第2話3話 お化けの花子さん(修)

 その後、花子さんは真剣な顔で僕に告白をしてきた。


「佳くん。私、実は……お化けなの」


「お化け。へぇ~……

 お化けかぁ……お化けの花子さん。

 でも、クラスの皆んなにも見えていたみたいだけど、お化けって、誰にでも見える訳ではないよね」


「私は、特別なの……」


「は、へぇ~……特別なんだ。だったら、すごいね。さすが花子さんだよ!

 さすが、僕の彼女だよ〜……」


「別に、すごい事じゃないのよ」


「そうなの?」


「うん。実は、私が皆んなに見えるのは……」


 花子さんは、学校に潜む七不思議のお化け達の為に、呪いによって縛られており。

 霊力の高い人間を見つけて、七不思議のお化け達に連れて行く役目があった。

 その為に、花子さんは学校の七不思議の妖怪達の力で、この学校に縛られており。

 この学校から出る事は出来ないとも伝えられた。

 なので、それを聞いた僕は——ッ。


「え——ッ!!! 

 ちょっと、待って……待ってって……

 て、事は花子さんは、この学校から出れないって事? て、事は……そしたら花子さんは僕とどうやってデートするつもりなの?

 僕と花子さんは、デートにも行けないって事!? そんなの……そんなの……あんまりだーーー!!!」


 泣き崩れる僕に、花子さんは……


「うん……。

てか、そこ!?」


「いや、だって……ほら……それは、つまり……」


 僕が、ブツブツと話していると——花子さんが怒り出した。


「だったら、やっぱり付き合うの——やめる?」


 僕は、花子さんを怒らせてしまった。

 なので、必死に訂正をした。


「いや、ごめんなさい。違います! そう言う意味では無いです! 別れたくないです!」


 僕は、花子さんの別れ話をキッパリと土下座で断った。


 だって、花子さんは——とても、可愛いから別れたくないんだもん。


 だから、僕は他の方法を考える事にした。


「何か方法は、無いの?」


「う~ん……

 いずれは、解放してくれるとは思うけど……現状は、難しいかも」


「なら……

 そうだ! 皆んなそう。」


「無理よ。そんな事……

 そんな簡単に、そうだ! 京都に行こう。みたいな言い方しても……」


「えっ——何で、なんで!? やってみなきゃ分からないじゃん」


「いや、君……本気で言っているの?

 普通の人間が妖怪に敵うわけないじゃ無い」


「花子さん……君、じゃないよ! 僕達は、もう付き合ってるんだから。佳か佳くんって呼んでよベイビー……」


「あ……うん…………佳くん………………君なんて、すぐに食べられちゃうよ」


「そうなの?」


「うん……七不思議の妖怪達は、皆んな一癖を二癖もある強者達よ」


「でも、死なないって事ではないでしょ? 強いってだけで、倒せない不死身って事ではないんでしょ?」


「まぁ……霊力の高い。霊媒師とかなら倒せるかも知れないけど……

 相当強くないと返り討ちにあって終わりよ」


「おK~——ッ! じゃーーー僕、愛する花子さんの為に少し頑張っちゃおうかなッ」


「頑張って、どうにかなるモノでも無いと思うけど……」


 そんな事を話していると


「は……な……こぉ……その人間を連れて来い……」


 そんな声が聞こえてきた。


「あれ!? 花子さん、花子さん。誰かが花子さんを呼んでる声が聞こえるよ?

 しかも、男の人……もしかして、これは……浮気!? 花子さん!!! ひどいじゃないか——ッ!!! 僕と言う大切な人が居ると言うのに……」


「この声は……

 まずい。一番厄介な鏡じじいに、見つかってしまった」


 僕の言葉は、完全にスルーされた。

 なので、僕は平然を装った。


「花子さん、ジジイだ。なんて、言葉使いが汚いよ。

 女の子なんだから、もう少しおしとやかに……」


「違う、違う。そう言う名前なの——」


「あっ、そうなのかぁ……なら仕方ないかのか?

 で!? 花子さん。僕を連れて行かなくて、いいの?」


「うん……

 でも、佳くん連れて行ったら簡単に食べられちゃうよ」


「そうなの?

 でも、花子さんを縛る。妖怪をやっつけるチャンスじゃないか。それをミスミス逃すてはない。

 行こう、花子さん。ジジイの元へ」


「私は、どうなっても知らないわよ。

 危ないと思ったらすぐに逃げてよ」


「おK~ッ!」


 僕の軽い返事に、花子さんは呆れながらも——僕と花子さんは、鏡じじいの元へと向かった。


 僕達は、廊下にある大きな鏡の前に行くと——鏡の中から鏡じじいの上半身だけが飛び出していた。


「ねぇ、お爺さん大丈夫?」


「よく連れて来た。花子、そいつを早くよこせ——ッ」


「ねえ、花子さん……この人、下半身鏡にめり込んでいるけど大丈夫なの!?」


「大丈夫よ。それが彼の能力よ——そんな事より佳くんどうするの?

 この人が鏡の妖怪——鏡じじいよ」


「えっ!? この人が、そうなの。

 なら花子さん、急いで——幽霊しばりアップリケ貸して——ッ!」


「何それ……? 私、そんなモノ持ってないわよ」


「えっ!? 花子さんなのに、あのチューリップのアップリケ持ってないの?

 なら、この妖怪——どうやって倒すの?」


「知らないわよ——ッ。

 佳くんが……何か策があるんじゃ無いの?」


「無いよ。そんなの…………」


 すると……


 佳は、鏡じじいに腕を掴まれ……鏡の中に引きずり込まれてそうになる。


「花子さん——ッ! これ、ヤバくなーーい!?」


「かなりマズイわよ!」


「ねぇー。花子さん——彼氏がピンチだよ。不思議な力で、なんとかならない?」


「いや、私の方が弱いから学校にずっと縛られてるのよ。

 助けるなんて、無理に決まってるでしょ」


「なるほど! じゃー……どうしよう……」


 その間も僕は、どんどん鏡の中に引き摺り込まれて行っていた……


「なら、この鏡——割ってみる!!!」


 僕は、鏡を思いっきり殴りつけた。

 そして、鏡が粉々に割れると——鏡じじいは、その場から居なくなった。


「やったー。成功だ」


「やったー。成功だ

 じゃないわよ。絶対——明日、先生に怒られるわよ。私は知らないわよ……」


「緊急事態だもの……

そんなこと言ったって、しょうがないじゃないかッ!」


「確かに、そうかも知れないけど……

 いや、そんな事より——佳くん。早く逃げるわよッ——」


「何で?」


「だって、また鏡じじいに捕まったら——どうするの?」


「そしたら…………また鏡を割れば、いいじゃないか——ッ

 てかてか、アイツ学校の鏡——全部、割ったら出て来れないんじゃね……」


「何言ってるの!? 佳くん、学校の鏡を全て割るなんて、それは不可能よ」


「そんな事はないさ。と、言う訳で……花子さん——ッ。この学校の鏡、全部——割りに行こう」


「そんな事したら、怒られるだけじゃ済まないわよ」


「別にいいよ。

 一枚、割って怒られるのも。全部、割って怒られるのも、怒られる事には変わらないから」


「…………そう……なら、行きましょう」


 そして、僕と花子さんは学校中の鏡を割って回った。

 そう、あの頃の昭和の不良の様に……


「所で、鏡……全部、手で割るの?」


「そんな事もあろうかと……見つけておいたんだ——ッ!」


 テレデッテデー!!!


ー!!!」


「ぁあ……鏡を割るには、最適な道具ね」


 そうして、鏡の前に来ると……


「ゔぉい——ッ! くそガキッ! 次は、逃がさない……」


ガシャンッ——ッ!!!


「よし。次だ、花子さん」


「ゔぉぉい、ガ……」


パリンッ!!!


「おぉい!」


ガシャン……


「ちょ、まて……」


パリンッ!


「お……」


ガシャン、、パリンッ!ガシャン、ガシャン!パリンッ、パリンッ、パリンッ、パリンッ、パリンッ、ガシャン、ガシャ、ガシャ、パリンッ…………


「ふぅ~……

 これで、全部かな?」


「多分…………本当に、やってしまったのね。

 貴方って人は……」


「うん、とりあえず鏡も無くなったし。少し疲れたから——僕、そろそろ帰るね。

 それじゃー……また明日、花子さん」


「あ……うん…………。

 佳くん、さようなら~……」


 そして、僕は家に帰り……

 疲れた体を、お風呂に入り癒すと——ご飯を食べてから、ぐっすりと眠った


「明日も花子さんに会えるのが楽しみだなぁ〜……おやすみ。花子さん……zzz」

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