第3話 モノローグ

 受験勉強から現実逃避したい彼は、あの以前に一度会っている怪しい男に遭うため、近所の公園に久しぶりに向かう。なかなか、会えなかったが、夏休みに入った雨の日、以前の時と同じように、怪しい男が立っていた。「あ、今日はいた」「またきたね」「すごい探しましたよ」「分からなかったのかい?僕は雨の日にしかいないんだよ?場所は指定できないが。まあ、君は“適格者”だからね…」「テキカクシャ?」「いや、いいんだ」「7つ頼む」「おや、ずいぶんまた、やるきだね」「ちょっと現実逃避したくて」「ほう…確か君の年で、今年あるイベントといえば、受験だね?差し詰め、その勉強に疲れたみたいなこと?」「…」「図星だね。でも、君、わかっている?7つは、限界の数で…」「もちろん。今は夏休みだ。時間はたっぷりある」「勉強は良いのかい?」「とにかく、頼む」「まあまあ、そう焦らず。君の頼みなら、どうぞ」「どうも。何の夢にしよう?とにかく、現実逃避できる夢なら何でもいいか…」「いまからみるゆめは、きみがしゅやくのねがいがなんでもかなうゆめ。これをよくするも、わるくするも、すべてきみしだい。では、いいゆめを」

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