ep.13 貫いて得た者
ファ〜!
あ〜よく寝た!
シックス(辛党 大助)は
魔導時計を見ると、
1週間寝ていたみたいだと
知ってびっくりしていた。
あ!
ステータスは
どうなったのか?
□□
名前
シックス・フォン・ルットライン
(辛党 大助)
ジョブ リベレーター
Liberator
レベル 1/100
(1/1000)
体力 1 (+∞)
魔力 1 (+∞)
スキル 生活魔法
全魔法滴性
限界撤廃
マジックボックス(∞)
身体強化防御∞(100分)
状態 呪い150
称号 「この世界で1番貧弱な
肉体を義務付けられた者」
なる試練を修了した者
次なる試練を受けし者
□□
え?
「この世界で1番貧弱な
肉体を義務付けられた者」
なる試練を修了した者
の説明文を読むと、
次の試練が始まりました
頑張って下さい。
って書いてあった。
ハイ、頑張ります。
体力と魔力の横の無限大の
数値は、魔法陣での効果とかの
出力表記だとか。
そして、嬉しいのは
アイテムボックス容量無限大!
生物は入らないけど
容量無限大!
もう、ドロップ品が
マジックバック満杯だったから
助かった。
しかし、説明文が無いスキルが
ある。
限界撤廃である。
どういうことなのだ?
つまり、
これが、次の試練のヒントであり
御題目って事か。
あと、ジョブの
Liberatorリベレーターは、
よく戦闘スマホゲームでも出てくる
単語で爆弾を示す事がよくある。
そのまま訳すと開放者・解放者
である。
マジックボックスのおかげで
かなり動きやすくなった。
ビリ!
あ!
しまった!また服が破けた!
仕方ないね。
服の生地を出して
裁縫を、始める。
ありゃ〜。
館から、持ってきた
クソ兄弟達の服が無くなった。
身体が成長して、戦闘で擦り切れて
かなり消耗していたからな。
さて、30階層に戻って
転移陣で1回地上に戻るか?
かなり、買っていた食料も
実は、昨日尽きていた。
しかし、まだ見張られていたら
やばいな。
まぁ、その時は
この地獄の吹雪の禁書魔法を
使って雪で埋めて逃げよう!
そうと決めたら、
[ターンアンデッド]を乱射して
すぐに地下30階から
出入り付近の転移陣まで
ショートカットする。
何も言わずに、
すぐにダンジョンを出て
堂々とした足し取りで
ギルドに向かう。
買い取りカウンターで、
ダンジョン素材から
これまでの他の所で討伐した
モンスター素材などを
出していく。
びっくりする受付嬢。
さて、引換券をもらって
待つ間、ギルド併設の食堂で
具だくさんスープを頼んでみる。
美味い!
温かいモノを食べるなんて
本当に何年ぶりなのだろうな。
2年ぶりか!
もうすぐ6歳になるのか。
おかわりを頼む。
そして、エール酒は
子供だから飲めないのと
元々オレは酒を飲まないので
この果実水を頼んだ。
あ〜蘇る。
後で公衆浴場に行くか?
生活魔法のクリーンや
神聖魔法の洗浄で
身体はきれいだが
やはり、風呂に、入りたいな。
そして、受付に行くと、
ハァ?
335億9862万5600ギター?
(ギターは貨幣単位)
一部は、現金で
後はギルドカードに入れてもらう。
え?
ギルドマスターが呼んでる?
いつでも、吹雪が出せるように
してからギルドマスター室に
入る。
迷宮都市ザガルゴー
冒険者支部ギルドマスター
レオーネ
「ハァ?子供?
名前は、シックス?
(どこかで聞いたわよね?)
このドロップ品は、どこで
拾ったの?」
シックス(辛党 大助)
「(あ〜なるほど…。疑っている
ってことですか?
って事は、オレを狙っている
奴らと繋がっている可能性が
あるなぁ。)
ダンジョンでね、モンスターを
倒して行ったら、消えて落としたから
拾って、持って帰って来ただけ。」
レオーネ
「この品目には、アンデッドの
ドロップ品がかなりあるよね?
どこの墓場を荒らしたの?」
シックス(辛党 大助)
「何を言っているの?
地下25階からは、
アンデット系のモンスターしか
出てこなかったよ?
31階まで、いったけど
アンデットばっかりだった。」
レオーネ
「(え?は?なぜ25階からの
事を、知っている?
あそこから下の階に降りた途端
レベル50未満の者は即死する
呪いの階層。
だから、情報は地下32階層まで
到達した私達のパーティーしか
知らないはず。)
どこで、その情報を手に入れたか
知らないけど、
まぁいいわよ。
あなた
ここまでの量を持てるだけの
マジックバックを持っているわね?
見せてもらえる?
どこで手に入れたのかな?」
シックス(辛党 大助)
「(こいつ…、オレを
誰かに売り払うつもりなのかも
しれないな。
先程から、ずっと魔力を体内で
練っているかんじだけど、
恐らくバインド系の魔法だな。
拘束するつもりか?)
どこで、手に入れた情報だって~?
ダンジョン降りれば
わかるじゃないか?
だけど、ダンジョンは
モンスターよりも人間が怖いよね?
始まりの層からは
よろいを着た盗賊が、
片っ端からソロの子供の冒険者を
捕まえていくし、
地下10階層から
ずっと、ソロの子供を追いかけて
捕まえようとする人攫いが
いることいること!
だけどさ?
地下25階層に入ったら
追いかけて来なくなった。
アレって、もしかして
生きた人に見えていたけど
モンスターだったのかな?
全く、追いかけてきたせいで
途中の、転移陣は使えない…。
モンスターハウスに
誘導されて、トレントの無限湧き
の部屋とかで3日間戦い続けないと
いけなくなったのは、
かなりこたえたけど、
出てきた宝箱の中の報酬が、
生活魔法のスキル玉だったなんて、
がっかりだったよ。
もっといいスキルは
なかったのかってね。
まぁ、地下25階層からは
アンデッドだったのと
人さらいが出てこなかったから、
ずっと、モンスター討伐に
夢中になって、2年もいる事に
なったからね〜。
マジックバック?
もっているけど?
だけど、自作だから
そんなに入らないのと、
そんなことしなくても
ほら!
こうやって空間を切って
穴を開けて押し込めば
物が入るから楽でしょ?」
と、言ってこのギルドマスターの
周りに空間断絶の刃を
多数設置する。
ギルドマスターの眼の前には、
一つだけ、わかるように
わざと空間歪ませて
亜空間の真っ黒な部分が
見えるようにしておいた。
その後、マジックバックで
1番下手なデザインの
初期の下手裁縫のバックを
テーブルに置く。
こちら側の牽制だ!
さぁ!どうする?
迷宮都市ザガルゴー
冒険者支部ギルドマスター
レオーネ
「(空間が歪んだ?
まさか!伝説の時空間魔法か!
消えない?
まさか、7歳の子供が
私を牽制しようと言うのか?
それに、無限湧きのトレントの
モンスターハウスの報酬が
スキル玉だと知っている?
あれを攻略出来たパーティーは
私の所属したパーティーと
あと3組ぐらいだ。
それも、ダンジョンドロップでしか
手に入らない
マジックバックを自作?
確かに手縫いだよな?
中から、果物を出してきたな。
本物だ…。
え?どうしたらいい?)
な!なるほどね。
自分で作れるの。
では、注文すれば作ってくれるの?」
シックス(辛党 大助)
「注文は、受けたくないし
受けない。
物凄く疲れるから
しばらく動けなくなる。
だから、受けない。
もう、いいですか?
2年分のドロップ品だから
まだまだあるけど
そろそろ、日がくれるまでに
買い物行きたいのですけど。」
迷宮都市ザガルゴー
冒険者支部ギルドマスター
レオーネ
「わかったわ。
また呼ぶかもしれないけど
その時はよろしくね?」
シックス(辛党 大助)
「う〜ん、
人さらい関係とか、
自由が無くなるような
呼び出し以外なら来るよ。」
その時、レオーネの周囲から
植物の蔦が出現して
オレに向って来たけど、
レオーネの周囲に設置した
空間断絶の刃に皆
スライスされてサラダの細切り
みたいになって
レオーネの周りに盛り付けられる。
シックス(辛党 大助)
「うん!
地下24階層のアウラローネって言う
人型の植物のモンスターが
使っていた技だ!
へ〜!
魔法として、有るんだな。
では、これにて失礼しますね。」
そう言って、これみよがしに
手を叩いて、空間断絶を解除する。
そして、ギルドから
すぐに服屋に直行した。
アレって、植物魔法?
いや…、一種の召喚魔法だな。
あのギルドマスターは、
敵側だな。
もう、このギルド支部を使うのは
やめておいたほうがいいかもな。
服屋には、既製品の服が
かなりあった。
身体の成長を考えて
いろいろなサイズを
揃えておく。
そして、偽装用とかに
使えそうなので
貴族が着そうな服も何着か
買い込んだ。
支払いはギルドカードで支払う。
そして、武器屋に行く。
一応、冒険者っぽい格好に
しないとな!
軽い、ショートタガーを
えらんだ。
素の体力でも、もてる物が
これしかなかった。
そして、防具屋でも見繕う。
アレ?
あの店は?
ちょうど、いかにも魔法使いって
服装の女性が出てきた店が
あった。
入って見る。
カウンターのお姉さんに
ここは何屋だと聞くと
魔法雑貨屋だと、言う。
魔法使い用の杖とか
ローブとかマントだけとか
ポーションに、
魔導書とか
置いてあった。
これは!
今、役に立ちそうな物
ばかりじゃないか!
変装にも使える!
杖を持って見て、魔力を込めてみた!
杖の先の宝石が、
ピカって光る!
慌てて、魔力を霧散させて、
これも買うと決めた!
カウンターに、別の色の
ポーションがあった。
聞くと、ダンジョン産の
マナポーションらしい。
マナポーションは、ダンジョン産
しかないので、かなり高いと
言われたが、オレは
沢山持っていたので、
持っていたら買い取ると
言うので、全て売る事にした。
奥から、この店のオーナー?
らしき、女性が出てきた。
うわ!
身体に濃い魔力が張り付いているな。
なかなかの、
実力者なのかもしれない。
オーナー?
「ボウズは、これをどこで
手に入れた?」
だから、ダンジョンの地下23階層の
トレントからと、
地下30階層の青いスケルトンから
からのドロップだといった。
オーナー?の女性の顔が
マジになった。
オーナー?
「ボウズはどこまで行った?」
なので、地下31階層だと言った。
2年間いたけど、服と装備が
身体に遭わなくなったから
地下30階層の転移陣で、
一度帰ってきたと言った。
アレ?
汗かいてません?
まぁ、いいか…。
マナポーション500本が
3億ギターで売れた。
持っていても、あまり使わないから
これでいい。
その金は現金で、もっておいて、
店のものをほとんど、
もっている魔導書以外、全て買った。
支払いは10億ギター!
ギルドカードで支払いする。
受付の店員は、超笑顔だ!
さて、食料調達だ!
もう、夕方になっていた。
店を閉め始めた所が出て来ている。
残り物を買っていく。
パン屋さんがあった!
ギルドカードで支払いが出来るので
在庫を全て買う!
あと、露天商からもいくつか
魔導書とか買っていく。
果物も、残り物を買って周る。
あの、ギルドマスターの態度だと
明日にもオレを捕まえようと
してくるかもしれない。
マジックボックスには、
まだドロップ品の魔石とか
3分の2がある。
別の所で換金するつもりで
いいのかもしれない。
とにかく、身体の成長の
為には、栄養を取らないと
いけないから、食料を片っ端から
買っていった。
なにか、デカいトンガラシっぽい
物も買ったけど…
いいか…
だけど、気になるから
少しかじったら、
え!甘い!すっごく甘い!
ストロベリーシェークみたいな
味だ!うわ!
これ!買って良かった!
なんだか、幸せな気分になって
公衆浴場の場所をきいて
風呂に入った!
あ〜、少しぬるいけど
身体にしみるぜ〜!
言葉だけだと、
とてもこれから7歳に
なろうとしている者の言葉ではない。
荷物?大事な物は
全てマジックボックスに入れた。
偽装荷物袋は用意して
持っているけどね。
湯船に浸かって、
いろいろ今日の事を、
思い出して行く。
あのギルドマスターは、
マジックバックに
執着していたのか?
オレのクソ下手っぴ裁縫の
袋が、マジックバックだとわかって
目が見開いていたが?
時空間魔法の、魔導書に
作り方が書いてあるのだから
作ればいいのに。
注文すれば作ってくれるの?
なんて、言っていたけど、
まさか…
マジックバック作れないのか?
まさかなぁ?
俺みたいな、不器用な
人間でも作れたのだから
できるだろ?
それにしても、
あのギルドマスターの蔦の魔法は
間違いなくバインド系だよな。
まぁ、蔦はサラダになったのだが、
あのギルドマスターは、
自分の周りに、空間断絶を
展開した事に
気がついてなかったのか?
油断させるために
わざと、蔦をサラダにして
感知していなかったと
演じたのか?
油断は出来ない!
ここは、ギルドマスターが
演じているとして行動するべき
だと考えた。
う!
いかん!
のぼせる寸前だ!
皮膚がふやけている。
はは!
久しぶりの感覚だな。
さて、宿を探して寝るか?
だけど、夜遅いので
なかなか宿が見付からない。
しまった!
長湯し過ぎた!
そして、前に泊まっていた宿の
三軒隣のかなり高い宿だったが
空いていたので
泊まることにした。
そして、すぐに今日の買ったモノを、
整理することにして、
まだ足りないモノを、
リストアップすることにする。
明日、フライパンとか買おう!
やっぱり、ドロップ品を生で
かじりつくのはやめよう!
この2年間のダンジョン生活の
反省をしながら
必要な道具を書いていった。
うん?隣の部屋から
怒鳴り声?
複数の足音?
謝っている?
なんだ?
どこかの商人が、何か
ダンジョンドロップ品でも
探しているのか?
オレは、部屋に結界を張って
まぁ…その…
この世界の商人が、
どんな商売の、仕入れ方を
しているのか、
知っていてもいいかもしれないと
思って闇魔法で気配を消して
風魔法で、隣の部屋から
漏れてくる声を聞くことにした。
□□
いったん、幕間に入ります。
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