワタリさんでさえ知らない事らしいし。


面倒なので、それなら、連れて行くだけならしてあげようか?あとは知らないけどね〜 って言ってみた。そしたら、二人で乗り気になってるけど?なんで?ワタリさんまで?あなた!関係ないでしょう!

「イヤ、例え国境のことでもなぁ〜知っておいても損はないだろ?なあ、ミヤビ!俺達を連れていってくれないか?」

そういえば、まだアコさんとは、「秘密」契約をしてなかったよね?私の秘密を守ってくれるのかな?

なので、聖魔法:秘密契約をしてもらう、拒否の場合は私はこれ以上は何もしない。

まあ、二人で相談してくださいな〜

これは、私のことや私のスキルや魔法を、ペラペラ話したり、他人に知られるようにしたり、そんな場合に、気絶が発動して意識がなくなる、っていう魔法で、聖魔法から作れたもの、当然、リンネの教えを受けたよ〜

二人共、しても良いというので、私の秘密契約を結んでもらいました。違反時には意識がなくなります!ので・・・ ってことにしておいたよ。


では、早速行きましょうか?二人と手を結んで、・・・別に手を繋ぐ必要は無いんだけど、一応、フリ?としてね・・・転移で、エルフ村結界の外側の地面に移動した。

じゃあ、私はここまでなので、・・・って帰ろうとしたら、ワタリさんに腕を掴まれて、「もう少しで良いから、な、付き合え!」ってもう!強引なんだからね〜

魔力を纏わせて結界に触れれば、穴があきますから!

「そうか?解った!」ってワタリさんがやっているけど? あれ? 開かないの?

もう〜仕方がないなぁ〜、私がやってみたんだけど、すんなり穴が空いて通れるよ〜

3人で中に入ったら、穴が塞がったよ、コレ面白い!


二人共鑑定スキルを持っているので、気配察知してもらって、認識阻害をすり抜けるようにお願いしたんだけど、・・・何故?道を間違えているの?

エルフの認識阻害のほうが勝っているのかな?

まあ、仕方がないので、私が先導して、エルフの気配の多いところまで、案内してあげるよ。

はい、集落みたいなものが見えてきたので、そこ!でしょう・・・あとは良いよね?

邪魔しちゃあいけないしね、隠密を発動した。これは竜魔法の隠密だからね、エルフにだって見破れないと思うけど・・・

黙って、二人が歩いて行くのを見ているんだけど、何故? エルフたちはこんなに好戦的なの? またまた矢や魔法が飛んでくるよ、当たらないように撃っているんだろうけど、威嚇にしては大げさ。もう!見てられないので、竜圧! 

木の上から、弓持ちがバラバラ落ちてくるけど、そんなの知らないよ〜 確か、アコさんは回復スキル持ちだからね、何とかなるでしょ? 


集落の奥から、杖をついた老人が出てきて、二人に頭を下げているよ・・・なんとか、話し合いくらいはできそうな雰囲気だよね。

なので、私はここまでです、帰ろう! 転移。



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