りんごってすげぇわ


「ぎゃあああああああああ」


 俺は、真っ先に逃げようとするがしかし回り込まれて追い詰められてしまった。

 恐怖と緊張でどうすればいいのか分からずテンパっていると、女性は口を開き


「·········お前、人間か?」

 と、問いかけてきた。


「に、に人間ですが?な、なんですか?」


 俺は、素直に答えることにした。

 すると、女性は目の色を変え少し笑うと急に手に持っている武器で攻撃をしてきた。幸い相手が持っている武器が剣ではなくハンマーだったので、助かったが.....痛い、めっちゃ痛い。


「ガハッ.....はぁはぁ痛え!!油断してた、いくら殺傷能力が高い剣じゃなくてハンマーでもめっちゃ痛い!!」


 武器なんか持っていないてゆーか街すら行っていない、俺はひたすら攻撃をくらいながら洞窟内を走り回っていた。

 マッハスピードを使いたかったが焦っている今、使っても洞窟の壁に激突するだけだ。


「はぁはぁ.....逃げ足の早い人間め...!」


 女性は疲れたのか、クラ...と、一瞬怯み傾いた。


「よし!今だ!!マッハスピード!!」


 相手が怯んだ瞬間、俺はマッハスピードを利用して相手を押し倒し、地面に叩きつけた。


「痛て...人間如きが生意気なふざけんな!!何するつもりだ!」


 なんか喚いてるが無視して、相手に抑え込み技をする離されないように思いっきり力を込め抑える。

 ギゥュュュュュュギィィズリィィィ

「苦しぃ.....苦しィィ」


 しばらくして、床に手を叩きつけ始めた。


「高校の頃の先生ーー!!柔道役に立ちましたぁぁぁぁぁぁ」


 と、叫び勝利を掴み取ったと思いきや押さえ付けている、相手が何かを喋った後、爆発し俺は吹き飛ばされた。


「痛てぇ!!うぉ危ねぇ壁に飛ばされたら死んでた。」


「グルルルルルルルルルル」


 そんな事言ってると、初めて聴いたよりも大きな威嚇の鳴き声が聞てくる。


「まさか...な、ハハハだってあれからして爆散したよな?えっ嘘だろ...いやいやそんなはずは」


 後ろには、巨大な古龍が俺を見ていた、殺意満々の血走った目、明らかに殺る気満々だぁ。


「わぁぁぉぁぉぁぁう?えぇぇぇぇぇ」


 武器なんか無い、後ろは崖、右左の道に逃げてもどうせ燃やされる、そんな絶対絶命の状況頭の中に浮かんだのは、転生前恩師から言われたありがたい言葉.....では無く。

 中学の頃、成績が悪く先生に言われた、人生諦めが肝心という、全くありがたくないお言葉だった。


「諦めよ·······死んでもまたリスポーンみた...」


「チート能力与えただろ!!甘くないだろ甘えんな!!」

 と、神の声が聞こえた。


「は?···········お願いします許してください!!泊まるとこがなかったんです!!抑え込みしてごめんなさいマジで許してください!!」


 死にたくねぇ...てゆうか、俺はなんてところに来てしまったんだァァァ


 ドラゴンは着々と、近ずいてくる。


「嫌だ!!まだ死にたかねぇ····ハッ オリャ フッ」


 悪あがきとして鞄の中に入ってた、りんごと梨を投げつけるもちろんドラゴンに聞くわけが無い。


「バカな人間だな、こんな変な果物初めて多少警戒はしたが、これなら逆に食ってやる」

 シャリジャリ...

 投げ付けたりんごと梨をほとんど食われてしまった。終わった、第二の人生終わったと死を覚悟したその時、ドラゴンは顔色を変え女性の姿に戻り、こう言い放った。


「なぁこの果物...どこにあるんだ?名をなんて言う」


「は?」


「こんなに美味い果物は初めだ。自然に生えているのか?突然変異か?それともお前が魔法とかで作ったのか?」


「う〜ん...後者の方」


「なんだと!?つまりお前が死んだらもうこの果物は食えなくなるのか?」


「え?この世界りんごと梨ないの?」


「暇な時、街や村を燃やしに行くが全く見た事ないぞ」


「は?・・・????????」


 得意げそうに言ってるけど、やってることテロリストじゃねぇか...。


「ま、まぁそうなんじゃない???」


 異界の採取がまさか役に立つとは、と関心していると女性は目付きを変え。


「お前、なんの能力を持っている?答えろ

 さもなければ、殺...いや監禁する」


 と、脅してきたが教えても、自分にとって不利にならいし元々勝てる訳が無いので全てを話す事にした。


 〜5分後


「ふむ...妾があの時倒されたのは、お前がマッハスピードを使ったからか。まぁそんなことはどうでもよい異界の採取、これでうまい果物、りんごともう一つは梨?というのを出せるとゆうことか」


「うんまぁ、そう言うことかなぁ」


「なぁ、お前に一つ提案がある」


「え、何?」


「妾と、契約しないか?お前を殺さず逆にサポートしてやる、代わりにお前は能力でうまい果物を作り出したように、うまい物を出すてゆうのはどうだ?」


「は?」


 契約?それって仲間になることだよな?は?マジで言ってんの!?


「お前、古龍を仲間に出来るなんて光栄な事なんだぞ」


「はぁわかったよ、よろしくな」


 無理やり感があるが、仲間が増えた。


「じゃ自己紹介するか、まず妾から

 古龍のマナ レリンだ。マナって呼んで」


「俺は、及川裕太だよろしく」


「あぁ、よろしく」


こうしてマナ レリンが仲間になった

まさか本当に古龍が仲間になるとは.....

りんごってすげぇわ。

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