第46話 バロン11・12階層 

* バロン11・12階層


この階層は普通に草原で、奥の方は林になっていて、最奥は高山地帯。

それで、11階層に踏み込んですぐに魔物化した大きなコケコッコーが私の周りを走り回って、ときどきこちらを伺って、攻撃のスキでもみているのかな? コカトリス。

石化の呪い持ち、確か声に呪いがかかっていて、爪と嘴で攻撃、時々前足での蹴りがくるとか・・・まあ、幸い私には呪いは効かないからね、攻撃の防御は結界を張って防いで、聖剣アシュターを出して、さあ行くよ〜

剣を横に構えたままで、瞬足で奴らの群れの中に突っ込んでいく。呪いの効かないコケコッコ〜なんて怖くなんかないんだからね。アシュター一閃で10匹くらいずつ数が減っているけど、残りは、まあ多いな。

広範囲を指定してその中で動き回る奴らを対象にして、上空から光射を降らす。音もなくしかも一瞬の光の筋に当たって、ばたばたと倒れて魔石となって消えていったよ。魔石を回収。


森へ進むと、またまた多くの気配が殺気立っている。バジリスク! まあ、大きな更に大きなコケッコッコーの化け物だよ。コカトリスの上位進化版? 呪いは声と睨み。さらに爪や嘴、尻尾での接触でも呪われる。

まあ、同じことだけどね〜相手の図体が大きいだけ攻撃もしやすいかも?

数は少ないよ、でも20はいるね。

自分の結界を張り直して、アシュターで一頭ずつ首刈りをしていく。首チョンパ!それにしてもよく切れる剣だよ、聖剣だからね! 聖魔法を付加して、浄化と解呪をまとわせて首刈りをしていって、残りあと3体だよ。こいつらみんな他よりでかい!倍はあるのかな?

その分、呪いも強力、皮膚も厚い?のかもしれないけど、まあ私にはどうということも無いな〜

両サイドの2頭に光弾を、真ん中のでかいのには光刃を同時発動! 瞬間、消えていなくなったよ。気配無し、残った魔石は大きいよ、普通のバジリスクの1.5倍くらいはあるのかな? 魔石回収しておく。


まだ、次があるよね〜大きな気配に殺気がみなぎっているし〜見えるのは、メデューサ、これまた化け物だよ。こいつの呪いは主にその魔眼による睨みかな?

魔眼は、対象の視神経を通して呪いを仕掛けるだけじゃなく、脳内にも直接呪いを植え付ける、まあ恐ろしい攻撃を持っているけどね・・・私は平気なのさ〜

魔眼なんていうものに特化しているせいで、他の攻撃や防御は極めて弱いよ。

普通は、鏡なんかで魔眼の視線をそらしたりしてやれば済む話だけどね、この世界、鏡はなかなか高価だからね、それに持ち運ぶのなら、マジックバッグくらい持ってなければ、戦闘現場にくるまでに割れてしまうだろうね・・・

もう面倒! せっかくだから、そのご自慢の魔眼をターゲットにして、闇炎をぶつけてそれこそ闇に葬ってあげましょう!


魔石を回収。11階層攻略で、また宝箱が出現してる!

でも、さすが11階層、呪い、毒、仕掛け、罠が満載だよ〜 いつものように結界で包んで、魔力弾をぶつけて蓋を開ければ、呪いの煙が立ち上がり、毒矢が八方に飛び出してきて、さらに蓋の裏側に飛び出す短剣まで隠してあるし、これ呪いがかかった宝飾剣。綺麗な宝石に目を奪われて触れたら、それで呪われる! 嫌な仕掛けだよ。

まあ解呪してしまえば、ただの綺麗な宝飾剣だからね、これもいただきます。


▶11階層石化ダンジョンの宝箱

*ノスト現行金貨1000枚

*コカトリスの高級食用肉x30羽

*バジリスクの素材一式x6体

*メデューサの魔眼x4個(錬金素材)

*ポーション:解毒、石化解除x各20本

*腕輪:解呪、解毒、呪い無効、毒無効

*腕輪:石化、石化解除

*マジックバッグ:バジリスク革製、容量無限、時間停止

*宝飾短剣:解呪済


ここで、ちょっと休憩だよ。お菓子と、エミリが作ってくれたリンゴジュースを頂いて、リンネも欲しそう?なので、桃をあげたよ。

なんか?あまりうれしそうでは無いな?ひょっとして、リンゴのほうが良かったのかな? まあ、良いや・・ね!リンネ! 普段、あまり食べないしさ〜

何を食べて生きていけるの? 「何も食べなくても問題は無いんだよ、強いて言えば・・・霞かな?〜」「・・・」


よし、バカな話も終わりにして、とうとう最下層12階層だ!〜


ここは・・・洞窟の入り口なのかな? ず〜と奥が明るくなっているから横穴になっていて、どこかへ出るのだろうけど。しかし、この洞窟すごいよ、竜の威圧?がビシビシ痛いくらいに感じる・・・私は痛くないけどね、ヘヘヘ・・・これ、普通の人というか、耐性を持っていないと、この洞窟に入っただけで終わるんじゃない?


「まあ、ミヤビが竜圧を何とも感じないのは、レベルの高さと黒竜の加護?みたいなものが守ってくれてるんだろうよ!ミヤビ、ブラックワンドを出して構えておけよ〜そのうち、ブレスが吹き荒れるだろうから、ね!」

はいはい、了解で〜っす。リンネ、ありがとうね〜

そんなことをリンネと話しながら、洞窟の中程を過ぎたあたりで、ああ、わかるよ〜大きな気配が高まってきている、これは竜圧が高まっているよね、ブレスが来そう・・・

と、ブワワワ〜〜って、これは、火炎ブレスに小さな溶岩混じり。なんて酷い!攻撃してくるのよ!このか弱き少女に向ける攻撃じゃないわよ!

リンネに言われて、ワンドを構えるだけじゃなくて、結界をちゃんと二重に重ねておいたからね、溶岩塊だって弾き返してくれるわ〜

2発続けてブレスがきたけど、休止?かな?そういえば、竜族って、そんなに連続してブレスを吐けないのよね〜

トンネルを抜ければ・・・火山の中?ドロドロに焼け溶けた溶岩の池?その中央にいるのは、真っ赤な灼熱竜。

私は、こんなに熱いのだって全然平気だよ!? 


「ほお、誰か?と思えば、また何とも小さき人間の女か・・・ここに人間なんて、お前さんが初めてだな・・・おや?そこの小さきモノは・・・なるほど!そういうことか・・・これはこれは・・・」

って、何やら一方的に喋りだしたんだけど、会話に飢えてたんでしょ!?わかるわよ! ボッチの灼熱竜さん!

「ハハハハ、まあ、そうだよな、ボッチはボッチだけどなぁ、別に困らんぞ〜、普段は寝ているし、起きてるときは、ダンジョンの上のほうの奴らの話を聞いているからな、何千年でも!この温かい適温の溶岩の中でな!」

それで? どうするのよ!さっき、私を消そうと攻撃してきたでしょ!

続きをするの? 

「イヤ、待て!俺が攻撃しても、無駄なんだろ? しかも、お主が反撃すれば、まあ、俺は消えるな、そしてまたダンジョンが新しく作られる・・・俺はここのコアだからな!」

そう? コアさんなのね! じゃあ壊せないじゃない、そんなつもりは無いからね〜

「ハハハ、そうか! 面白いヤツだな? ・・俺の嫁にならんか?」

って、あなた、ここから出られない!んでしょ? 私をここに監禁でもするつもり?・・ああ、もちろん! まだ、お嫁にいくつもりも無いけどね〜

「まあ、そうだろうな、ちょっとしたボッチの独り言の冗談だよ、悪いな!」

まあ良いわ。ボッチで寂しいのかしら? なら、時々お話に来てあげても良いわよ?どうせ、他の誰も、ここには来れそうも無いしね〜

「ハハハ、それも良いかもしれんな! それで?どうする? 帰るか? 何なら、宝箱とやらを出してやろうか?」

それよ!それ! 是非、宝箱を下さいな!


▶灼熱竜の宝箱

*ノスト純金貨 100枚

*ノスト現行金貨 1000枚

*竜眼(錬金素材)

*火竜の素材一式

*火竜の魔石x2個

・火竜炎剣:火竜の加護を得た剣、不壊、自重軽減、必殺必中、斬撃


「それと、これを持っていけ!」って真っ赤なルビーの5cm宝石玉が私の足元に転がってきたよ。鑑定して、呪いや罠は無いので詳細を見れば、


*ルビー5cm宝石玉(所持者は火竜の加護、魔法を得られる)

・火竜の加護を得る

・火竜魔法の適性を得る

・火竜魔法取得:火炎、火炎ブレス、火炎刃、火炎弾、溶金、溶岩



これを手に取った瞬間に、いろいろ身体に流れ込んできたのが解った。再度ルビー玉を鑑定するも、何も付加されていないただのルビーの5cm宝石玉に変わった。

自分を鑑定してみれば、ルビー玉に仕組まれていた火竜の恩恵がすべて私のスキルとして芽生えているよ・・・


灼熱竜さんには、また遊びにくるよ〜って言ってからサヨナラして、転移して屋敷に戻ってきたよ。

「ただいま〜、エミリいる? お腹が空いたよ〜〜」



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