第2話 リンクと言う男
かつて世界を救った男がいた。その名はリンク。彼の故郷リンク島から父キングが名付けた。その故郷が戦争により占領されてしまう。まだ幼い彼は爆風で吹き飛ばされる。数日後、流れ着いた海岸で1人の老人に見つけられる。その老人ウォーリー博士は、その子を家に連れ帰る。そして、ふと気づく。さっきまで読んでいた新聞に載っている子の顔にそっくりであると。『王子一人行方不明 発見者 連絡求ム 世界王ジョン』。新聞に載っているもう1人の不敵な笑みを浮かべる顔を見て、危険を察知したウォーリー。リンクを連れ旅立つことを決意する。旅の途中、戦争の被害に遭った鍛冶職人の弟子ガッテン、リンク島出身の武器商人の子ゴールデン、雷(イカヅチ)族の強者の双子イカヅチ・マンとギャラクシー、忍び族の強者ハイ・ストールらと出会う。他にも様々な者たちとの出会いを経て彼らは成長していく。ウォーリーの予想通り、ジョンの手先が現れる。成長した彼らは相手を蹴散らす。ただ手先の一人になっていたリンクの兄オーディンに敗れてしまう。彼らは強くなるため修行する。その時、伝説の獣フェニックスがリンクに力を与える。新たな力を手にしたリンク達は、ついにジョンに挑むべくリンクの故郷リンク島へ向かう。“ニセリンク”を名乗るオーディンが大勢の手下と共に行く手を阻む。再戦したリンクは格段に強くなっており、ニセリンクに勝利する。敗れたニセリンクは洗脳を受けており、本来の心を取り戻す。オーディンからジョンが父キングと母クインを殺害するつもりだと聞く。急いで父の元へ王宮を駆け上がる。王宮の屋上に囚われの身になった父と母を見つける。刃物を片手に持つジョンに向かって、全力の拳をぶつける。立ち上がるジョン。刃物を投げ捨て、拳を構える。ジョンは語り出した。自らの拳に過剰な自信があったこと。なぜなら無敗だったからであること。世界一の強者を決める大会の決勝戦でキングと対戦し、そして敗れたこと。この一つの敗北を許せず、ある友人に協力を依頼し、リンク島に戦争を仕掛けたこと。リンクはジョンの話を全て聞き終えて言う。「何でもいいけど、俺はお前を倒す!!!」「恨むなら親父を恨めよ!!!」リンクはフェニックスの力を拳に集中させる。方やジョンもフェニックスと似た“ニセフェニックス”の力を拳に集中させる。お互いの拳がぶつかり合う。力と力がぶつかり合い、激しい火花が散る。弾け飛ぶジョン。リンクが拳を下ろす。一騎打ちの末、ジョンは敗北を認めた。その後、占領した地はすべて元の王国へ返される。リンクは、“奇跡の人”と呼ばれ有名になった。その功績を讃え、キングは王位をリンクに譲る。しかし、彼は王位をリンク島出身の者に譲る。唯一、彼自身も通った道場を受け継ぐ。リンクの仲間たちは各々の場所へ戻る。ジョンは留置所に入れられる。かつてのジョンが王を務めたパンベンランドではジョンを敗北王、または偽の王(ニセキング)と呼んだ。さらに“王は支配の下”を掲げる『マグナ=メンコ』という法律が定められ、王政は廃止となった。ジョンは、復讐の意志を友人に託した後、留置所で自害してしまう。友人ワスプは研究室で実験を重ねる。リンクはキング、オーディンと共に道場で後輩たちと修行を重ねる。それから数年後。キングは腰を痛め、引退。師範になる直前、オーディンは旅立った。リンクが修行をしていた後輩ブルースに言う。「オーディンを探しに行く。後は任せた」そして、リンクは再び旅立った。
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