ep.29 大変なのは、地下だけでは無かった。
シックスのビルバーンドラゴンとの
大奮闘が始まる少し前の事。
ダンジョン入り口の横の教会の
会議室では、女の冷戦が
始まっていた。
今、辺境伯の娘による
ダンジョンに関する地下25階層
突破目的の、レベリング合宿が
始まろうとしている。
それを横に目、バルガード王国
王女・聖女リーナは、焦りだした。
地下25階層からは、レベル50
以上の強さが無いと、
階層に入った途端に即死する。
つまり、荷物持ちすらレベル50
以上の猛者が必要である。
そこまで、辺境伯は騎士団を
レベルアップさせるつもりでもあると
言うことなのだが、
王女に、とっては自分の後輩の聖女が、
レベルで、追い越される可能性を
感じて気が気でなかった。
近衛騎士団長が、辺境伯騎士団長と
地図を広げて何か話している。
クソ!辺境伯をサポートするよりも
私をサポートしなさいよ!
後で、私もレベリングに入ります。
と、側近に言って準備をするように
行っのだが、公務をしろとか
言い出すのでシックスという、
今は義弟になったが、
そのガキと対等に話せるように
レベルを上げないといけないと
言っているのに、駄目だと言う。
妹の王女マーナは、
最近は、城の蔵書室に
籠もったままだ。
何か父の国王に、交渉して
蔵書室に入ったが、
まぁ、五歳児のやることだ。
大人しく読書しているのも
いいのか…な?
そして、辺境伯騎士団は、
ザガルゴーダンジョンに
出発していった。
戻ってきた、護衛の女騎士に
何を話していたのか聞くと、
毎年、私が知らないだけで
近衛騎士団は、このダンジョンに
演習として各師団毎に時期をずらして
突入していたらしい。
え?
そして、言われた。
そんなに簡単に、
レベルがホイホイと50以上に
上がれば、苦労はしないと。
まず魔力は、使い切ると3日間
回復にかかる。
だから、ソロ魔導士の冒険者は
いない。
そして、ここがこの王国の問題…。
近衛騎士団の中で、
レベル50以上なのは騎士団長と、
騎士副団長と各師団長と副師団に
数名のみ!
そして、近衛魔導騎士団では、
一応魔導騎士団長の
ルットライン侯爵ルベイドだけだ!
なぜルベイドが、侯爵の地位を
追われないのか?
なぜ、シックスの事で虐待という
不祥事を起こしてもまだ、
魔導騎士団長の地位にいるのか?
それは、レベル!
51らしい。
魔導騎士団副団長のレベルが30。
それが現実。
ドルチェは、自称65らしいが
国王に、よるとレベル70は超えている。
だから、この大陸の賢者よりも
高レベルだと言う。
賢者様は、レベル65だとか。
え?
それって、聖女だとレベル上げなんて
難しいのでは?
ハイと、はっきりと言われた。
久しぶりに剣を取って
突入ジャー!と、
王女リーナはブチギレて
号令をかける。
側近達は、
この人はやはり聖女ではなく
狂戦士のジョブなのでは?と
頭を抱える。
だけど、地下40階層をすでに
到達したものとの
夫婦生活をするには
それなりの身体の強度がいると
言われると、確かに…となる。
そして、王女は他の聖女達の
レベル上げを提言した。
あのルットライン侯爵家や、
グッソ公爵の部下達の
呪いが帰ってきた者達に
対応しないといけない。
教会が呪いに負けた?なんて
事が起こると、呪いかけ放題に
なるから、鍛えようと王女が
言い出したので
大司祭も、危機感を持っていたので
反対しなかった。
そして、近衛騎士団の護衛付きで
ヒヨコ聖女達の、レベリング合宿が
始まった。
この合宿は、他の貴族の達にも
かなりの好評だった。
それほど、グッソ公爵達に
帰ってきた呪いは、ど素人が見ても
ヤバイ!の声をあげたくなる
悲惨な現場であったのだから…。
辺境伯ビルガーや、
国王ダーベベイダル達も、
ダンジョン前にやってきた。
国王ダーベベイダル
「やっと、あいつが
真面目にレベリングし始めた!」
辺境伯ビルガー
「うちもですよ。
聖女レベルの低さは、
先代大聖女様が、物凄く
懸念されてましたから。
これは、女性騎士団を作って
恒例化したほうがいいのかもしれん。」
宰相
「まぁ、ドルチェとかは、
戦闘狂だから、レベルが
上がったが、魔力の回復の
遅さのデメリットを
なんとかしたいと、
いうのが魔導士達の悩みですからな…
せめて、下級マナポーションが
作れたらいいのだが…。」
辺境伯ビルガー
「前に開発されたとか、
近衛魔導師団が言っていたのでは?」
国王ダーベベイダル
「まずかった。
ルットライン侯爵が、
毒をもりやがったのかと
疑う不味さだぞ。
しかも、一瓶飲み切って回復量は
魔力1! たった1!
あれは、間違いなく!毒だ!」
辺境伯ビルガー
「へ?」
その後、試飲した辺境伯は、
合成下級ポーションありきの
レベリング計画を
廃棄することになる。
その時である!
ウィーン!ウィーン!ウィーン!
ウィーン!ウィーン!ウィーン!
ダンジョンから聞いたこともない、
変な音がなりだした!
[ポーン!
ダンジョンアナウンスです。
ダンジョンボス階、
地下50階層の戦いが開始されました。
これより、盟約通り
討伐戦闘が始まったとみなします。
ダンジョン転移陣による
転送は、地下50階層最優先に
変更されます。]
国王ダーベベイダル
「盟約? なんだそれは?」
冒険者ギルドから、ギルドマスターの
レオーネが駆けつけてきたが、
盟約なんて知らなかった。
すぐに、冒険者ギルド本部に
副マスターが、問い合わせ通信を
するためにギルドに戻っていった。
ダンジョン横の教会では
臨時会議が始まるのだが、
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!
ダンジョンを震源地とする、
地震が、発生する。
ダンジョンに向かう面々。
ダンジョンの中が点滅している。
[ダンジョン アナウンスです。
地下第50階層台にて
想定を上回る戦闘が
開始された事が確認されました。
イビルバーンドラゴン本体が、
戦闘を始めました。
非常事態を宣言します。
非常事態を宣言します。
後、10分で転移陣の起動を停止します。
後、10分で転移陣の起動を停止します。
このダンジョンから、
避難してください。
繰り返します。
このダンジョンから
避難してください。]
ダンジョンから、脱出する
冒険者者達で、混雑する
ダンジョン…
負傷者多数…
王女リーナ達が、引き上げて来て
冒険者達の烈整理と
応急処置をする。
リーナ達がいた地下11階層では、
振動で天井に、飛び上がって
叩きつけられたという。
冒険者ギルドと、教会の合同
救護テントが開設されて
戻ってきた聖女たちが
ヒールを使ったりして
忙しくしている。
そして、冒険者ギルドの
ギルドマスター室では
今回の事態を受けて
国王達が、どうしたらいいのか
わからない顔をして唸っていた。
そこに、入ってきたのは
救護室にいたはずの
辺境伯の娘パルケと、
末の王女マーナとその護衛達だ。
国王ダーベベイダル
「マーナや、父は会えて嬉しいぞ。
だがな、今はかなり
忙しくてな、すまない
お前に言うことでは無かった。」
王女マーナ
「あのダンジョンの事が、
わかりましたのです。
なので、急ぎ報告するために
ここに来ましたのです。
姉様のリーナは、脳筋だから
説明を抜いて、パルケを
連れてきたのです。
パルケには、魔力を流したから
なんとか大丈夫なのです。」
辺境伯の娘・聖女パルケ
「ハイ!リーナさんのお陰で
すごくよくなりました。
お父様、リーナさんから
少し聞きましたが、これからの
かなり大変な話です。」
辺境伯ビルガー
「そうなのか?いったい…」
王女マーナ
「これは、城の書庫にあった
書物に、書かれてあった事なのです。
まず、
イビルバーンドラゴンと、
アナウンスが、あったのですね?」
宰相デスマルダ
「はい、私が直接聞いたことを
証言する。」
王女マーナ
「やはり、そうなのですね。
これは、第2代国王様が王太子時代に
書かれた、研究書になりますのです。
ここに、ザガルゴーの本当の
読み方が書かれておりました。
古代のこの文字の読み方、
発音の仕方は、
サーバント オブ ブラックブロー
と呼ぶらしいのです。」
宰相
「いや、違うような…」
そのに、やってきたドルチェ。
ドルチェは、その本をみて
頷いた。
ドルチェ
「この子の言っていることは
合ってるよ。
ザガルゴーと書いてある
意味不明の下の文字の
解読結果が、ブラックブロー
ど書いてあるのだよ。
で、え〜!
ザガルゴーって、私達が
無理矢理読んでいるところが
サーヴァント オブの部分だね。
そういうことか。
なるほどね。
よく見つけてくれた。」
国王ダーベベイダル
「あの、おとぎ話の
魔王ブラックブロー?」
王女マーナ
「庶民も王族もみる、絵本の物語。
むかし、むかし、
この世界を創生された神が
昇進されるときに、
他の管理する神(二代目)
にこの世界を任された。
そして、問題はその次の管理される
神(三代目)への交代のとき
であったのです。
この世界で修行中の、
前管理神の部下様達と
交代した管理する神が
修行の内容で大喧嘩されて
そのとき、創生の神に
使わされた、お使いによって
封印された神々の下僕の
方がブラックブローと言われていた
方であったらしいのです。。
創生の神のお使いは、
怒り狂った、元同僚を
この世界の別の空間に封印した。
それが、絵本のお話!
そして、実はその絵本を書いたのが
第2代目の国王様なのです。」
ドルチェ
「あんた!よく調べたね!」
ギルドマスター・レオーネ
「うんうん、とても5歳児に
見えない。」
辺境伯ビルガー
「あ?
イビルバーンドラゴン…
たしか、絵本で出てくる
ブラックブローの部下…
別の空間…
ダンジョン!」
国王ダーベベイダル
「父は父は、嬉しいぞ〜。」
聖女パルケ
「つまり、その今の管理されている
女神様が、手に負えなかった
そのブラックブローの部下と、
シックスさんは、戦っていると
言うことなのよね。」
国王ダーベベイダル
「絵本に出てくる、アンデッドの
大軍は、地下30階層から出てくる
あの大軍か…。
あれは、キツイぞ!」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!
そして、また、とんでもない振動が、
ダンジョンからやってきた。
どうしたら、いいのか…。
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