第3章 世界動乱の始まり編

ep.41 [幕間]聖剣を使おう!

 女神教会本部


 ここでは、大混乱がおこっていた。


女神教会のトップ教帝シナデクロ

は、どうすることもできなかった。


こんな時、歴代の教帝はすぐに

信託を仰ぐために儀式をして

[神託]スキルを使いすぐに

上の言葉をいただいて

問題の解決に取り組む。


が!

実は3ヶ月前に、前教帝を

毒殺して成り代わった自分に

そんな能力がないのは

100も承知である。


教帝シナデクロ


名前 シナデクロ・バプ・ラーデ


ジョブ 毒殺士


レベル30


体力 300


魔力 600


スキル 毒物生成 経歴詐称 

 ステータス詐称(30秒)

 対罵倒耐性



やばい!金だけ貯まったら、

さっさと、引退するつもりが…。


今回の事で、いいジョブを

付与してもらえるように

俺が頼んでやる!とか言って、

貴族から山ほど金貨を集めたのに

どうしよう?


そうだ!魔王復活をでっちあげて

魔王のせいにしてしまえ!


教帝シナデクロ

「今から、神託の為の儀式を行う。」


司祭たち。

「早くしろ!」


「遅いんだよバカ!」


「その為の教帝だろ!」


「お前が、金をもらっのは、

皆知っている!


それでも、黙っているのは

神託の仕事をするからだろ!」


教帝シナデクロ

「(あっれ〜?教帝の立場が、

薄くかるくないか?

あの爺さん…やっとこんな立場から

開放されるなんて言っていたが…


あ!まさか!あのジジイ!(前教帝)

俺が、毒殺師って知っていて

側近に置いたのか!


最後に俺を指名したのも…

ま!まさか!

俺は奴を騙したつもりだったが…


奴は死にたいから、俺をここに

誘導して殺させたのか!


クソ!騙された!


逃げてやる!こうなったら、

逃げてやるぞ!)


あ!神託が来ました。

勇者を探せとの神託です。

魔王の備えよと!」


司祭達は、目が点になった。

どう見ても、スキル[神託]特有の

光とか無かった。


だけど、神託だという。


あ!

教帝が、勝手に大教会のバルコニーに

移動している。


教帝シナデクロ

「皆のもの!聞くがよい!

神託が、くだった!

勇者を探せ!魔王が復活すると!


恐らく私は、この神託の内容が

気に入らない者達によって

殺されるだろう!


だから、先に言っておく!

後継者は、大司祭モルカーだ!

彼なら、これから起こる聖戦を

指揮してくれるだろう!」


大騒動になっていた、

大教会前が、静まる。

聖戦…。

魔王復活…!

教帝の暗殺予告…!


そして、そのことを踏まえた上での

後継者指名!


大教会の前に来ていた貴族を含めた

群衆は、黙って聞くしかなかった。


ジョブ問題は?

まさか…!

ジョブが、なかったのは?!

間違った連想が始まる。


教帝シナデクロは、わざと自分の

対立していた奴を後継者に指名して

心の底中で、ニンマリしていた。


バルコニーに、やってきた司祭達は

この野郎!いい加減な事を

良くも言ってくれたな!

と、怒っていたが、暴発寸前の群衆を

鎮圧するよりも、訳あっての

今回の事態だと鎮静化するほうが

自分たちも逃亡する時間が

作れるかと、わかって来たので

教帝シナデクロに対して

合意の合図の白ワインを注いだ

コップ杯を渡して、

杯を天に掲げて、聖戦の始まりを

告げる為の儀式をしろと

暗に催促する事にした。


しかし!教帝シナデクロは

そんな事は知識として知らない。


教帝シナデクロは、チャンスだと

スキルを使って、白ワインを

(ただ血を吐くだけの毒)

(長時間仮死状態にするだけの毒)

に変えてしまい、


条件設定で、飲んですぐに

杯の中は

(即効性の猛毒)になるようにする。


そして、大教会のバルコニーで

飲んだ教帝!


ブハッ!

血を吐いて倒れる。


ハァ?コップ杯を渡したのが

実は、大司祭モルカーだった!


え?

大教会の前の群衆も、

司祭達も、大司祭モルカーをみる。


そして、倒れた教帝の杯から、

毒が流れ出して、バルコニーの一部を

溶かし出した!

(これは、教帝シナデクロが、

毒の酸度を自分の作れる最強濃度に

してしまったのが原因)


それを見た、群衆は

猛毒で教帝シナデクロがコロされたと

思い込んだ!


大司祭モルカー

「(クソ!シナデクロをぶっ殺そうと

何度思って、のろいをかけたけど

こんな時に、発動するか?

誰だ!毒を入れて俺をはめた奴は?

こうなったら、

どうにでもなれ!)」




その、次の日…。

教会は、教会騎士団長に

教会の保有する5つの聖剣のうちの

一振りを持たせて、

商業都市ヴァッカダロに向かわせた。


その日のうちに、教帝となった

モルカーが、別件で

本当に暗殺されそうになって、

あの神託は本当だったかも?となり、

「授かりの儀」の異変から、

神託にも、異変があっても

仕方ないとの認識になった。


そして、極秘会議の末に

決定したのは、勇者を探す事!


勇者ジョブ持ちが、いるはずだから

探すことにして、

商業都市ヴァッカダロに、

出没している聖女マックスエルが

勇者帯同の聖女かもしれんと

連れてくる事を決定した。


しかし拒否されると、

[予言]スキル持ちの司祭が

言ったので、聖剣を持たせて

無理矢理連れてくる事にしたのだが…




□□□□□□


ドドーガー帝国


皇帝 ルインベート

「聖剣を使い!邪魔者は斬って

シックスと言うガキを連れてこい!」


ど、騎士団長に命令する皇帝。



□□□□□□


ヘドロマキシム王国

自称・大皇帝

ピッグ・クソ・ヘドロマキシム

「この聖剣を使って、

商業都市ヴァッカダロにいる、

聖女マックスエルを連れてきて

我の妾にする!


行って来い!」と

自国の騎士団長に命令した。


魔人

「(早く逃げたい〜)」


□□□□□□□□□□□□


こうして、動機はそれぞれだが、

シックスを己を手中に収めようと

各国が聖剣をもちだしたのである。





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