第42話 国境検問所 

* 国境検問所 


朝は、エミリの朝食を食べてから、エミリと一緒にギルドへ向かう。今日は、このあと、売店の販売員のアルバイトを頼まれているんだって。

エミリも頑張っているよね〜

「こんにちは〜」って入っていったら、ああ、やっぱりね! バンスさんが手を振っているし、いつもタイミングが良いよね。

エミリと別れて、私はバンスさんの部屋へ連れ込まれるよ〜

「やあ、ミヤビ、久しいな!」って、そんなに留守にしてないでしょ?まあ良いけどね。「はい、お久しぶりです」って答えておいたよ。

「ははは、まだ、一週間もたってないか・・・あははは・・」

って、もう!あなたは!何が言いたいんですか〜?


どうだ? ノストは? っていうけど、この顔は?もう何もかも知っているぞ〜って顔だよね!まあイイや。なので、船で行って、そこに盗賊が乗っていて、ギルドカードの不正使用で、ワタリさんに会って、依頼で海岸通りの調査をして、犯罪組織の本部を見つけた、って話したよ。

「本当に!すごいな、ミヤビは・・・紹介した俺も、鼻が高いってもんだ!」

あ〜〜、そうなんですね〜 それは、良かったですね〜


それで、どうやら、オリバー王国側でも、国境検問では、手を触れての犯罪歴チェックも、ギルドカードのチェックと合わせておこなわれるようになったらしいよ。すごく対応が早いね。とりあえず、大公領の港検問と海岸道路出口の検問の二箇所に、犯罪歴チェックの魔道具を設置したらしい。

これなら、カードの不正使用は避けられるのかな?

っていろいろ教えてくれて、「それもこれも、みんなお前が教えてくれたからな、これで、国境の穴もかなり塞がったと思う、また、何か気がついたら教えてくれ!」って何? 感謝された? 

バンスさんに、エミリのこともヨロシクお願いしますね!って言ったら、「任せろ!」って言われたよ。さて、そろそろ出かけよう。


どうせだから、大公領から海沿い、海岸道路の上を隠密飛行でいろいろ見ながらノスト王国へ向かう。

結構、海岸道路を使うんだね、国境検問に入出国の列ができているよ。魔導具のチェックに時間をとられてるのかな?

隠密のまま降りて観察。どうやら、魔道具が一個しか無いから、時間がかかっているようだよ。と思って良くみれば、イヤ違うな。チェックを拒否する連中がいて、それで衛兵がかかりきりになっていて、要員が不足しているっぽい。

それで、・・・あっ! 結局、通しちゃってるよ〜 これじゃあ、検問の意味がないじゃないの!〜

手紙を書いておこう、「バンスさんへ・・・ミヤビより」

「おいでピーちゃん」これを、バンスさんに届けて!お願い。ってピーちゃんを飛ばしたよ。


ノスト側検問はどう?だろう? あ〜、こっちは、相変わらず、チェックなしで素通させてるな〜 駄目じゃん、これじゃあ!

もう〜、知〜らない!

一応、追加で手紙を書いて、「ピーちゃん召喚」で、もう一回、バンスさんに届けて、お願いって、言って、ビスケットを一枚食べさせてあげたよ〜


もう、海岸道路の調査はイイよね〜

なので、上空からバロン伯爵領を眺めているんだけど、南門から出る人が多いけど・・・そうだよ! あそこに、ダンジョン?があるみたい。

高度を下げていって、鑑定!


▶バロン・ダンジョン

初級ダンジョン1階層、中級ダンジョン2〜4階層、鉱山ダンジョン5〜9階層で、最下層は12階層、攻略到達点は9階層となっている。


しかも、このダンジョン、ほとんどバロン伯爵の所有物みたいに、伯爵領からしか出入りできないよな〜 細い獣道が一本あるみたいだけど、ほとんど、人は通っていないな。


ちょっと行ってみようかな? 特にすること無いし・・・

ねえ、リンネ? ダンジョンに行ってもいいかしら? それと、この前はどこへいってたの?

「ダンジョン? 行ってみれば? 鉱山ダンジョンもおもしろいけど、まだ、攻略されてない最下層近くも面白いかもね〜」

うん、解った、それで? どこへ行っていたの〜

「ああ、それ? 秘密だよ?

この前、賢者のところに黒猫のハクってのがいただろ? あれから連絡が入ってさ、洞窟内に忘れ物したから保管しておいてくれないか?っていうので、それを探していたんだよ。まあ、見つけて保管してきたから、用事はおわったんだけどね〜」

なんでも、賢者の骸骨の下、地下に埋め込んであったらしいんだけど、賢者からハクへの感謝の手紙が保存の魔法をかけられて地下に埋まっていたらしいよ。

感謝の手紙か〜 

私も、リンネには最初から、感謝しかないよね、今度、私も何か書いてみよ!



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