ep.15[幕間]メインディッシュは…
続きです。
王都の大門は、既に閉まっていたが
レオーネは、ギルドマスターカードと有る
紋章メダルを見せる。
迷宮都市ザガルゴー
冒険者ギルドマスター
レオーネ
「急ぎだ!開けてくれ!」
ドルチェも、紋章メダルと共に
「緊急だよ!」
と言うので門番は急いで
門を開けてくれた。
礼に金貨を握らせて
馬車を急がせる。
着いた先は、
王城の機密性の高い応接間。
そこで、今は国王をやっている
元切り込み隊長と、
ガード役だった宰相と
会う。
国王ダーベベイダル
「久しぶりだな、レオーネ!
ドルチェ!急ぎだと言うけど
どうしたのだ?」
宰相デスマルダ
「あれほど、使うのを嫌がっていた
メダルを、使うとは
かなりヤバいことなのか?」
ドルチェ
「まず、初めに言っておくと
かなりまずいね。
相手は、全く魔力とか
感じられなかったが、
間違いなく私達が行った領域を
踏破したもの。
嘘は、全くついてなかった。
しかも、ソロだ!
これを、口で噛んでご覧!
そのサラダ!
なんだと思う?」
国王ダーベベイダル
「うん?苦いな!」
宰相デスマルダ
「まるで、蔦(つた)だな。」
迷宮都市ザガルゴー
冒険者ギルドマスター
レオーネ
「それは、私のプラントバインドの
なれはて。
かんで切れるほど、
薄く切られている。」
そして、ギルドマスター室での
シックスとの事、
ドルチェの店に、客として
やってきたシックスの事を、
報告する二人。
宰相デスマルダ
「二年前の「授かりの儀」の事か!
ルットラインの六男だったな。
なるほど…
そして、
(人さらい関係とか、
自由が無くなるような
呼び出し以外なら来る)と、
言ったのか…。」
国王ダーベベイダル
「まずいな。
それに、本当に6歳児の言葉か?
今な、ルットライン侯爵家は
かなりまずい事になっている。」
そして、あの帝国が仕掛けた
吹雪の雪害の頃から、
六男のシックスの行方不明に
始まり、シックス以外の
すべての子どもが当主の血を引く
子供ではなかったと
言う事がわかって
とんでもない、
騒動になっていると言う。
そして、当主妻ビスガスの
シックス殺人未遂の事は
既に、王宮では知らない者は
いないと言う。
ドルチェ
「ハァ…なるほど…
だから、6歳であれだけの
事をするしか無いのか。
納得がいったよ。」
レオーネ
「野に放つには、
あまりにも危険。
しかし、すでに猜疑心の塊。
恐らく、強さは本物。」
だが、国王ダーベベイダルは
シックスを確保する方向で
調整を始めた。
□□
その頃、
王都の自分の屋敷に戻った
グッソ公爵は、
シックス獲得の為には
手数が足りない事を感じていた。
グッソ公爵
「どうすればいい?」
自分の妻に相談する。
グッソ公爵夫人ビスドス
「あなたが、国王になるのに
必要だと感じているのね。
わが娘だけど、ビスガスの
やった不倫は認められない。
私達が、ビスガスの裏立つのでは
なくて、ルベイドの後ろ盾に
なって、シックスという孫を
受け入れるって事にするしか
無いのでは?」
グッソ公爵
「だがな〜。
俺も強欲とか腹黒いとか、
人でなしとか、陰口を叩かれるが、
子供の顔を見たのが、
一回だけって不味くないか?
しかも、妻に殺されそうになった
子供を放置とか?
ビスガスにつけていった、
あの執事も、一緒に殺そうと
していたらしい。」
グッソ公爵夫人ビスドス
「どうするの?
あなたそっくりに育った
かわいい娘のビスガスを取るか?
それとも、ビスガスを
処分してシックスという孫を
なんとかこちら側に
手に入れて国王の座を
狙うか?
決めるのは、あなたよ!」
側で聞いていた、グッソ公爵家の
嫡男も、自分の姉ビスガスの
事もだが、何かの分岐点だと
感じていて、黙って立って聞くしか
なかった。
□□
王都
ルットライン邸
ルットライン家当主ルベイドは
悩んでいた。
ルベイドの妻ビスガス
「違うの!
違うのよ!
なにかの間違いなのよ!
だから私は無罪なのよ!
いやーーーーーー!」
何が違うのか…
ハラリ!
なんだ?
テーブルの上に落ちたもの…。
自分の髪の毛だった。
ダンジョンの奥深くに
行ったらしいシックス。
しかし、何のジョブか
わからないが、
そんなに、生易しい世界ではない。
国王陛下のパーティーが
地下32階層が限界だったという。
これまで、いくつかのダンジョンを
完全制覇してダンジョンコアという
ダンジョンの心臓部を破壊して
ダンジョンを崩壊させてきた
国王陛下のパーティーですら
踏破不可能だったダンジョン。
そこに入ってもう2年。
絶望的であろうな。
だが、それとは別に自分を
騙してきた者達に罰は与える!
人をコケにしやがって!
あのグッソ公爵もみていろよ!
□□
迷宮都市ザガルゴー
高級宿のとある一室
辺境伯ビルガー
「各諸侯は、引き上げたか。
後は、グッソ公爵と
ルットライン侯爵だな。
グッソ公爵は
なかなかしぶといな。
まさか、まだ冒険者を雇って
追いかけ回していたとは。」
執事
「しかも、それは一年前の
事でございます。
グッソ公爵からすれば
シックスという者は
孫に当たります。
自分の陣営について当たり前だと
思っているでしょう。
よくわからないのは
ルットライン侯爵でございます。
1回しか会っていないなんて。
真に信じがたき事で
ございます。
そして、妻の不倫を
まるで黙認しているかの如くの
処分のなさは、
もはや、不審と言わざるを得ない
ものです。」
辺境伯
「シックスと言う、子供ですら
自分の子供ではないかもと
思っているのかもな。
シックスという子供は
そのことをわずか3歳で理解して
あの吹雪をくぐり抜けて
迷宮都市ザガルゴーまで
山賊などが、あの当時かなり
いたのにたどりついた。
それだけでも、驚異だ。
オレは、確信している。
生きている!
その子は生きている!
よし!養子に迎えよう!
そのつもりで動くぞ!」
執事
「は!」
部下
「辺境伯様!
今、入った情報です!
冒険者ギルドマスターと、
あの魔女ドルチェが、
夜中に馬車を動かして
王都の門を開けさせて
王城に入りました。
その前なのですが、
冒険者ギルドに
かなりの深層のドロップアイテムが
大量に納品されました。
340億ギターに、迫る
金額が動いています。
そして、ドルチェの店も
ほとんど売り切れ!
何か、ダンジョン絡みで
動きがあったようです!」
辺境伯
「夜の大門を開けさせたか。
そんなこと、帝国がせめて来たとか
そんな事ぐらいしか
めったに起こらないぞ…。
よし、帝国が何か仕掛けて来たと
デマを流せ!
そして、シックスという子供が
現れたとして探し出す
行動に、移るのだ!」
執事
「は!明日朝一番に
もう一度、部隊を編成して
街に放ちます。」
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