ワールドエンド・イッタンモメン
三衣 千月
冒険記153 深海の色をした人魚の魔女の話
深く、暗い、海の底。
太陽の光は届かず、けれど、うすぼんやりと光る海藻の群れが海底の村をほのかに照らす。
ここは人魚の村。半人半魚の彼ら、彼女らは人間が見つけることができない海の底で暮らしていた。
その村のはずれに、人魚専門の薬師の家がある。そう、童話などでよく語り草になっている、人魚の魔女と呼ばれる存在の、その住処。
創作物ではともすれば醜く描かれる魔女は、その実とても愛くるしい見た目をしていた。くりんと丸い真珠のような銀色の瞳。深海を映したようなインペリアルパープルの長い髪。髪色と揃いの尾びれは艶やかな光沢を放っている。小柄な彼女は村の誰からも愛される無二の存在だ。
そんな彼女――ネビュラの家に、珍しい来客が一人。いや、人ならぬ来訪者であるので、正しくは一枚とでも言うべきか。
一反木綿。それなりに名の通った妖怪で、長い布状の見た目であると知られており、見目相違なく水中をゆらりゆらりとたゆたっている。そして魔女の家にかしましく入って行った。
「ごめんやっしゃあぁぁぁーー!! ここに魔女はんがおるって聞いたんやけどー!」
「ぴぇいっ!!?!?」
「おぅおぅ、えらいまた、ちんまいこと。魔女って、あんたか?」
急な来客におびえるネビュラの周りをふわりと巻き、なおも一反木綿は続ける。
「あれ、くれへんか、アレ」
「ひぅ……あ、あれって?」
「あれ言うたらあの薬やろがい! 人魚姫に
「え、え、あの、え……?」
――足が? 欲しい?
言われた言葉を二度三度と頭の中で繰り返し、ようやく、この不思議な生き物(?)は自分のところに薬の依頼に来たのだなと思い至った。
「あるんか? ないんか? どないや。はるばる日本から野を越え山越え海の底まで来たんや。がっかりさせんといてや」
「あ、あのあの、えっと、あの薬はですね――」
「もっとシャキシャキ喋れやぁ!!」
「ぴぇ、ごめ、ごめんなさいぃぃ!!」
「あっ」
泣きそうな顔をするネビュラを見てハッとした一反木綿は、するりと彼女から離れしゅるしゅると地面にその身を折りたたんでいく。胴を持ち上げた蛇が頭だけをもたげるような姿でぺこりと頭を下げた。
「すまん。ついいつもの調子で言い過ぎた。長旅でちょっとイラついとったみたいや。堪忍やで」
「あ、あのあの。でしたらまずはお飲み物でもご用意します、ね」
「海ん中やぞ? 茶ぁなんか用意できるんか?」
「はい、待っててくださいね。その間に、その、あなたのことを教えて欲しいです。わたし、しゃべる布なんて初めて見ました」
「そない珍しいかぁ? そっちかてしゃべる魚みたいなもんやろ」
「それは、ふふ、そうかもですね」
怯えた表情は消え、ころころと可愛らしく笑いながらネビュラはもてなしの準備をしていく。一反木綿は自分の出自や、ここに来るまでの旅の一部始終を語った。
ややもしてから少しとろりとしたスカイブルーのドリンクが差し出され、一反木綿はたいそうそれが気に入った。
「うま。うっまぁ。静岡の茶ぁよりサンパウロの冷コーよりうまいやんけ」
「外のお話はよく分からないですけど、お口に合ってよかったです」
「なんや自分、旅行とかしたことないんかいな」
こくりと頷きネビュラは微笑んでみせた。彼女は、村から出たことも数えるほどしかない。先代の人魚の魔女の跡を継いだばかりで、まだまだ腕も未熟な魔女だ。尾びれをぺたりと床につけて空瓶が並ぶばかりの棚を見た。簡単な傷薬程度しか作れない自分が、少しいやになる。
「ふぅん。ま、興味あらへんけど。ほんで、足を生やす薬はあるんか?」
「……ごめんなさい。無いんです。おばあちゃん――あ、えと、先代が一つしか作ってなくて」
「はぁぁっ!?」
「ひっ、ご、ごめんなさい。でも、あの、レシピならあって……」
すごんでネビュラに締めかかろうとした一反木綿はしゅるしゅると元の場所に戻り、再び朗らかに話しかけた。
「んもー、なんやビビらせんとってやぁ。ほな嬢ちゃんが作ったらええやんか。今は自分が人魚の魔女なんやろ?」
「でも材料がないし……。それに、わたしまだ難しい薬は作ったことなくて……」
「っかぁー! はっきりせんやっちゃなあ!! できるかでけへんかなんぞ聞いとらんねん! 作れ! 材料集めでも小間使いでも、足を生やすためやったらなんぼでも手伝ったらぁ! 文句は!? 無いな! 無いやろ! よし無い! ほなさっそく行くで!!」
魔女の家の中をひゅるりと一回りして、一反木綿がネビュラにまとわりつく。そのまま彼女の小さな体を持ち上げて、簀巻きにしたまま家からびゅんと飛び出していく。幼い人魚の悲鳴だけが辺りにこだましていた。
人魚の村を出たら、そこは暗い海の底。時折すれ違う奇妙な形の深海魚と衝突しそうになりながら飛び泳ぐこと数分。はたと止まって一反木綿がネビュラに声をかける。
「ほんで、どこ行ったらええの?」
「ふぇぇ、速かったよぉ、怖かったよぉ……ど、どうして何も聞かずに飛び出すんですかぁ」
「まず動いてみるのが冒険やろ。じっとしとる時間が勿体ないやんけ」
ネビュラはかろうじて持っていた肩掛バッグから薬瓶を一つ取り出し地面に置き、尾びれでぺちりと叩いてみせた。すると薬瓶が柔らかく光り出して海の底を照らす。
「すごいやん。なんや焚火みたいや」
「え、と、これでおびき寄せるんです。薬の材料になる小魚とかを」
「へえ。材料って――ああいうヤツか?」
一反木綿が布の先で向こうを指す。暗闇の向こうから、ゆらり、と海の輪郭を歪ませるように近づいてくるのは、体の半分ほどまでに裂けた口を持つ巨大アンコウ。ネビュラなど鋭い歯の一本にも満たぬ小魚の如き大きさでそれは迫ってきた。
「きゃあぁぁぁぁ!! 村から離れすぎて、大アンコウの縄張りに……!!」
「お、なんやヤバいヤツか?」
「に、逃げ、逃げ――」
ぶるりと身を震わせた大アンコウは、がばりと大口を開けて海底に置いた明かりごと飲み込む勢いだ。避けられない、とネビュラはきつく目を閉じた。
しかし、いくら待っても牙が届く気配が無い。
おそるおそる目を開ければ、あたりは靄がかかったように濁っていた。
それが、大アンコウの血であることに気づくまで、ネビュラは少しの時間を要した。
「んはははは! 三枚におろしたった。魚は黙っておろされとけっちゅうねん。ほんで、薬の素材になるんか、この魚」
「え、あ、大アンコウはとびきりの材料に……あの、これ……あなたが?」
「他に誰もおらんやろが。魚ごときに遅れなんぞとらんわい」
「どうやって――」
ぽかんとするネビュラに、一反木綿は布の先をゆらゆらとさせて言った。
「そんなもん、布先にぎゅっと力入れたらがちっとなるからスパッとやったらええだけやんけ」
まだ周りに漂っていた大アンコウの亡骸を、布先でシュパッと斬り、近くにあった岩もついでに真っ二つにしてみせた。
「で、これで材料は揃ったか?」
「え、うぇ、あの――」
あまりに予想外の出来事に呆然としかけたが、ネビュラはぷるぷると首を振り、ぱちんと頬を叩いてから尾ヒレで砂を打った。
「大アンコウの肝があれば、あとはヒカリクラゲの触手と、ヤマタノコンブで揃い、ます!」
「お、調子出てきたやんけ。ほな軽く集めにいこか!!」
山のように大きなアンコウを、いとも簡単に。なんて、なんてすごいのだろう。
村の外に出た不安は、高揚でそっくり上書きされた。ライト代わりの光る薬瓶を首からかけ、ネビュラは自らのヒレで一反木綿と並んで泳ぎだす。
○ ○ ○
ヒカリクラゲの大群は、とても幻想的な風景だった。ちかちかと触手を点滅させながら群れで揺蕩うさまを見て、村の外で見る初めての光に心を奪われる。「ちょいと失敬」と一反木綿はあっさりと触手を手に入れた。
ふと、ネビュラは気になっていたことを聞いてみた。
「あの、どうして足が欲しいんですか?」
「ん? 理由はあらへんよ。強いていうなら、せやなあ。足生やす薬は飲んだことないから、ちょっと試してみたろ思て」
「えぇ……わけが分かんないです」
「んはは。冒険っちゅうもんが分かっとらんな。嬢ちゃん」
「あ、でも――」
ネビュラは、一反木綿の求める薬の効果と、それに伴う代償の事を考えた。
足を生やす薬は、その効果の代わりに失うものがある。先代の魔女が作った薬で人魚姫が失ったのは、声だった。
「あの薬を飲むと、代わりに無くなるものがあって……えっと、その」
「ん、何が無くなるん?」
少し考え込む。
おそらく、一反木綿の場合は――
「たぶん、その、これまでの冒険の記憶が、なくなると思います。えと、あの薬は新しい自分になるためにこれまでの自分を捨てて――」
「あー、いや、ええ。詳しい説明はええよ。飲んでみてどうなるかは、飲んでから考えたらええねん」
「ふぇぇ……?」
ひらりひらりと布を揺らし、ネビュラの周りをまわる一反木綿。
「まずやってみる。それが冒険や。さ、残りの材料を集めてちゃちゃっと薬、作ってや」
「……はい」
残す材料は、ヤマタノコンブ。近海を泳ぐものを絡めとって栄養とする、森のように巨大な海草群。これまで見た事もないような村の外の冒険は、ネビュラにとって驚きと興奮の連続だった。
目的地が近づくにつれて、魚の影が見えなくなってくる。代わりに海底に散らばる骨や、地を這うワームのような生き物たち。
一反木綿はネビュラを抱え込むように巻き込み、辺りの様子をうかがう。
はたと泳ぎをやめ、ふうと一つ息を吐いた。
「たぶん、あとちょっと行ったら襲ってくるやろな。嬢ちゃん、ここで待っとき」
視界には鬱蒼と拡がる海藻の森。まるで意思を持つかのようにざわざわと蠢いている。
「思いっきり突っ込んで、必要な分だけ切り取ってあとは一目散に逃げてくるわ」
「大丈夫です、か……?」
「ん、任しとき。ほな行くでぇ!!」
二度、三度と宙を翻り、勢いをつけて一反木綿は海藻の森に向けて渦を巻きながら突っ込む。四方八方から栄養を取り込もうと蠢きくるヤマタノコンブをかわし、布先で切り刻んでいく。
「んはははは!! 斬ってよし! 突いてよし! 見さらせ! 一反木綿サマのお通りや!! 直火焼きだけは勘弁やでぇ!!」
海藻がいくつも集まり、巨大なツタ、いや、巨木のように絡まる。
「ひゅー! なんやなんや、ド派手でええやんけ!! 根っこからスパッと――あっ、ヤバっ」
眼前の巨大なそれに気をとられ、足元から忍び寄るものに、一反木綿は気づかなかった。避けられないように絡めとられ、そこに巨木と見まごう海藻群が叩き付けられる。
「いやぁぁぁ!!」
遠くから見ていたネビュラは叫ぶ。もうもうと上がる土埃の中で、一か所に集まったいくつもの海藻に絡めとられた一反木綿が見えた。
近くにあるものを斬ってはいるが、あまりにも多量の海藻に切断が追いついていない。このままでは、完全に動けなくなるのは時間の問題だった。
――どうしよう、どうしようどうしよう。
まだ体も小さく、村の外にも数えるほどしか出たことがない。たいした薬も作れず、今もなにも役に立っていない。
でも。それでも。
「怖い。怖い、けど――」
首から提げた瓶を握りしめ、唇をきゅっと結ぶ。
素早く鞄を開け、何か役に立つものはないかと探る。一瞬、一瞬の隙を作るだけでいいのだ。
目に止まったのは、小さな薬瓶。
「――! これなら……!」
薬瓶を抱え、ネビュラは思い切りヒレをうねらせる。一反木綿と、それに纏わりつく海藻に向け突き進み、体当たりしながら薬瓶の蓋をあけた。
飛び出したのは、どろりと粘性のあるスカイブルーの液体。
ぞわりと、海藻が怯む。
「助かったでぇ!! 掴まれ嬢ちゃん!!」
「はい!!」
布先をしっかりと掴み、囲みから離脱する。一反木綿が斬った海藻の切れ端も、しっかりと抱えて。
見下ろした海藻の群れは、空色の靄を避けるようにざわざわと動いている。
「何やアレ」
「さっき、家でお出しした飲み物の原液です。材料は、海藻なので」
「おお、めっちゃうまかったアレな。はぁん。目の前にいきなり仲間の死体ぶち撒かれたみたいなもんか。ビビるわなそら」
今になって、ネビュラの手やヒレが震えはじめた。抑えていた恐怖が遅れてやってきたのだ。だが、それ以上に胸の奥底から突き上げてくる熱い塊があった。
「ふ、ふふ、ふくく……」
「お、それそれ、それや嬢ちゃん」
「ふふ、あはは、あはははは!! とっても、とっても怖かったぁ!!」
「それが冒険やで。ええもんやろ。よっしゃ、帰ろか!」
一反木綿にくるりと包まれ、小さな魔女は笑みをこぼしながら人魚の村へと帰る。
〇 〇 〇
足を生やすための薬、その材料は揃った。
ネビュラは静かに目を閉じて精製の手順を思い浮かべる。不思議と、失敗する気はしなかった。
一反木綿はそわそわと天井のあたりを飛び回っている。
出来上がった薬は、ネビュラの瞳の色と同じ、真珠のような銀色をしていた。
「おっ、できた?」
「うん……」
小さな冒険を経て、一反木綿とネビュラのお互いの態度は少しくだけて、近くなっている。けれど、ネビュラの表情は曇っている。尾びれの先が、しゅんと垂れて下に付きそうなほど下がっていた。
「なんや、辛気臭い顔しよってからに」
「これ飲んだら、忘れちゃうかもしれないんだよ? これまでの冒険のこと」
「そうと決まったわけやあらへんって自分言うとったやないか」
「そう、だけど……」
銀色の薬瓶に視線を落とし、ぽつり。
「わたしとの、冒険、忘れて欲しくない、な」
「嬢ちゃん……」
くるりと一反木綿に背を向けて、絞るようにネビュラは言った。
「やっぱりダメ! これは、渡さない!」
「はぁっ!?」
ネビュラは薬瓶の蓋を勢いよく開け、さかさまにして一気に薬を飲み干す。
「ちょ、お前、何しとんねん!」
「う、ううっ……!」
ネビュラの尾びれが光を放ち、徐々に形を変えていく。
光の中から現れたのは、一対の足。けふけふとせきこみながら、彼女は新しい自分の一部を見る。一反木綿は周囲を二回り巻いて心配そうに彼女を覗き込んだ。
「これが、足……」
「大丈夫か嬢ちゃん!」
薬の副作用は、と一反木綿が聞くよりも前に、ネビュラは言った。
「ねえ、私も冒険に連れていって!」
「なんやどうした急に」
「今までのわたしは、何もできない、臆病な人魚だった、でも――」
足と引き換えに彼女が捧げたものは、これまでの弱かった自分。自信のなかった小さな自分。身長こそ変わらず小柄なままだが、ネビュラの中で、何かが確かに変わっていた。
「楽しかったの! 一緒に冒険して、危ない目にあって、それでも楽しかった。人魚の魔女として、もっといろんなことを知りたい! やってみたいの! お願い、連れていって!」
「嬢ちゃん……」
「たっくさん冒険して、いろんなことを知ったら、もっといろんな薬だって作れると思うの。もっと完璧な、足を生やす薬だって作れるかもしれない。ううん、手だって足だって、竜の頭だって生やしてあげるんだから!」
「んふふ、ふふははははは!! そらええなあ! よっしゃ、その話乗った!」
諸手を上げて、ネビュラは「やったぁ!」と跳ねた。
深海色のローブを羽織り、身の丈ほどの巨大な鮫皮のリュックに、ありったけの薬の材料とレシピを詰め込む。
「村のみんなには、魔女の修行に行ってくるって言っておかなくちゃ! ふふ、なんだか白馬の王子様が迎えに来たみたいな気分。あなた、白いし」
「あぁん? 白馬の王子ぃ? もいっぺん言うてみぃ」
「どうしたの? 急に凄んだりして。だってカッコよかったもの! 大アンコウの時もわたしを助けてくれたし」
しゅるしゅるとネビュラの胴体に巻き付き、そのままふわりと持ち上げる。
あわあわとリュックを掴むのと同時に、一反木綿は家の外へと飛び出た。
「ええか。今から大事なこと言うからよぉ聞け」
「……? うん」
「ウチは乙女じゃボケェェェエ!! 見たら分かるやろがい!!」
「ぴぃっ! 分かるわけないでしょ!? 耳元で大きな声出さないでよもう!」
「この滑らかな触り心地! ほつれのひとつも無い繊細な布先! どうみても乙女にしか出されへんツヤやろがい!!」
なんの騒ぎかと、村の人魚たちが集まってくる。
そして妙な布に巻き付かれているネビュラを見て、口々にその子を離せ、何をする気だと言い立てた。
「ド失礼なこと抜かしよった罰や。このまま最高速で引っ張ったろ」
「待ってよ、あれ怖かったんだから! あ、みんな!! ちょっと修行に出て――きゃあぁぁぁ!!!」
あっと言う間に人魚の村は見えなくなり、別れを惜しむ間もなく、一反木綿と人魚の魔女は新たな冒険へと出発する。
次なる目的地は、もちろん未定。海の底から一気に上に進んできた二人は、魚群を眺めながらふと止まる。
「あ、ねえ、わたし、ネビュラ。あなたの名前は?」
「そういえば言うてなかったか。ウチはキヌ。おキヌちゃんで通っとる」
「おキヌちゃんね! よろしく!」
ネビュラは手を差し出して一反木綿の布の先を握る。
「ツッコめやぁ! なんで一反木綿やのに絹やねんとかあるやろ! ウチの鉄板ネタやぞコラぁ!」
「え、っと、ごめん、どういうこと?」
「ボケの説明なんぞしてたまるかボケェェ!!」
一反木綿の声は、陽の光が届く海中へどこまでも響いていく。広い広い大海原が、青く青く続いていた。
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