ホラーの流れに身を任せてみるpart4

saito sekai

僕と結婚して下さい



俺は、格安物件を見つけて、そのアパートへ引っ越した。前の部屋は狭くて、自分の片付けベタもあり、直ぐに足の踏み場も無くなってしまう。

しかし場所を変えたとて、性格迄変わらない。以前の様な、ごみごみとした部屋になるのに、時間はかからなかった。


いつもの朝、俺は目覚めた瞬間、ビックリ仰天した。何故ならば、部屋がとても綺麗に片付けられていて、キチンとゴミも分別してある。テーブルには、朝食迄用意してあるじゃないか!一体誰なんだ…こんなこと…。ストーカーだろうか…?

念のため、その日うちに玄関の鍵を交換してもらった。それでも、寝ているうちに部屋が綺麗になっていて、毎日朝食が出来ている。こうなったら、監視カメラしかない。俺は早速部屋に取り付けた。


翌朝、確認してみるとそれは映っていた。一人の美しい女が空間に現れて、家事をこなしている。朝食を作った後、煙の様に消えたのだった。


それから俺はどうしたかって?今でもそのアパートにいる。だって何の被害もない、快適だし、朝食を作る手間もない。何も文句がないのだ。そして、俺は決意した。彼女に指輪を贈るつもりだ。完

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