【中学生編最終回】幼馴染にパンツをあげる僕

 今日は佳奈ちゃんの誕生日。僕のパンツをリクエストされたので、プレゼントすることにした。


彼女とは違い僕はパンツにこだわりがないので、使い古したやつをあげよう。

きっと喜んでくれるはず…。



 登校するために玄関を出ると、佳奈ちゃんは門扉のところにいた。

…ん? いつもと雰囲気が違うような?


「佳奈ちゃん。髪切ったんだね」

門扉まで近付いてようやくわかったよ。


「毛先を整えたんだけど、気付いてくれたんだ。嬉しい♪」


以前はそういう変化に気付かない鈍感だったけど、それが原因で佳奈ちゃんがキレたことがあるので、彼女の変化には細心の注意を払っている。


「じゃ、行こ♪」

佳奈ちゃんが手を差し出したので、握る僕。


手をつなぎながらの登校に、恥ずかしさを感じなくなってきたよ…。



 「昨日急いで帰ったのは、美容院のためだったんだね」

予約時間に遅刻するのは厳禁だから、納得できる。


「それもあるけど…、他の用事もあったよ」


「他の用事って何?」


「それはひ・み・つ♪」


気になるけど、しつこく訊いちゃダメだな…。


「なぎちゃん。今日はあたしの部屋に来て」


「うん。わかった」


僕の誕生日の時は、自分の部屋だったな…。

今日は佳奈ちゃんの誕生日だから、彼女の部屋になるのか。



 そして放課後。朝言われた通り、佳奈ちゃんの部屋に入る僕。

…部屋中良い匂いがするな。どこから匂うんだろう?


「昨日の用事が終わった後に見つけたんだ~」

そう言って、匂いの元の芳香剤を指差す佳奈ちゃん。


「そうなんだ。良い匂いだね」


「なぎちゃんもそう思う? 気に入ってくれて嬉しいな♪」


笑顔の佳奈ちゃんを見ると、心が落ち着く。

たとえどんなに変わっても、佳奈ちゃんは佳奈ちゃんだな。



 「佳奈ちゃん。これからプレゼントのパンツを取りに戻るね」

学校からこの部屋に直行してるから、取りに戻る時がなかった。


さすがに、登校の段階でパンツを入れておくわけにはいかないし…。


「その必要はないよ。あたしが欲しいのは、今なぎちゃんが穿いてるパンツなの♡」

佳奈ちゃんは、僕のズボンのベルトに手をかけた。


僕の誕生日の時に、脱ぎたてのパンツが欲しいと言っていた。

けどそれはの話だったはず。


ここまで強引にするとは思わないよ…。



 ベルトを外した後、ズボンとパンツを脱がしてきた佳奈ちゃん。

当然だけど、僕のが彼女の目の前に…。


「あっ♡」

佳奈ちゃんは顔をちょっと赤くしてから、に触れてきた。


「佳奈ちゃん。用があるのはパンツでしょ?」


「そうだけどさ…」

そう言いつつ、触るのを止めない佳奈ちゃん。


まさかこうするために、ズボンとパンツを脱がしたの?


…佳奈ちゃんの手で触れられるのが気持ち良い。

自分で触るのとは違うな~。


「なんか、暑くなってきちゃった♡」

僕の目の前で、制服を脱ぎ出す佳奈ちゃん。


きっと、僕のに触れて興奮したんだろう…。



 …佳奈ちゃんが下着姿になったけど、すごくエロいな。つい見つめてしまう。

僕の視線に気付いた彼女は、嬉しそうに語り出す。


「昨日の用事はね、勝負下着を買う事だったんだ~。なぎちゃんに気に入ってもらえて良かった♪」


なるほど。今以外で勝負下着を見られたくないから、別行動をとったのか。



 「…これ以上なぎちゃんのを触ってると我慢できなくなっちゃうから、ここまでにするね♪」


そう言って、僕の足首にひっかかっているパンツを手に取った佳奈ちゃん。

我慢できなくなったら、何をする気なんだろう?


「このパンツは大切に使わせてもらうから♡」


使い道については、触れない方が良さそうだ…。



 こうして、佳奈ちゃんの誕生日にパンツをプレゼントした(奪われた?)僕。

次の誕生日は、お互いパンツを交換し合った。


佳奈ちゃんのパンツは、ブラの横に貼られたよ…。

異様な光景で、僕の部屋はまるでいかがわしい部屋にしか見えなくなった。


一方、僕のパンツはどうなったか知らない。目につくところにないからだ。

気になった事はあるけど、怖いから訊けないよ…。



 そんな僕達は高1になった。同じ高校を希望しただけでなく、クラスも同じになるなんて、すごい偶然だよな~。しかも席は隣同士。


僕と佳奈ちゃんは、運命の赤い糸で結ばれているよね。


高校生になったんだから、佳奈ちゃんの行動に振り回されることは2度とないと思っていたけど、その考えはあっという間に崩れ去った…。

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