幼馴染にパンツを要求された

 明後日、佳奈ちゃんの誕生日を迎える。僕の誕生日に、佳奈ちゃんのブラをもらった。お返しは……、僕のパンツが良いそうだ。


こんな変な関係を続けて良いのかな? 今ならギリ修正できるかも?



 次の日。佳奈ちゃんと登校している時に訊いてみた。


「佳奈ちゃん。明日の誕生日プレゼント、何が良い?」

あの時パンツが欲しいって言ったのは、気の迷いだと思いたい。


「この前言ったよね? 『なぎちゃんのパンツ』♡」


…やっぱり変わってなかった。もう修正は不可能だな。


「ただのパンツじゃないよ。なぎちゃんお気に入りのパンツを頂戴♡」


佳奈ちゃんが僕にプレゼントしたブラは、お気に入りだと聴いている。

僕にもその条件を求めるのか…。


「わかったよ…」

僕はパンツにこだわりがないから、適当な奴をプレゼントしよう。



 「佳奈ちゃんは、僕のパンツをどうする気なの?」

プレゼントされたブラは、今もなお僕の部屋の扉に貼ってある…。


僕のパンツもそうなるのかな?


「えぇ~。外では言いたくないな~♡」

モジモジし始める佳奈ちゃん。


何その反応? 貼る以外で使うって事じゃないか!


「言いたくないなら良いよ…」

これ以上聴くと疲れるからね。



 僕と2人きりの佳奈ちゃんは、よくわからないことで僕を振り回すけど、学校では至って普通に過ごしている。2人きりの時も普通に過ごしてほしいよ…。


…放課後になった。佳奈ちゃんは急ぎ足で僕の元に来て言った。


「ゴメンなぎちゃん。あたし用事があるから、一緒に帰れないの」


「わかったよ」

今までそんな事なかったのに…。


僕にそう言った佳奈ちゃんは、すぐ教室を出て行った。

別に寄り道しないから、一緒に帰れるような…。



 いつもの帰り道を1人で帰る僕。物足りなくて寂しいな。


あんな風に変わった佳奈ちゃんであっても、僕にとってかけがえのない存在だ。

家が隣同士だから、今まで本当に数えきれないぐらい会ってきた。


家族の次に会ってる人からね。佳奈ちゃんの代わりはいないんだ…。



 家に帰って寝るまで、佳奈ちゃんから連絡はなかった。

先に帰った時の彼女はいつも通りに見えたし、問題ないか…。


でも気になるんだよな~。明日の佳奈ちゃんの様子次第で訊くかどうか決めよう、



そして、佳奈ちゃんの誕生日の朝を迎える…。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る