第19話 細君(さいくん)
また、「語源辞典」には、「『細』にはつまらないという意があり、もとは自分の妻をへりくだっていう言い方であったが、やがて他人の妻をさす場合にも使われるようになった」とあります。
現代では、上記の①、②いずれの意味でも、日常生活で使われるのを聞いたことがありません。
しかし、私が小中学生のころは、確かに聞いた覚えがあります。誰がどういう場面で使っていたのか、ハッキリとは思い出せないのですが、もしかすると学校の先生が使っていたのかもしれません。
私だけの感じ方かもしれませんが、細君にはちょっと気取ったようなニュアンスを感じます。
例えば、サラリーマンもののTVドラマなどで、上司が部下に言います。
――
「君はだな、結婚してからすっかり細君の尻に敷かれとるようだね。いささか情けないというか、何というか……」
という具合です。
私が中学校のとき、「僕のワイフは……」と言っていた先生がいました。ワイフは、細君よりもっと気取った感じを受けます。
そういえば、ワイフも、最近は耳にしませんね。
今では、自分あるいは他人の妻を、何と呼ぶでしょうか? 改まった言い方は、「家内」でしょう。他人の妻については、「奥様」。
その他としては、「かみさん」、「奥さん」、「嫁さん」、「
もちろん、全国各地には独特の呼び方もあるはずです。
落語や時代劇によく出てくる「かかあ」(嚊、嬶)を今でも使っている地域はあるのでしょうか?
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