第40話

だけど、一番近くにいて一番青っちを見ていたからわかることがあった。



青っちの笑顔はときどき苦しそうに引きつり、そして額に汗が滲んでいく。



そんなとき、舞はこっそりみんなにそのことを伝えて、自然に病室を出て行ってもらった。



青っちは、みんながいなくなると顔を歪めて苦しんだ。



舞はそんな青っちの体の透けている部分を丹念になでる。



そうしていれば色が戻ってくるのではないかと願うように、強く、優しくなでる。



そして「大丈夫、大丈夫だよ」と、囁き続けるのだった。

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