第4話5話 鏡じじい(修)

 そして、次の日。

 僕は、学校の教室で先生から大事な注意事項が伝えられた。


「皆んなも気づいてるとは思うが、昨晩——何者かの手により学校の鏡が全て割られた。

 来週には、全て交換になるとは思うけど……割れた鏡には、危ないから近づくなッ!」


「「「「はぁーーーい。」」」」


 クラス全員で、元気に返事をした。

 そして、僕は鏡を割った事が先生にバレてない。気づかれていない様だったので……


「先生ー!!!」


「どうした? 無鉄砲」


「実は、鏡を全て割ったのは僕です!」


「そうか……なら。もう、やるなよ」


「分かりましたー!!!」


 僕は、元気よく返事をしたが……

 結局のところ先生には、あまり信じてもらえなかった。


 しかし、僕は先生にちゃんと伝えてのでOKとした。


 そして、学校が終わり。

 僕は、また花子さんと2人きりになった。

 ドキドキしちゃう。


「佳くん……全く怒られなかったわね。

 ちゃんと正直に言ったから、かしら……」


「うん、そうだね。

 でも、本当に怒られなくて良かったよ」


「それよりも、今日はどうするの?」


「今日は、ね〜あのね〜……

 鏡じじいに花子さんの呪いを解いてもらおうかな」


「簡単には、解いてくれてないと思うけど……何か策は、あるの?」


テ、デデッテッテディー!!!


「妖怪退治棒ー!!!」


「それは、なに?」


「これは、ね〜あのね〜……

 野球のバットに、お爺ちゃん家にあった。お札をいっぱい貼り付けた。

 その名も【妖怪退治棒ー!】」


「ぁあ……そう……それって、ちゃんと効くの?

 しかも、何か!? お札に混じって火の用心! とか、にゃめんにゃよ! て、なめ猫ステッカーまで貼ってあるじゃない」


「これ……これは、その……いっぱい貼ってある方が、雰囲気出るかなーと思って貼ってみた」


「ぁあ……そう……まぁ、なんか嫌な感じはするから、もしかしたら効くかもしれないわね……」


「それじゃー、次に行ってみよう!」


 そして、僕は大きな鏡を包みから取り出した。


「おーい。鏡じじいー……ーーー!!!」


 すると……その呼びかけに、鏡じじいは——ッ。


「おい、コラ! ク……クソガキー!!! やっと見つけた。

 今日と言う今日こそ……お前を食ってやる——ッ!!!」


 鏡じじいは、置いた鏡から勢いよく出て来た。


「ゴラ"——ガキ——ッ!!!

ゔゎッ! クサッ、クサッ、クサッ!!!」


 僕は事前に、鏡じじいが出てくる。鏡の上に、犬のうんこを置いて置いたのだ。

 すると……そこに、まんまと飛び出て来た。

 鏡じじいは、引っかかり。犬のウンコが顔面についてしまったのだ。

 

 そして、僕は……


「鏡じじい——ッ覚悟ーーー!!!」


 容赦なく鏡じじいの顔面を妖怪退治棒ー! で、フルスイング——。

 それをくらった。鏡じじいは、ぶっ飛んだ。


 そして、僕は……


パリンッ!


 鏡を叩き割ると、鏡じじいを帰れなくした。


「やあ、鏡じじいさん……花子さんの呪いを解いてくれない」


 しかし、鏡じじいは殴られた顔面を抑えて悶えていた。


「ゔぅぉぁおぉぉー! い"でぇぇぇー!!!」


「ねぇ〜、鏡じじいさん、聞いてる?」


「ふ……ふざけんなーーッ。誰が、お前のお願いなんか聞いてやるかーーー!!!」


 顔面を抑えながら、そう叫ぶ——鏡じじいさんを……


「なら仕方ないかぁ……」


 僕は、そう言って少し落ち込みながら……とりあえず! もう一度、フルスイングした。


 すると、鏡じじいは壁にぶち当たり——倒れる。

 そんな、鏡じじいを僕は容赦なく——フルボッコにした。


ブンッ! バコンッ!!! ブンッ! バコンッ!


ヒュッ——バチンッ……ヒュ——バチンッ!!!


ブンッ……! ブンッ! ボコ、ベキッ「ちょ……」ブンッ! ボキ……「チョ、まって!」ベキッ、バキッ! バカ! ボコ、ボコ!!!


「ちょ……佳くん、やり過ぎ——ッ!」


「えっ!? ぁ、あぁ……別に殺すのが目的じゃないからね。

 このくらいにしとこうかな——」


 見ると鏡じじいは、失神していた。

 それを僕達は紐で、ぐるぐる巻きに縛り鏡じじいを起こした。


「クサッ……お爺さん起きてー……」


 僕達が臭さを我慢しながら必死に起こすと鏡じじいが目を覚ました。

 そして、僕は丁寧にお願いをした。


「ねぇ〜クサッ……お願いだから花子さんを解放してあげて、クサッ……」


「ふさけるな。誰が、お前のお願いなんて聞いてやるか——ッ」


「あっそ——」


 すると、僕はバットを持ち上げると……


「ち、ちょっと……佳くん待って——ッ」


 すかさず、花子さんに止められた。


「だって……言う事、聞いてくれないから。だったら、聞くようにするしかないじゃん」


「ちょっと、佳くん。怖いから……その殺人鬼みたいな顔やめて」


「あっ、ごめん。ついつい」テヘッ


「鏡じじいも言う事を聞いて、本当に殺されちゃうよ。妖怪だって、死んだら終わりなんだから、命は大切にしないとダメだよ」


「…………確かに……分かった。花子を解放してやる」


「やったー! 話せば、分かるじゃん。鏡じじい」


 しかし、鏡じじいの言葉は続いた。


「花子は。解放してやってもいいが……

 その代わりに、お前を1発——殴らせろ!

 それが条件だ」


「えっ……普通にやだよ」


「なら、花子を解放してやらン……ヘブシッ!」


 僕は、とりあえず鏡じじいの事をフルスイングした。


「ガタガタうるせーよ! 早く解放しろ。殺すぞ!!!」


 すると……怯えた鏡じじいが、ようやく花子さんを解放してくれた。


「良かったね。花子さん」


「えっ、あっ……うん。ありがとう……」


 それから鏡じじいの事も解放してあげると、鏡じじいに


「鏡の世界に帰してくれ!」と、言われたが……


「鏡が無いから無理だよ。

来週になって鏡が直るまで、適当にかくれんぼしてて」


 そう言うと鏡じじいは、怒ってブツブツと文句は言って来たが、襲っては来なかった。

 何でも鏡じじいは、自分の世界では最強だが——こちらの世界に出てしまうと本来の力の半分も出せなくなるらしいが……それでも普通の人では太刀打ちすら出来ずに食べられてしまうらしい。


 まぁ、そんな事は——どうでもいい事だが、とりあえず花子さんの一つ目の封印は解除出来たので、僕が帰ろうとすると

 お礼なのか、花子さんが校庭まで僕を送ってくれた。

 そして、花子さんと別れようとした時——突然、花子さんが頭を抱えて苦しみ出した。


「えっ……えっ!? どうしたの? 花子さん……大丈夫???」


「頭に……頭に、何か……流れてくる……。

 こ、これは!? 私……私の記憶……」


「どうしたの? 大丈夫!?」


 その後、花子さんが落ち着いてから事情を聞くと、花子さんの隠された記憶が蘇ったらしいく。

 その記憶とは、花子さんの封印された。

 体の事だった。


「えっ……て、事は!? 花子さん、普通の人に戻れるの?」


「そうみたい……」


「へぇ~……」


「佳くん、嬉しくないの?」


「いや、嬉しいのは嬉しいんだけど……

 何だか、もったいないような気がして」


「もったいない?」


「うん。

 だって花子さんって、すっごく可愛いじゃん。

 だから、お化けなら年を取らないし。ずっと可愛いままじゃん! それって最強じゃない」


 花子さんは、少し嬉しそうな表情を見せたが、すぐに普通に戻った。


「私は、佳くんと同じ時間を生きたいと思ってるの。

 だから、体を取り戻したい」


「そっか、そうだよね。

 じゃー、明日からは、妖怪退治と花子さんの体探しの二つを頑張ろう」


「うん、ありがとう。

 佳くん……頼りにしてるわ」


「えっ……うん。

 そんなにまじまじと言われたら、少し照れちゃうよ」


「そうね。今のは、忘れて」


 そんな他愛もない話をした後で——僕は、家に帰った。

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