ep.35 何を競り落とそうとしていたのか?

 商業都市ヴァッカダロ

中央広場では

12時に、一斉に魔法使いが

ファイヤーボールを打上げて

オークションが快哉されるのを

知らせた。


今回は、かなりの商人の参加である。

そして、事務局にはすでに

圧力がかけられだした。


王族に対する、暗殺道具が

出品されようとしている!


もし、出したとならば 

この都市の自治を取り消すと、

国王の命令書がでたのだ。


商業管理組合長は、

真っ青になった。


すでにオークションは

始まってしまい、

組合員長でも、介入出来無い。


それを説明しても、無駄だった。


頭を抱える組合長。


組合長は、オークション事務局に

オークション停止と

出品物の再鑑定を命令したが、

オークションは始まった!

と言って命令書が突き返された。


□□


その頃、ある宿では

シックスが、へばって

ベッドに寝ていた。


新スキルが全てレベル5となった。

これで、国境も突破出来るはず。


かなり、魔力を使った荒い

特訓だったが、なんとか出来た。


後は、小道具とか、

武器を作るだけ。


少し、軽い睡眠を取ることにした。



午後3時

ファ〜!


シックスが起きる。


バギバギバギバギバギバギ!

首が、鳴る!


バギバギバギバギバギバギ

身体中が鳴り出した。


アレ、筋肉が少し有る?


あ!

呪いが解けた、そのせいかもな!


お腹が減っので、外に出ることにした。

外が何故か暗いから

気味が悪いとか

通行人がいっている。


ほんとだ!

まだ、あの呪いは元の場所に

帰っていないのか?


まぁ気にせずに、買い食いをしていく。


駄目だ! 腹が減ってしょうがない。

ドンドン食べていく!


マルシェ(市場)で、野菜とかも

買っていく。


そして、武器屋街に向って進むと

騎士達が、いた。


なので、すぐに方向転換!


そして、また野菜を買って

今度は露店通りに行く。


また騎士達がいたので

本屋街に出た。


お!

料理本?

あと伝記か!

なになに?

ダンジョン名鑑?

へ〜!

それらを買っていると

横から、冒険者ギルドの

ワッペンが付いた制服を着た

女性が、声をかけてきた。


厄介事は、嫌なので

無視して会計を済まそうとすると、

偉そうに命令口調でいってくる。


「あなた、前に露店で買った

書物がありますね?

こちらは、冒険者ギルドです。

提出していただきます。」


ハァ?

あ!タロウ・イシヤマの

遺言のメモか!(ep.33)

あれは、渡すわけには

いかないな!


特に、日本人の俺たちに

不幸をなすりつける

この世界の奴らには!


だが、俺はこの都市では

できるだけ戦闘をしないでおこうと

していたので、 

無視する事にした。


肩を掴んで来たので

投げ飛ばす!


「物取りは、止めろ!

次にやると、殺して衛兵に

突き出すからな!」


 そう言っておいた。


やれやれ…。

あの、メモを冒険者ギルドが

追っている?


ふ〜! 

冒険者ギルドとの全面戦争も

考えるか?


だが、まだダメだ!

身体がまだ整っていない。


そして、次のお題目がわからない。

別の冒険者ギルドの職員が

後をつけているので

途中で建物の横に入って

フリージングで半身を凍らせた。


「あの物取りの仲間にしては

よく気配を消していたな。


警告だ!次にやると、

たとえ王の命令だとしても

バラバラにして、

牢屋に入れる。よく覚えておけ!」


それだけ言って、

そのまま放置して行った。


そして、宿に帰る。

もう、午後5時30分か!

まぁ地球と、時間が同じ一日24時間

なので、時間感覚狂わないのが

ちょうどいい。


さて、奴らがタロウ・イシヤマの

メモを狙っているとわかった以上

手を打たないと!


一度、長期国外脱出を考えた。

そして、家具屋に向かう。


新しい家に家具である

ベッドを買って運ばせよう。


無人島生活をすでに

視野に入れていた。



!!


アレ?

今、何か出来るように、なったような?

あ!転移が出来るかも!


家具屋に追加注文で

ベッドを買う。


その時、わざとギルドカードで

決済をした。

魔力パスケーブルをギルドカードに

作って、どこに接続するか

確かめる!


ほ〜!

冒険者ギルド本部のなんとなくの

場所がわかったぞ!


ハイ!この都市の冒険者ギルドが

俺の場所を探知してやがる!


少しずらしてやった。

そして、別の名前の名義の

プログラムを介入させる。


次の作戦の為だ。


ほ〜!

冒険者ギルドの決済システムは

魔法陣魔法か!


そして、俺の資産を

ロックできないように改造する。


よし!

作戦開始!


ベッドを運ばせて

家の中に運ばせる。


そして、チップを持たせて

従業員を返らせた。


ベッドは、安物のやつを残して

マジックボックスに入れる。

5つあれば、

いろいろな拠点が作れるな。


そして、転移をやってみる。

まず一階から二階に。

二階から屋根に!


出来た!

魔法陣魔法を使えば

長距離も出来る。

この家の壁の中に

魔法陣を仕込む。


そして、ドルチェがレオーネと

やってくるのが見えた!


アレ?

早くないか?

ギルドマスターのレオーネも

マーキングしておく。


あ!

向こうの家の屋根の上に

暗殺者が、隠蔽の魔法スキルで

隠れている。


そいつの後ろに、転移して

剣を後ろからクビに回す。


シックス

「動くな!」


暗殺者

「く!なぜわかった!」


シックス

「誰の命令だ!」


暗殺者

「ひ、姫様が、おま、あなた様と

話したいと言うので、待っていた。」


シックス

「二度とが関わるなと言っておけ!」


その場で?そいつの足を凍らせて

転移して離れる。


隠蔽を使い、息を潜める。


ドルチェと、レオーネが

屋根に飛び上がってきた。


ドルチェ

「氷漬け…遅かったか。」


暗殺者

「もう、二度と関わるなと。」


レオーネ

「ここで、気配が途切れている。

なぜ、ここまで警戒する。」



こいつら…

アホか?

と思う、シックス(辛党 大助)。

偉そうに、命令して

いうことを聞いて当たり前…

何様だよ!


そして近衛騎士団は動くし…


まぁ、伝言はした。


奴らがどう動くか…。


レオーネ達が、去ってから

シックスも、商人ロクロウではなく

フードから顔を出して

シックスとして動き出した。


片っ端から、ギルドカードで

買い物を始めた。


ここは、商業都市ヴァッカダロ!

食料問屋もかなりあって

すぐに5tの食料が集まる。  


 そして、え?タレ?

なんと、調味料問屋を発見!

かなり買い込んだ!


 そして、いろいろ買っていると

あら!

すごい歓声が聴こえる所に

行き着いた。


来る予定ではなかった

オークション会場…


すごい盛り上がりだな。


まぁ、しばらくは、この都市からも

離れるつもりだから

派手にやるかと入場すると…


ハイ、王女様?

へ〜美人じゃん!


それが、

何かを競り落とそうとしている。


なんだ?

あの玉?

嫌な予感しかしないぞ?


それに、何か呼ばれたような

気がするから来たが…

 

あの、ビスガスの野郎!

また、ろくでもない事を

企画しやがったか!


今、価格は1億に入っていた。

みすぼらしい玉だから、

なのと、王女が競り落とそうと

していたから

他の貴族とかは遠慮しているのか?


王女と競争しているのは?

は〜?あの紋章…

帝国の奴がつけてた奴だ!


そこに、主催者がこの物品は、

グッソ公爵が放出したものだと

今わかりました〜!

なんて、わざとらしく

言い出したな…。


「2億!」


お!

相手方が、いきなり物凄く増額?


王女リーナ

「2億千!」


「2億五千!」


王女リーナ 

「2億六千!」


「2億七千!」


「2億七千百!」


「2億八千!」


お!グッソ公爵の品だとわかって

他の奴が参戦を始めたな!


俺は、気配を隠蔽してすぐに転移で

移動開始した。


いくつかの拠点に

転移陣を設置した。


さてと、計画の嬉しい転移が

出来る誤算があったが

計画通りにするか。


船は、予定通りらしい。

オークションの品を

運んで行くつもりだな。


さてと、屋台が有るから

買い食いを再開すると

視線を感じた。


空間把握で、誰かを確認すると

あの冒険者ギルドの職員を

名乗る、タロウ・イシヤマの

メモを狙う女が、俺を指さしている。


そのそばにレオーネだ!

あ、しまった!

マーキングしたけど、

警戒対象に設定するのを

忘れていた。


レオーネ

「久しぶりだな。

話しが有る。決して悪い話ではない。」


ここからでもいいかな?

計画第2段階開始だ!


シックス(辛党 大助)

「ほう、なぜここに?

言っただろう?


人さらい関係とか、

自由が無くなるような

呼び出し以外ならしか

受け付けないと!


貴様らの横暴がまかり通ると

思うなよ!


それに、あの物取りの

女はお前の女か?


いい趣味しているな!

横暴が過ぎるぞ!


焼き滅ぼさないといけないのかな?」


レオーネが、魔力を練っている。

俺も、すでに魔力を練っていた。


「そこまでだ!」

騎士団が、怒鳴ってやってきたが

魔力を放出して、魔法起動段階に入る。


ドルチェがやってきた。

ドルチェ

「街中で、止めるんだ!」


レオーネ

「粋がるのも、ここまでだ!

お前にとって悪い話ではない。

話を聞いてもらう。」


シックス(辛党 大助)

「フン!そのゲスな顔と

クソな言葉からすると

王族に、取り込んでやるから

涙して、喜んで奴隷として

働けと言いたいのだろうな!


その顔の変化は図星か!


やれやれ!

あのダンジョンの下で

この世界の真実を教えてもらったよ!


はっきりというと、

お断りだ!

下手な小細工は止めろ!


さもないと…」



レオーネ

「さもないとだと!

ふざけるのもいい加減にしろ!

目にモノを、見せてやる!」


お!

いきなり、デカい魔法が来るか?

計画第3から第5まで

ショートカット出来るかもな!


レオーネが、

デカい風の玉を撃ち出してきた。


お!牽制か?

同じ風の玉を作り出して

ぶつける。 


そうだ!

あれを、風で再現してやろう!


どうせ、すぐにデカいブレス級の

ヤツを、出すのだろうから

それまでのつなぎだな!


そして、風のムチをたくさん作って

レオーネを縛った!


前に俺に仕掛けてきた奴の

意趣返しだな!


レオーネ

「フギ!」


ドルチェ

「止めろ!頼む、この娘が

言っている事は、本当だ。

悪い話ではない。」


シックス(辛党 大助)

「さもないと、

邪神の片棒を持つものとして、

討伐する!


さぁ、示してみろ!

天の意向をなぞらえるか?

それとも、邪神に組みして

魔王のしもべとなるか?」


ドルチェ

「待て、話を聞きたい!

なにか、話が違い過ぎる!」


シックス(辛党 大助)

「知らないなら、

関わるな!この王国の国王に

会った事は無いが、

あの呪いをかけてきた

ビスガス達を、生かしていると

言う訳は、呪いの黙認そのもの。


つまり、俺を殺そうとする勢力に

与するものとの表明。


つまり敵!


ダンジョンの下で、

この王国が作り出した邪気を

聖なる封印に垂れ流されて

赤き神龍様は、おこっていたぞ!


白き神龍様もおそらくな!


反省せずに、話を聞け?

何様だ!

10日間、時間を取る。


その間に、小細工を止めろ。

さもないと、邪神に組する者として

この王国を認定するからな!」



さぁ!

時間を稼いだぞ!レオーネ!

ゲスらしく、ブチギレて

デカい魔法を撃って来い!



レオーネ

「フギィ〜!」


アレ?

亀甲模様に縛ってしまったけど…

苦しそうにして、撃って来ないぞ?

オイオイ!

まさか?ウソでしょ?


あれ?

騎士たちが逆ギレして

こちらに斬りかかるとか

思っていたが、

いない?


しまった!

芝居がかって、喋っていたから

騎士達はノーマークだった!


どこに行った?

アレ?

オークション会場?に騎士団が、

集まっている?


どーーーん?!


オークション会場が、

爆発して黒いイソギンチャク見たいな

怪物が出てきたよ!


ハァ?

なんだアレ?


鑑定


ブラックバスバスケロ

レベル166


王家に帯する、呪いの集合体を

核にして、邪念や瘴気を吸い込み

実体化したモンスター!


弱点属性 神聖 光 


スキル 火魔法 墨を吐く

    


へ〜?

呪いが実体化ね~。

アレ?

触手に、あの王女が捕まってる。


アレ、あのモンスターと

目が、合ってしまった…


うわ〜

こちらに来たぞ!


騎士

「ドルチェ様!レオーネ様!

会場に、グッソ公爵の部下が

乱入してきて封印が割られました!

なんとかしてください。」



いや、俺でも嫌だぞ!


アレ、ハサミが光ってる?

アレ?斬りたいの?

オー!

ピカピカ光ってる。


斬りたいらしい。


わかったよ!


その場で、国王に手紙を書いて

封蝋する。


封蝋!商売するからな!

造ったんだよ!


それを、騎士に国王に渡せと

渡して、風魔法で飛んだ。


ハァ…。

オレは、こんな性ではないけど

仕方ないね。


ハサミが巨大化する。


まず、触手をハサミで斬っていって

大人しい王女を助けて、

レオーネの束縛を解いて、

そこに放り投げておく。


[ライトレーザー]!

まぁ、光を魔法のレーザー砲を

撃ち込んでいく。


そして、触手をハサミで斬りながら


その断片をレーザービームで

焼いていくと、

不定形だったのが

ボール状になって触手が

針みたいになる。

まぁ、デカいウニだな!


大きな目が出てきたよ!


そして口が、出てきた。

スキルが[墨を吐く]だから

吐くつもりだな!


その前に、目にレーザービームを

当てる!レーシックみたいに

丸い輪郭を縦に斬ってやる。


レーシック手術の問題点は

目の円形筋肉繊維を

縦に切ってしまうために

事故とかで、デカい衝撃を受けると

目が破裂してしまうらしい。


その事を聞いていたから、

やってみた。


墨ブレスを吐こうとして、

目が崩壊する。


ブラックバスバスケロ

「ぷおーーーーーー!」

叫んでいるが、俺は光魔法を

かなり強めに放射する。


極太レーザー砲だ!


そして、ブラックバスバスケロは

変な石を残して、消えた。


石の上に、なにか黒いものが

漂っている。


ハサミできった!


霧の結界で見えないようにして

上級解呪をかけておいた。


石を鑑定する。


基盤石

この世界の核の残り部品。


回収しておいた。



レベルが

上がったらしい。


さて、計画続行だな。

さてさて、霧の結界を

港まで繋いで、俺が登場!


そして、ヘロヘロのフリをして

貿易船に逃げ込むって所まで

やりきらないと!


つづく

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