童話って感じが好きです。

 「僕」の行う悪業がとてもいいなと思いました。条例を殺すとか、自分ほうが悪いのに交番に突き出して法の裁きを受けて頂く(なぜか頂けちゃう)とか、なんというか、童話的でした。時間や煙草の数が飛び抜けているのも、それを細かく表記しているのもいいなと思います。数字や物の名前がきちんと書かれていているお話って、なんだか童話って感じがします。「牛乳をコップに1杯と、パンを2切れ厚く切ったのを食べました」とか、「ねずみは三日三晩、ハナムグリの下で頭を悩ませました」とか。このお話はとても子供には見せられないけれど。

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ヒーロー