ep.38 予言の手紙が牙を剥く(序 その2)

 予言の手紙が牙を剥く(序 その2)


1)嵐の予言を紐解く者マーナ


 バルガード王国 王女マーナ

彼女は、7歳となっていた。

隣国パーク王国の

王立魔法学校に留学を

していたのだが、


2ヶ月前から、図書館に通い

閉じこもっていた。


いるのは、準禁書書架。

物語の分類書架である。


この国の王子達の、パーティーを

すでに顔合わせは済ませたとして

全て欠席して、学生の権利を使い

図書館に入ったままだった。


学校の職員がやってくるが、

相手にしないで、

ずっと、ある書物を調べていた。


迷宮都市ザガルゴーで、

出てきた単語…。


シックスが、国王に出した手紙を

読んで、留学要請を

受け入れる条件として

この図書館に、無制限で

入り権利を持っての事なので、

学校の教員が、

何を言おうとも無視した。


お茶会?

婚約者獲得の為のパーティーなんて

出る必要は無い。


だって、婚約者はいるのだから。

あとは、相手から認められるよう

実力をつけるしかない。


王家の権力?

ドラゴンブレスで、すぐに黒焦げよ!


そんな、王女マーナが

禁書庫に行く、申請をした。


しかし、嫌がらせをされて

許可は降りなかった。


「授業にまず出て、心配されてる

王子に感謝されては?」


なんて職員が言うから、

王女マーナは、側近達と共に

寮を引き払う事にした。


校長が、魔力を放出して

「どこに行くつもりか」

などと言うので、


王女マーナ

「もっと怖い方に認めて貰えるように

修行に行く準備をしに行きます。


ここには、約束を違える者達が

平気な顔をしていますので

もう、用は有りません。


婚約者がいる女性に妾になれと

言い寄る国の次期長(じきおさ)の

言葉を、尊重するところには

居れません。


我が国を見下げると、

痛い目に会いますよ!

それでは、もう用は無いようなので

すぐに出立します。」


そう言って、すぐに移動を始める。


途中、マーナ達は馬車を乗り換えて

道を急いで行った。


マーナ達が、前に乗っていた馬車は、

そのまま国境を目指して

突き進んで行く。


国境の街の警備兵

「止まれ!」


パーク王国の第2王子

(名前不明)

「さぁ、僕の第3の婚約者に

してあげるという、

名誉に恥ずかしがって

逃げるとは困った子だね(キラリ☆)


大丈夫だよ!

僕に身を任せれればいい!

(キラリ☆)


そう言って、

国境の街の商人や、

街の住人や、国境を越える

大使達の前で得意げに

馬車のドアを無理矢理あける

第2王子様だったが…


馬車は、消えてしまった。

そこにいたのは

スカイドッグという精霊。


精霊に「アッポー!」と

その場で鳴かれて姿を消した。



茫然とする、第2王子…


魔法大国を掲げる国の

第2王子が、幻覚とは全く見抜けず、

アホな論理を言って

小さい頃から、女性遊びを

しようとしているのが、

諸各国にいきなり拡散してしまった。



しかも、精霊語の

「修行しろ!」の意味の言葉を

投げかけられたとして

王子達の、品性と実力が

疑問視されだして

まず、第2王子は無期限謹慎。


魔法学校校長は、幼児虐待容疑と

魔法教員能力に疑問がつき、

しかも、第2王子との共犯者として、

牢屋行きになった。


パーク王国は、正式に

バルガード王国に謝罪して

特使を出す事になった。


では、王女マーナは

どこに行ったのか?


馬車で港に行き

船で、商業都市ヴァッカダロに

向かっていた。




2)凶報の予測をしていた魔法使い

  ドルチェ


ドルチェは6ヶ月前から

エルフの里にいた。

姪の修行をつけてもらうのと

あの、シックスの手紙の内容が

本当だと感じた自分を信じて

国王ダーベベイダル達から、

離れてエルフの里に来た。


理由は、エルフは創造神様を

今でも信仰して、その御使いの

一柱の巫女を輩出する

一族だからである。


実は、ドルチェはエルフだ!

しかし、この事は長老達・

上層しか知らない。


耳が短く、物凄く人間の女くさいので

小さい頃、長老達に迷惑がかかると

考えて、外界に修行にいくと言って

里を出たのだ。


姪は、エルフそのものだ!

だから、歓迎された。


実はこのことを、同じエルフの

レオーネは知らない。


ドルチェが、エルフと言うことも

知らない!


そこまで、秘密保持を徹底していた。



ドルチェ

「生まれ持って、エルフらしからぬ

姿を持つ私をお許し下さい。


父上!母上!しかし、今回

この世界の危機が来た可能性があると

感じ、それを信じて帰って来ました。


長老様、どうか、この命と引き換えに

この不孝者の見てきた、聞いてきた事を

お聞き下さい。」


ドルチェの開口一番が、

これである。


長老に、直接の単願なんて

普段は許されない!

そして、長老その者は普通は

出てこないのだが…


何故か、許された。

そして、ドルチェの親である

副長老が、声をかけた。

「ドルチェや、

そんな命をかけるような事を

言わないでおくれ。


実は、この里も今大変な問題が

起こっていてな、

その時、お前が帰って来る前に

お告げがあった。


恐らく、お前に頼めと言う事だろう。」



長老が、里に何が起こっているか

話して、ドルチェが

迷宮都市ザガルゴーでの事を

話し出す。


長老

「なんと!

御使様の封印された所が

迷宮都市ザガルゴーのダンジョン

だったということか!


そして、そのシックスという

子供の事だな…。


なるほど…何か関係があるな…。

私も会いたい。


今から、世界精霊樹様に

お伺いを立てるぞ!


ドルチェ!

巫女に戻っておくれ。頼む。」


そして、そんな事があったあと、

ドルチェは、冒険者ギルド本部に

貸しをつけて、

ギルド本部がエルフ側に付くことを

グランドマスターと契約した上で

長老が手紙を書く。


日頃は、冒険者ギルド本部ですら

なかなか、エルフの長老とは

話せ無いが、

今回はドルチェの紹介と

世界の本当の危機として

対応することに同意する為に

会合が開かれた。


ドルチェは、その後

世界精霊樹のお告げに従って

商業都市ヴァッカダロに

姪と共に、向かっていた。




3)救われた者達…。


俺は、商業都市ヴァッカダロの

裏犯罪ギルド一つの

のダークギルドマスターだった

者だった…。


名前は、捨てた。

そう!マックスエル様の前に

そんな二つ名や通称名は

いらない!


初めは、俺の部下が夜中に歩く

聖女の姿の子供がいるから、

拉致して売ろうなんて

言ってきた時だった。


その夜、そいつは部下と共に

姿を消した。


そして、よく似た事例がつづく…。


一つの犯罪者ギルドが消えたという。


俺は、初め近衛騎士団にいる

小人族が聖女の姿をして

夜中に徘徊させて、

罠を仕掛けたのではと、

予想していたが…


ある日、飲んで帰る途中の

夜道で見た。


他の犯罪者ギルドの奴らが

全員コンテンパンに

やられる所を…


そして、全身粉々に骨折した

奴らをヒールですぐに治した!


ハァ?


治療院でも、見たことないぞ!


そして、なんども戦う。

その少女らしき聖女は

ニッコリとして

襲いかかる者達を

何度もコテンパンにしては…治す。


しまいに、犯罪者達は

降参してしまった。


そして、にっこりとして

その場を去って行った。


あれが、マックスエル様の

応援ファン団体

[マックスエルの祈り]を作る

きっかけだった。


俺は、自分の犯罪者ギルドを

開放した。


解散ではない。開放だ!


そして、ファンクラブを作ることに

したと宣言する。


初めは、反対意見がもちろん出たが、

元のギルド員達が戻って来て

人が集まりだし、

反対した者達が、

夜の通りで、あの方の教えを受けて

賛成してくれた。


他の犯罪者ギルドの奴らも

目覚めた者達で集まっていたが

いろいろ話し合って

ファンクラブ団体

[マックスエルの祈り]を

非公認だが、設立した。



教義?

何度も、頑張って真実を見て

生きる!


まぁ、今のわかった事は

これくらいだが、犯罪は辞めた。


そして、夜の12時。

あの方が、現れる時に

通りで祈る。


最近は、悪徳商人達も

マックスエル様の洗礼を受けて

改心して、祈りを捧げている。


そして、祈り捧げる者達に

そっと病の者達がいれば

治してくれる。


何も、取らない。


ただ、誰かが食べ物を

供えようとすると

「あなた達が食べなさい。」


と、それは昇天してしまうほどの

痺れる声で言われた。


皆、泣いていたよ。


夜中に、泣く子供の家に

家ごとヒールをかけて

死にかけたその家の人間を

全員助けたとか

もう、泣くほどそんな事例が

あるんだ!


あぁ!マックスエルさま!


たとえ、王国と戦争をしても

ついて行きますよ!




4)オークションの再開事務局

 の救い。


オークションを再開することに

なった商業組合。


だが、目玉商品が無かった!


商業ギルドは、

役に立たないどころか

出品者に脅しをかけて

邪魔をする。


商人達を、商業ギルドに

入る事を義務付け無いと

協力しないと言う。


商業ギルドに、入っていない

商人や、冒険者に

頼む事になるのだが、

なかなか、いい商品が集まらない。


クソ!あのグッソ公爵め!


あぁ、今はグッソ準騎士爵か!


あいつが、王家の掘り出し物だとか

少し呪われているから

放出された物だと言って

出品したが、

とんでもないものだった!


俺は、逮捕は免れたけど

オークションを、止めなかったのは

王族に謀反の意志があったからだ

とか言われて、

さんざん苦労することになった。


商業ギルドに、踏み込まれる

事になってしまったのも

グッソ準騎士爵のせいだ!


今日は、最後の商業ギルド未登録の

商人ロクロウを尋ねる。


ロクロウは、騎士達にずっとマーク

されているらしい商人なのだが

本人は気にせず、活動する

かなりやりての商人である。


グッソ公爵が降格した話とか

いろいろ話しているうちに、

オークションの話になる。


え?

目玉になるかわからないけど、

いい物がある?


その売上を、

就業事業対策に、使ってくれ?


出されのは、

迷宮都市ザガルゴーの

ダンジョンでの末期に出たが

値段がつかないと言う事と

貴族達が、略奪しに来ると

言う理由でなかなか出回らなくッた

品だと言う。


側近の鑑定スキル持ちが、

腰を抜かした。


ハイパーマナポーション×3


ハイマナポーション×3


マナポーション×10


すごい!

やり手だと聞いていたが

すごい!


ハイパーマナポーション

もう、神話に出てくる伝説の物だ!


ハイマナポーションは、

今の国王が現役冒険者の

時にダンジョンから持ち帰った物だ。


やり手だ!

出品者を伏せる事になった。


彼は、商業組合の特別役員に

なることに決定した。



さぁ、「授かりの儀」の日と

重なるから、駄目だと思っていたが

やるぞーーーーーー!




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