ep.39 予言の手紙が牙を剥く

 「違う!違うんだ!」

「え〜ん!」

「どういう事なの!」

「だから、嫌だったのだ!」

「司祭様!今からでも逃げましょう!」

「騎士に囲まれました!」

「つづけよ!王命である!」


子供の泣き叫ぶ声が、響き


どうしようかと、途方に暮れる

親が茫然として立ち、


女神教会の者達が、

逃亡しようとしている。


それを、騎士が無理矢理

「授かりの儀」を強行させる。



その、地獄絵巻は、

バルガード王国の王城に報告される。


王女リーナは、青ざめて

座り込んだ。


会議室のテーブルの上に、

「こんな事をしていたら、

天界は許してくれないだろうな。

恐らく、今年の

「授かりの儀」は、

何も無い!

スキルもジョブも無いだろう。


この手紙を読んだら、

すぐに改めよ!

お前たちの欲望を清めて

国政から、悪を認めずに

清めて、取り組まないと

本当に、無いぞ!


嘘だと思うなよ!

お前たちは、傲慢の度が過ぎて

天界の方々を舐めている。」


と、書かれたシックスの

手紙が広げられていた。


その通りになったと、

王女リーナは青ざめる。


王女マーナは、

次の手を打つと言って

移動を開始したらしい。



国王ダーベベイダルと

宰相デスマルダは、

寝込んでいる。



□□□□□


かつて、バルガード王国を

禁書魔法で攻撃した、

ルットライン領の山向こうの国


ドドーガー帝国でも、騒然と

なっていた。


皇帝 ルインベート

「クソッ!どうなっておる!

まっまさか!バルガード王国の

仕返しか?」


宰相 バルリッタル

「皇帝!よく考えて下さい!

そんな事ができたら、

とっくにやられてますよ。


だが、警告通りになってしまった。

困りました。


これからは、人材を集めないと

いけない時代になった

ということです。」



皇帝 ルインベート

「おい!あのシックスという

奴をこちらにスカウトせよ!


バルガード王国の奴が

追いかけ回しているのだろう?

ダンジョン踏破謝罪だろう?

スカウトだ!スカウト!」


宰相 バルリッタル

「は!すぐに、手します!」



□□□□□


女神教本部


ここだけは、少し時間が遡る。


教帝

「あう〜!

警告通りになっただと…


なんて事だ!

調べるのだ!

どういうことなのだ!


あのことは、女神様のお告げなのだ!


なぜ、こんな事になった。

俺等が悪いと、断罪しているが

女神様の指示通りなのだ!


なぜ、勇者を召喚して

勇者の国の者達を召喚して

国の発展に寄与させたのが

天界の怒りを燃え上がらせたのだ?」



実は、女神教本部では

教会関係者の子供は儀式に 

魔力が必要な為に

7日前に早めに儀式を済ませて

親を手伝うと言う、決りがあり

早めにこの事態が発覚していた。


教帝の側近シナデクロが

甘い匂いがする飲み物を

用意してきた。


バタッ!


教帝は倒れる。

しかし、これから起こる災害から

逃れられたと、教帝は思った。


教帝

「やっとこんな立場から

開放される。」

それが、集まった側近達が聞いた

遺言となった。


細く笑む者達は、まだ箝口令が

引かれていたので、

これから行われる

「授かりの儀」で

何が起こるか知らない。



□□□□□□


バルガード王国 王都の宿


冒険者ギルド本部

グランドマスター ベック

「ハハハハハハハハハハ…、

起こりやがった。

起こりやがったぞ!


さぁどうする?

すぐに、冒険者ギルドで

公開しろ!


わかったな!」



冒険者ギルドでは、

世界各国にすでに神託の形で

警告が出ており、

全く指示に従わなかった為に

「授かりの儀」にて、

ジョブ、スキルを

授からなかったらしいと

公表された。



冒険者ギルドでは、傭兵を

戦争拡大の禁止の為に

禁止すると、した。



そして、今は釈放されて

とある都市の商業ギルドの

職員をやっている、

元冒険者ギルド職員が

呼び出されて、

拒否したところを

逮捕されて、

連行されて行った。


商業ギルドは、決済システムが

動かなくなってしまい、

その事と、関係あると

冒険者ギルドから説明されて

引き渡した。


私は、ギルドの業務を

やっただけなのよ〜!


取り上げるのが、仕事だっのよ〜


なぜ、他のやつを断罪しないのよ〜!



なんて叫んでいたが、

商業都市ヴァッカダロに

連行されて行った。


□□□□□□□□


とある王国…


その王国では、

他国を敵視することで

自国の正当性を…

いや、国王の暴虐な政治を

正当化して、

国民の出国を認めず、

他国民の入国も認めず、

そして、行商人の入国も認めず、

「授かりの儀」で、

戦士、騎士のジョブ持ちや、

聖女、剣聖などのレアジョブ持ちを

見つけたら、特殊部隊を使い

さらってくるという

ろくでもない国であった。


その王国、ヘドロマキシム王国

の国王、

ピッグ・クソ・ヘドロマキシムは、

今年の「授かりの儀」が、終わって

各国からのスパイから

どれくらいの

入国希望者(この王国の拉致予定者)

がいるのかを、

心待ちにしていたが…。


ピッグ・クソ・ヘドロマキシム国王

「ハァ?オイオイ、

そんなに処刑されたいの?

まぁ…死にたいのなら構わないが?」


なんて、言っていたのだが…

すべての国で、

「授かりの儀」で、全くジョブ持ちが

出なかった事がわかってくる。


あるスパイは、映像を送ってきて

司祭達が、子供の親達に

囲まれて早くジョブを

授けろと、拘束されている

映像類が多々送られてきた。


ピッグ・クソ・ヘドロマキシム

「なんだ?この有様は?」


側近達が、献策する。

「陛下、もはや雌伏の時は

ここまでなのでしょう!」


「陛下が、おっしゃる

世界征服の時が、来たのであります。」


「そうか!陛下が前にされた

邪神様への祈りが、通じたのです!」




ピッグ・クソ・ヘドロマキシム

「(あ?妾にしたい女がいたから、

生贄として、強制徴兵として

連れて来たんだ!


自殺しやがったから、

生贄にしたと、カッコつけて

言ってしまったけど…、


確かに…、あの時に

全てのジョブとスキルを無くせ!


なんて言ったが…

まさか…、まさか…!)


まぁ、まだまだ、様子を見てから

動く事にする。


情報を集めよ!」



「陛下!国民が邪神様を

陛下が、下してついに邪神様の

力を飲み込んで世界征服に行くと

感じて、城の周りに集合しています!」


「陛下!国民が陛下の

世界征服の始まりの布告を

待っております!」



ピッグ・クソ・ヘドロマキシム

「(え?そんな…。

どうしよう…。

贅沢するためだけに作った

お話だったのに…。)


待てと、なんだ?」


王城の付近を震源とする、

地震が、発生する。


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!



そして、地震と共に現れたのは

ダンジョンの入口であった。


そして、中から人形の黒い

スペードの形をした尻尾が

20本ある角が生えた

伝説の魔人が出てきた。


魔人

「フハハハハハハハハ!」


群衆

「うぉー!

魔人が出てきたぞ!

国王陛下の言うとおりだ!

国王陛下バンザ~イ!

魔人様バンザ~イ!

世界征服バンザ~イ!


これで、俺達の苦しい生活が

報われるぞ!

バンザ~イ!」


魔人

「ハァ?

(え?歓迎されてる?

どういうことだ?


どうする?)」


ピッグ・クソ・ヘドロマキシム

「(本当に出てきたよ!

マジか!

俺は、贅沢な生活だけで良かったのに!

クソ!

こうなったら、やってやる!)


魔人様は目覚めた!

次は、魔王様と、大魔王さまを

目覚めさせないといけない!


さぁ!

皆のもの!

魔人様をたたえよ!

世界征服だ!」



魔人

「(あ!オレ、封印される前に

そんな事を言ってたなぁ?

ハァ?本気で、その為に

復活させたのか?


ヤッベ〜!

よし、こうなったら、

ある時に、勇者っポイヤツに

やられたふりして、逃げてやる!)


フハハハハハハハハハ、

よくやった!

国王か、よし認めよう!

われを復活させた褒美に

お前は、世界征服軍を率いて

片っ端から、殺し回るが良い!」



ピッグ・クソ・ヘドロマキシム

「(マジだった!

こうなったらやるしかない!)


魔人様!バンザ~イ!」



群衆

「魔人様バンザ~イ!」



どうも、この国だけ

変な方向に、向かい出したみたいです。



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