ep.42 王女マーナの次の一手
商業都市ヴァッカダロで
王室の施設を使わずに
少しいい宿を取っていた
王女マーナ。
二人のメイドさんに、
作戦をつたえる。
王女マーナ
「まず、二人がシックス様に
飛びついて!
そして私が、なんとか飛びつく!
う〜ん?
そのね?
まあ…子供ができるのは
私が大人になってから、だけど
しっかりと認めて貰うつもりだから。」
他の側近の女騎士に、
「何を言い出すのですか!」
と、怒られるが…。
王女マーナ
「彼が、あなたを求めたら
お願いね。
恐らく今日、恐ろしい事が起こる。
問題は、その時点で彼を獲得しようと
他の国が戦争前提でやってくる。
その前に、私達が認めて貰う。
騒ぎが、起こるのは今日の
「授かりの儀」!
その様子を彼は見に来る。
チャンスはそれだけ!
それを逃したら、もう無い!
この国の将来が決まる。」
女騎士
「はい、あと辺境伯の方々に
手紙は送りましたが
返事が来ていません。
どうしましょう?」
王女マーナ
「シックス様に、認めて貰う。
そうなれば、話しは変わる。
それでも、
向こうが方針を変えないなら
それは、それ!
彼ら、彼女達の人生は、
彼らが決めるのだから…。
あ!、二人共嫌なら別にいい。
姉様の護衛に帰っていい。」
女騎士
「いえ、私達も一緒に行動します。
その、妊娠前提なのが
信じられなくて…
それだけなのです。
商業都市ヴァッカダロ国内の
貴族で、幼少の頃から
女性を襲う貴族の次男とか
いましたから。
私は、それで相手に対して
身体を委ねなかったと、
実家から睨まれて、
殺されそうになったのを
国王様のパーティーに
拾われて、騎士になれたのです。
命は、惜しみません。
ですが…その…
その次男の後日談ですが、
婚約者の女性に、
バレて修羅場になって
ズボンをずらされて、
小さいのに粋がるなと
さんざん、その婚約者サイドの
貴族令嬢から言われて
下半身不能になったらしく、
今は、性格が曲がってしまったと
聞いています。
その、早すぎる行いは
相手の人生を壊す事にも
なりますので…。
それが、心配です。」
王女マーナ
「うん。
私も7歳だから、妊娠とか
知識でわかっても、
恐らくわかってない。
だけど、シックス様はどうも
それが無いの!
それで、あの色魔の王子の国に
いやいやだけど、行って
準禁書と、なった管理者神交替の
時の話を調べていたの。
そして、共通項があった。
本当に選ばれた、試練を受ける者は
物凄く疑い出す者は物凄く疑う。
例え、そこに答えがあっても!
その方が、男なら
無条件で、自分を慕う女性を
例え、どんな姿でも
癒やしてくれる。」
女騎士
「はい、わかりました。
今、連絡が来ましたが…
国王と宰相が寝込んだみたいです。
何かあったとおもわれます。」
王女マーナ
「皆さん!行きましょう!」
そして、悲劇の現場に向かう
王女マーナ達。
その頃、巫女ドルチェ達も
現場に向かっていた。
巫女ドルチェ(年齢偽装解除モード)
「なんてことだい!」
巫女ルル (ドルチェの姪)
「まさか、(無い)は、
本当だとお告げがありましたが
レアジョブが出(無い)のではなく
ジョブとスキルが出(無い)とは!」
そして、この二人も教会に
向かう事になった。
その頃、シックスは昼なのに
聖女マックスエルの姿で
教会の近くのカフェにいた。
泣き叫ぶ子供達…
泣き叫ぶ親…
そして、泣き叫びたい司祭。
嗚咽を出す神官たち。
地獄絵図だ…。
???!!
都市にマーキングした者が
侵入したことを警告する
警報が頭に鳴る。
誰だ?
え?
ドルチェ?
しかも、ここにまっすぐに
向かっている。
イヤ、ここにと…いうよりも
教会に向ってきている。
教会公式の参道をなぞって
移動をしているからだ。
まあ…
起こっちまったことは
起こっちまったんだよな〜。
ハァ…
カフェの店員に、料金を払い
教会の地獄絵図を見て
そして、通りを歩いていると…
「この、役立たずが!」と親から
平手うちを食らって倒れる子供。
「うわ〜]と、泣きながら
短剣で、自分の首を切る子供が
出てきたのである。
この迷宮都市ザガルゴーで、
なんとかジョブを活かして
跡取りになろうとか
考えている次男とか、かなり多い!
そして、不幸だらけで
この都市に流れ着いて
一念発起しようと、している
まあ…シックスみたいな子供も
いるのだ。
実は、そういった子供達もかなり
この商業都市ヴァッカダロには
いるのだ。
もう、望みは無い!
悲観しての自殺を図る者が
出始めた。
シックス(辛党 大助)は
見捨てる訳にはいかなかった。
目を反らすわけにはいかなかった。
シックスの境遇そのものだから…。
神官達が、自殺しようとして
首に短剣を刺した子供の、
剣を脱いてヒールをかけるが、
出力が弱い!
傷が塞がらない。
このままだと、出血多量で
死ぬだろう。
それが、ドミノ倒し的に
伝染するので
司祭も儀式を中止して
介抱に回るが、間に合わない。
魔力も足りない。
全員死亡するだろうな。
そんな、地獄絵図だ。
マックスエル
〈ハイヒール!〉
勝手に、聖女マックスエルとして
身体が動いていた。
一人づつ、治していく。
全員を治したときには
司祭も、神官も親や、子供も
唖然としてマックスエルを見ていた。
マックスエル
〈何が、起こったのですか?〉
「邪魔をしないでくれ!
ジョブとスキルが貰えなかったんだよ!」
そう言って、また自殺しようと
短剣をカラダに刺す子供。
マックスエル
〈ヒール!
あのね!ジョブというのは
魔法の言葉でも、奇跡の言葉でも無い。
それは、(就いている仕事)または
単なる(仕事)と
言う遠い国の言葉の意味なの。
それは、本来他人から
強制されるモノではありません。
その意味は、その人がやってきた
行動から分類されるモノ。
料理が好きで、料理を売って
生計を立てていれば、
例え、その人が魔法の有名な使い手でも
料理人として、名乗れる。
椅子や、家具作りの職人さんでも
同じ事が言える。
例え王国の騎士よりも強くても
自分が、家具作りに誇りを持てるなら
家具職人なの。
ジョブとは、元来そういったものなの。
元々、この世界を作られた
創造神様がこの世界を
管理されているときは
ジョブは、
自分で作っていったものなの。
元の、世界の設定に
戻っただけなのよ。
これからの、この世界のルールなの。
それを認識しなさい〉
そして、また自殺しようとする者達に
ヒールをかけていくマックスエル。
いつの間にか、騒ぎは収まり
周りに
「マックスエル様が、
教えて下さった!」
「そういう意味だったとは!
試練と言う意味では無かったのか!」
とか、声が聞こえて来て
あれ?
拝まれていた…。
司祭さん達に、マナポーションを
渡して、儀式をやり遂げて
管理者神の意向を確かめるように
言うと、儀式は再開された。
そして、やはりいなかった。
司祭
「やはり、これは…。」
マックスエル
〈これが、新しいルールなのです。
恐らく、他の場所でも同じ事が、
おこっているでしょう。〉
司祭達に、マナポーションを飲ませて
他の場所の教会に確認の
魔導珠での通信で確かめさせる。
教会に集まった者たちは、
自分達だけでは無いと、まず知った。
「だが、これからどうすればいい?」
神官
「そっそれは…。」
マックスエル
〈戦士の方でも、裁縫スキルを
持つ方が、けっこういます。
裁縫師でもないのに、
なぜ、裁縫スキルを持つのか?
それは、戦闘などで服が破けると
自分で直さないといけないから
自分で裁縫しているうちに
スキルが見について
ステータスに文字として現れます。
皆様?
ステータスは、出せると
私は予想しております。
やってみて下さい。〉
「あ!出たよ!出たよ父ちゃん!」
「おお!では、何も授からなかった
訳では無いのか…!」
マックスエル
〈浄化!
さぁ、血を浄化しました。
これからは、自ら作るのです。
自分のジョブを!〉
司祭達が、マックスエルに
祈りを捧げている中
そっとその場を離れて
港湾施設に立つマックスエルに
飛びつく2つの影!
「若様!探しましたよ!」
「やっと、見つけました。」
ルットライン侯爵家の
エルフのメイドの
姉リリーと、妹のルリーだった。
実は、白き龍様から
この二人のメイドが
シックスを虐待から逃がすために
裏で、いろいろと動いていたが
実を結ばなかった事を
聞いていたので、
シックス(マックスエル)は
逃げなかった。
マックスエル
〈よく、この姿なのに
わかりましたね〉
と言うと、
目の前に、女の子が立っていた。
王女マーナだと名乗る。
リリーと、ルリーから
話を聞いて欲しいと頼まれる。
まあ…、この二人は俺を助けようと
していたからな。
そういえば、あの3歳の時に
ビスガスに蹴られて、
俺が、記憶を戻したあの時に
介抱してくれていたのは
父親の専属メイドのルリー
だった。
マックスエル
〈場所を変えます。来るなら
手を握って下さい。〉と
王女リーナに言ったら
リーナは、手を握ってきた。
そこにドルチェ達が、やってくる。
だが、ドルチェ??
あれ?姿が婆さんではなく
あれ?
だけど、ドルチェのマーキングだ!
まぁいいか。
すぐに隠蔽で姿を消して転移する。
これで、転移の追跡を
されないようにするためだ。
向かうは、
もう一つの、孤島アジト。
最近見つけた所である。
そこは軍事要塞にするつもりで
かなり、作り込んでいるので
王国軍と戦うには
うってつけだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます