第6話 神楽 2
遠い昔に悪鬼を討つ為に、
人間とは身勝手なもので国中が戦乱になると、再び私は新たな
だが幸せな事に幾度かの人手を渡り、懐かしい気配を持った若武者の手に収まることになった。
「…………っぎゃ…………」
「……ご苦労様……でも後ろがお留守でしたよ?」
……別邸に移ったのは正解でしたね。刺客を迎え討つのが楽になりましたし、後始末にも苦労が要りません。でもいつになったら懲りるのでしょうか?長男では無くて何故坊ちゃまばかりを狙うんでしょうか?毎回
レアンドール・コルドバ辺境伯には三人の息子がいる。長男クリストフェル15歳。次男アラン12歳。三男レイモンド10歳。
第一夫人のカトリーナは始祖グラバスの代から仕えるフェダーク男爵の娘で長男クリストフェルと三男レイモンドの母親でレイモンドが2歳の頃に事故で亡くなった。
問題なのが第二夫人のペトラ。隣国グラナダ帝国の侯爵家出身で息子である次男アランを次の当主にしようと躍起になっている。特にカトリーナが事故死した後はやりたい放題で、自分の警護にも心配があるとして実家の子飼いの護衛隊50人を呼び寄せている。
……10人近くは斃していますから残りの
「……ありがとう……貴方の名前は?」
「……名前?……
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