第4話 新たな旅

 リンクはパンベンランドの何もない道に立っていた。「腹が減った…」リンクは何も持たず旅立ってしまった。「もうダメだ…」意識が途切れる寸前、リンクの目の前に彗星が落ちてきた。激しい光、音、衝撃が起こる。リンクは空腹をわすれ、その落下地点に走った。そこには大きな穴が開き、その中心に岩に似た物体があった。それが真っ二つに割れ、煙が立ち込める。煙の中に2人の人間の姿があった。「…ここはどこだ?」そう言った男の腕は剣の形をしていた。片膝をついてしゃがんだ姿勢だったが、ゆっくりと立ち上がる。剣を納めるように腕の形に戻し、リンクに近づいて言う。「私はアグル。遠い星から、この星に潜む危険分子を取り除く為やって来た」「へえ…」「すまないが、案内を頼めるか」「俺もあんまり詳しくないけど、まあいいよ」「感謝する。この男は私の相棒のラウス」「どうも」「…」ラウスは礼をした。「すまないが、この男は話すことを好まない。その代り、走るのがとてつもなく速い」リンクの腹が鳴る。「おや?」「ごめん、道場を飛び出してきたから腹が減ってて」「なるほど」「知り合いの家に行くわ」「付いていく」こうして、リンクはアグルとラウスと出会った。「おお、久しぶりじゃのう」「ウォーリー博士、パンか何かない?」「待っとれ」リンクはウォーリーからパンをもらい空腹を満たした。「ふう、腹いっぱい」「良かった。ところでその人らは」「説明します」アグルがこの星に来た理由を説明した。「この星に潜む危険分子…それを見つけ取り除くことがあんたらの使命なんじゃな?」「その通りです」「そうか…」「博士、気になるんなら一緒に来てくれ」「お、おお」ウォーリーを半ば無理やり連れだしたリンクは次の目的地を定めた。「あいつら何してるかな」まず訪れたのはガッテンのいる小屋。「元気だ。今ちょうど大きな仕事が入って手伝える状況じゃない。だから一緒には行けない。そう言えば、3日前ハイ・ストールが来て剣を鍛え直してやった。新しい剣を勧めたからゴールデンの所に行ったと思うが」リンクらはゴールデンの店を訪れる。「お、リンクじゃないか!人気があるものから新しいものまで何でもあるぜ。買い物じゃなくて俺に用?残念だが、見ての通り商売に忙しい。ごめんよ。ハイ・ストール?来たぞ。2日前に。確か買った武器を試すために雷族と勝負するって言ってたな」リンクらは雷族の兄弟イカヅチ・マンとギャラクシーの家を訪れる。「久しぶりだなあ」「本当だ。こんな田舎までよく来た」「そうかあ。一緒に行きたいけど、雷族のはぐれ者が悪さをしているらしいんだ。同じ一族として捕まえて懲らしめる必要がある。だから、行けないや」「ハイ・ストールなら昨日来て勝負した。引き分けだった。ちょっとやり過ぎて怪我をさせてしまった。傷を癒すと言われる泉が近くの森の中にある。そこにいるのではないか」リンクらは泉を訪れた。ハイ・ストールが佇んでいた。「よお、リンク。それよりさっき大きな鳥が飛んでった」剣で指し示した大きな洞窟からフェニックスが現れた。続いてもう一羽が現れた。リンクらの前に舞い降りる。その背中に乗った人が近づいて言う。「僕はハヤテ。この泉を彼らと共に守る雷族の者だ。火を司る獣フェニックスと風を司る獣バハムートだ。君たちも傷を癒しに来たのかい」「説明しよう」アグルの説明を聞いたハヤテが言う。「そういう事なら、協力しよう。いいだろう、ドラグーン」二羽の鳥が泉の上空に円を描くように飛ぶ。「了解してくれたみたいだ」「お前ここにいたんだな」「ドラグーンは2匹の総称。ドラグーンは僕の呼び笛でいつでもどこでも飛んできてくれる」「仲良いんだな」こうしてリンクらはハヤテと出会った。「ところでハイ・ストールは来てくれないか」「俺は、忍び族だ。一度仕えた主の命に従うのが掟。行こう」「感謝する」「性格が丸くなったのう」「そうなったのもお前らのせいだ」「ハイ・ストール、君を探す過程で、心強い仲間が増えた!有難う!」「聞いちゃいない」その頃、砂漠で一騎打ちが行われていた。対する2人の男の名は、カトリーナとロック。「雷族め。妙な技を使う」「あの男の持つ剣、聖剣ってやつか?一筋縄ではいかねえ」激しい稲妻と砂嵐がぶつかる。力と力のぶつかり合いにより衝撃波が辺りを覆う。2人はお互いを讃え、握手を交わす。協力した2人は嵐を生む。そして、リンク島に嵐が襲う。

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