第5話 その2 鬱憤
「ちなみに、三日月は最近どうだ?」
新入社員の意見をあらかた聞き終えた三島は、木場を通り越して三日月にそう質問した。
「いやぁ、最近ガソリン代が高くて……。」
そう答えた三日月を訝しむように見つめる木場は、中々に出来上がってきているようだ。
「三日月さん!なーに私たちに隠してるんですか!最近おかしくないですか?」
「そう?最近新作ゲーム買っちゃったからかなぁ。寝不足なんだよね。」
すぐさま返した三日月を更に睨み付けるように見る木場。
そのやり取りを横で見ている三島が口を開いた。
「別に誰にも言やしないからさ、それにここには口の軽いうちの主任もいないんだぜ?」
「まあ、そうですよね……。」
三日月が決心したかのように口を開こうとした瞬間
「すいませーん。ラストオーダーなんですけども。」
店員さんのその一声で、本日はお開きとなった。
帰りの代行の車内で、三島はぼそっと三日月に言った。
「いつでも相談のるからな。」
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