ep.32 商業都市ヴァッカダロ
王都逃亡から1ヶ月!
シックス(辛党 大助)は
商業都市ヴァッカダロにいた。
あの後、道行く隊商を見つけて
空間魔法マップにマーキングすると、
有るところに、行き着いた。
そこが商業都市ヴァッカダロ。
ここは、商業ギルドという組織から
独立した都市であり、
商業ギルド登録がいらない。
露店を出すのにも
年齢制限もない。
都市のエリア管理組合に
場所代を払えば、露店出し放題。
自由貿易商業都市である。
海に面しているので、
他国からの、商品も多い。
冒険者ギルドや商業ギルドも
この都市の中にはあるが、
ギルドカード決算の為の
処理と、そして連絡網の維持、
そして何よりも、
ここで開かれるオークションに
出品するために、
出してある状態だ。
冒険者ギルドカードと、
商業ギルドカードは
決算のシステムが、同じなので
商業ギルドを別に
登録しようとしても
冒険者ギルドにバレるシステムだと、
食堂で、駆け出しの冒険者を
やっている同じ歳のパーティーに
聞いた。
だから、ここは余計に都合がよかった。
投げ売り品などを、
買ってまわり、
露店で、ダンジョンドロップ品を
少しずつ売る。
そんな生活だが、あのルットラインの
家よりもうんと良い生活なのは
間違いなかった。
そして、今日も俺は仕入れにいく。
ターゲットは、幻惑の魔導書と
偽装の魔導書である。
この2つの魔導書は、
手書きの写本が存在しない。
ダンジョンドロップのみである。
ダンジョンドロップの魔導書は、
読むと、勝手に頭に入ってきて
修行しなくても使えるようになる。
まぁ、その魔法を使いこなして
レベルを上げるのは別なのだが。
なので、ダンジョン産は人気が高い。
そして、ここでは高く売るシステムが
存在する。
オークションだ!
だから品物が集まるのだが、
都市公式オークションにかける時に
鑑定をされる。
偽物だと、出品出来ない。
そんな物は、投げ売りされる。
まぁ、俺は道具用の材料として
役にたちそうなら買うが?
そして、裏オークションも
存在する。
まぁ、偽物ばかりだが…
時々、本物が出てくる。
それも、呪いの指輪だったけど…。
今日も、露店をまわる。
果物とか、多めに買って
マジックボックスに、少しずつ貯める。
食料備蓄はすでに、
6ヶ月分貯まったけど
まだまだ、何があるかわからないから
貯めてゆく。
10日後、オークションの
出品受け付けが始まるから
かなり人が入ってきているな。
宿は、2ヶ月借りているから
大丈夫だけど、もう一部屋借りる。
王都からの商人が、
かなり来ているから油断出来ない。
早く、魔導書を手に入れないと。
お!露店で何かのメモをとかの
書物とか書物を一括りにした物が
ブロック売りしている。
微かに一つだけ魔力を感じるな。
鑑定では、
偽装・隠蔽魔法の魔導書
(ダンジョン産)と
出ていた。
それが、他の紙とかと一緒に
ブロック売りになっていた。
そして、手書き物の錬金術の魔導書も
売ったいたので、
全部買いをする。
宿に帰って、手に入れた
中級と上級の錬金術の魔導書を読む。
そして、金属形成の錬金術しか
できなかったが、
他のモノを作れる用になろうと
考えていた。
そして、外は雨が降ってきた。
1週間後
実は、まだ雨が降っている。
長雨だ。
しかし、俺には僥倖だった。
錬金術の本を読むのに没頭出来た。
隠蔽の魔導書を使い、
偽装・隠蔽の魔導書も使った。
2つのスキルは統合されて
今は、[隠蔽]スキルとなっている。
気配は、すでに消せるようになった。
そして、今も使って
スキル[隠蔽]の
レベル上げをしている。
もうすぐ、レベルが5になる。
この隠蔽は、物凄く性能はいいのだが、
燃費が悪い。
隠蔽する事が、出来るのが
レベル1 自分自身
動けば自動解除
消費魔力5/秒
レベル2 自分自身
動いても解除されない。
消費魔力15/秒
レベル3 指定した人生き物と
接触していたら隠蔽出来る。
動いたら自動解除
消費魔力35/秒
レベル4 指定したモノなどを
接触及び体外の指定範囲から
離れなければ対象となる。
動けば自動解除
消費魔力50/秒〜
消費魔力は範囲による。
レベル5 指定した人生き物と
接触していたら隠蔽出来る。
動いても自動解除しない。
消費魔力150/秒〜
消費魔力は隠蔽範囲による。
と、言うのが今わかっていること。
だからずっと使っている。
ちなみに、ギルドカード?
隠蔽かけたらレベル4だったけど
消費魔力3500/秒だったが出来た!
さらに、魔力をかけていって、
記載事項を変える事も出来た。
1字変更で、消費魔力魔力2000/秒
増えた…
それを、雨が降っているから
動く必要が無いので、
すっとやっていたら
1時間で、すぐにレベルが5になった。
そして、今は隣の宿にいる
夜、うるさいカップルの
女の方を隠蔽指定したりして
遊んでいた。
夜中うるさいんだよ!
全く!
道路向かいのここまで
聞こえてくるから
女だけ見えなくしてやったら
男が、別の恋人の男を連れてきて
修羅場になったな…
よけいうるさくなった…。
まぁ、頑張れ…。
次の獲物は…、
なんて自分を隠蔽しながら、
空間把握で周りを物色している。
あれ?
また、屋根を走っている
奴がいるぞ!
あ!後3日でオークションか!
王都で見つけた、騎士団と
あの暗殺者集団には
マーキングをしている。
こいつは、ソロか?
え?尻尾?
ほ〜!
獣人族って、やつかな?
そういえば、迷宮都市ザガルゴーの
冒険者ギルドでも、少し見かけたな。
あ!どこかに行ったな。
え?
あれは!確か、迷宮都市ザガルゴーの
魔導具屋の店員さん?
ってことは、ドルチェもこの都市に
来ているのか?
マーキングしておこう。
宿に、入っていったな。
あそこは、まぁまぁ高い宿だ。
あ!魔力!いたドルチェだ!
広域指定!自動警戒対象!
マーキング指定完了!
やばい!やばい!
今度は、逃げるだけの旅は
お断りなんだよな!
まぁ、会わないほうが
お互いのためだよな。
そう!お互いの為!
やはりオークションか!
人が集まって来たな。
隣の部屋に冒険者達が
入ってきた?
うん?こちらの方に対して
何か探知しようとしている?
まぁ、隠蔽しているから
あ!そうだ!ごっついおっさんが
刃物研いでる用に
偽装隠蔽しようか!
かなり魔力を、消費するがやってみた!
そうだ!今廊下を歩いている
ネコに隠蔽を…
アレ?
ネコじゃない!
これは?
獣人が隠蔽でネコに偽装隠蔽
しているのか!
は?
ターゲットは誰だ!
俺は、広げていた機材を全て
アイテムボックスに入れた。
警戒する。
結界を張って、魔法攻撃に備える。
ネコは隣の部屋に入って行った。
3人パーティーか?
声だけ、聞こえるモードに
してみたが、どうも他の宿が
取れなくて、
今、リーダーが、宿の主人に
俺の部屋を金を積んで空けさせて
2部屋取ろうとしたらしい。
ざけんなよ!
こっちは2ヶ月分先払いなんだよ!
うわ!武力で追い出してでも
隣の部屋を取れ?
あ〜!男2人と女2人の
パーティーかよ。
そんなに、腕に自信があるなら
他の宿でも、武力で取れば?
あれ?野郎達が動いた!
ドンドン!
俺の部屋のドアを叩きやがる!
うるせー!
って、怒鳴ってやった。
宿の主人が、争いはしないでくれと
言っているのが聞こえる。
一人が、宿の主人と一緒に
一階に行った。
また、ドアを、叩きやがる!
うるさいから開けると、
戦士風の男が今から、
この部屋に泊まるとか
言い出しやがったから、
空間魔法で口を覆って
電撃魔法で黒焦げにしてやった。
そして、無理矢理コイツラの部屋の
ドアを開けて、放り込んでやった。
ネコ獣人戦士の女二人?
知るか!
自分のパーティーの面倒事を
こちらにぶつけるなと、
怒鳴ってやった。
部屋に入り、やっちまったと
思ったが、これがこの世界の
スタンダードなんだと思い出して
結界を張りなおす。
うん?宿の主人がやってきたぞ?
なんだよ?
宿の主人が言うには、
お貴族様の命令には
逆らえないからとか言い出しやがった。
嫌な予感が、当たりだした。
違約金は、払った料金の2倍だぞ?
と言うと、もうは一人の奴が
俺の襟首を掴んで来たので
前の奴と同じ目にあわす。
扉を開けて、黒焦げをもう一体
放り込んだ。
2つ転がる黒焦げ。
あと2名は、こちらを何かの
探索スキルで見ているが、
結界で遮断する。
「もっと、こんがり焼こうか?」
と言うと、睨んでいたの奴が、
剣を抜いていた。
コイツラ、俺を殺してでも
部屋を取ろうとする論理しかない
奴らだと判断して
こちらも魔力を練っておく。
使う魔法は、フリージング!
焼いたら寝床もろ共に
焼いてしまうから
凍らせるつもりだ。
宿の主人が、
やめてくれやめてくれと言い出す。
違約金は払うとか言い出した。
「そんなに、上客なのかい?」
と言うと、
「お貴族様には、逆らえないんだ。
頼むよ!」とか言い出した。
コイツラは敵だ!
ここで、戦闘するか…。
仕方ないね。
逃げられた時の為に、
宿の関係者と、
この4人分パーティーを
マーキングする。
え?
ドルチェの反応?
近づいてくる警報が、頭に鳴る!
クソ!
今は、ここを引こう!
まだ、王家と全面戦争を
出来る事は出来るが、
まだ、するべき時ではない。
女戦士二人に、
後でこの事の精算はしてもらう
と、言って宿の主人が
睨んできたので
この宿はいらないから焼く?
というと、やっと払い戻しをした。
しかし、足りないので
ファイヤーボールを出すと
宿の看板に書いてあるとおり
2倍の違約金を出して来た。
この事を、映像録画出来る
珠に記録して、雨の中すぐに
このエリアの商業管理組合に
急いで行った。
早い者勝ち!
魔力を放って、
受け付けに行き、宿の事を訴える。
受付の男は、
「お貴族様だと、確かによくある
話しだから、違約金3倍出させても
よったのですよ!」とか言う。
え?2倍は、古い決まりらしい。
管理組合に、これまでの露店実績表を
出して、相談する。
そっと、レアらしいマナポーションを
出して、どこかいい宿はないか聞くと
この時期はないから
物件を買うことを進められる。
しまった!
マナポーションを扱える
≒
金を持っている!
になっちまった。
まぁ、いいかもな。
そして、紹介されたものの内、
小さいけど、幽霊とか
探知に入らなくて
かなり頑丈な家があったから
買った!
マナポーション10本で!
今、かなり高くなっていて
すぐに欲しいと
また、御貴族の要請らしい。
まぁ、いいか。
そして、その日はドルチェが
あの宿にいることを
探知して、一応保険の為に
もう一つの借りていた
宿にはいって、
家具屋とか、掃除する
算段をし始める。
あぁ…。
俺も、日本に帰ったら
実家の修理とかしてみるか?
なんて、思って寝ようとすると…
なんだ?
あの、魔力の塊は?
空間探知すると、猛者だよな!
かなり強い奴らが、
この迷宮都市ザガルゴーに
やってきたぞ!
胸のマーク…
冒険者ギルドS級のパーティーが
集団で来たのか!
すごいな!
実力を隠していない!
誇らしく、歩いている。
S級か!
いいかもな!
嫌な事があったからか、
それとも、身体が7歳児だからなのか
憧れる姿でもあった。
はて?
派手な馬車も、かなり来たな。
うわーーーーーー!
王家の馬車だ!
他の貴族の馬車もあるな!
まさか!
ルットラインの馬車は
来ていないだろうな?
すでに来ているかもな。
みんな、オークション目当てか?
何か、
そんなに欲しいものが出るのか?
この宿は、少し高い宿だ。
先程の事で腹が減ったので
一階の食堂に降りて
食事をしながら
情報収集もする。
これも、商人を始める為の
修行だよ。
だが、あまり良い情報が無い。
隣の席から、おっさんが
「坊主も行商かい?」
なんて聞いてきたから、
「そうだけど、今回のオークション、
王族とか貴族が、集まっているけど
何か、目ぼしい物があるの?」
と、それとなく聞いてみる。
え?
周りの商人達も、俺の話を聞いて
黙ってしまった。
「そろそろ到着する頃だぞ?」
とか、言ってみる。
そこに、他の商人の手伝いさん?
が、やってきて王族の馬車を
見たと言っていた。
そんな、こんなで
他の都市の商人さん達と、
話し出して、情報交換をしはじめる。
王族と、貴族の事はわからない。
だけど、年に4回開催されるのだが
目玉品どころか、
今回はハズレだと言う噂が
あったらしい。
はて?
俺も、迷宮都市ザガルゴーから
来たが、あの街はもう不景気だとか
まぁ、そんな事を言って
話し方を、先輩商人達から
学んで行くことにした。
オークションの出品物が
ハズレなら、なぜ王族が来たのか?
そして、マナポーション10本で
家が買えた?
確かに暴騰しているらしい。
以前の15倍からの値段だとか。
何が、起こっているのか?
その日は、腹が立ったが
まぁ、実入りもあったので
良しとして、
一ヶ月の宿の先払いをして
合計2ヶ月分払って置くことにした。
さて、寝るか!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます