第5話 中央 前半
5話 中央 前半
厳しい寒さを乗り越え、枯れた花々が再び咲き乱れる春になった。
ここに来て、俺たちはもうすぐ一年となる。
数々の厳しい訓練やトレーニングを乗り越え、伸長と体重は増加し、体は一回り大きくなり。
あと一年もすれば俺達は晴れて新兵となるわけだ。
そして、今日は順位発表の日だ。
夏に行われたものはクラスを基準に付けられたが、今回の物は訓練所全体を基準に作られて
いるものである。
つまり、正真正銘のココの訓練所の順位となる。
「モモちゃん、クマちゃんはやく」
順位を速く知りたいのかケンが部屋に来て急かして来た。
「別にリングでいいじゃんか」
「いいや、こういうのは掲示板で知るのがいいんだよ」
ケンにはケンのこだわりがあるようだ。
リングで見れば自分の順位やその内訳を知ることができる。
一方、掲示板は細かく知ることはできないが、前回同様に50位以内の順位の人を知ることが
できる。
まっ、載れてたらすごいという話だ。
「今回俺は載るんだ」
と、ケンは意気揚々と出発した。
俺達もそれに続いた。
「モモくんは10位以内にいってるかもよ、ベベくんだって50位に」
「まっ、50位には入りたいな。その為に頑張ったし。ビルだっていい線あるんじゃないか」
「僕はそんなにわあ」
べべとビルはそんな話をしていた。
べべは前回50位にわ入らなかったが、惜しかった。
今回入っていてもおかしくはない。
ビルはメンタル面が弱いところがあり、そのせいで試験などが伸び悩んだ部分もある。
少し難しいだろうが、それ際治れば十分あり得るため、次頑張ればいいだろう。
俺も今回は中々好調で頑張った。
10位以内に入りたい。
できれば3位以内に。
「おい、3人とも速く」
ケンはすでに掲示板についていた。
掲示板の周りには人が多くいた。
俺達は急ぎ、掲示板を見た。
「あっ、あったー」
べべは叫び、ガッツポーズをした。
見てみると、49位のとこにベベの名前があった。
入れたみたいだ。
さらに、その順位を上へと見ていくと
「おっ、」
俺の名前も見つかった。
「まじか、モモちゃん3位やん」
「本当だ、やったやん」
俺は頷き、答えた。
ケンとベベの言う通り今回の俺は3位であった。
今回の順位は前回とは打って変わっており、10位以内のメンツが変わったりもしていた。
「でも、モモよかったな。3位以内ってことは行けるな」
「ああ、狙ってたけど行けるとは思わんかった」
俺は今回3位以内に入る事を目標に頑張った。
それは、この大陸の中央に位置する中央都市である本部は各訓練所での成績優秀者を招待
していおり、この訓練所では上位3名を成績優秀者として扱っているためである。
つまり、俺は本部に行くことができる。
「はー、俺も行きたかったのによ。50位にも入れんかった」
ケンは少し落ち込み気味に言ったが、
「まっ、お土産待ってるぜ」
直ぐに元気になった。
「別に遊びにいくわけじゃないぞ」
「知ってる、知ってる。あったらでいいぞ」
「モモ、俺にもな」
ビルも頷いた。
コイツらなあ。
でも、わからんでもない。
中央都市なんて、一般に行くことができるなんてそうはない程レアの体験である。
「あったらな」
3人とも手をグットにして向けてきた。
それはそうと、誰と行くことになるんだ。
目線を掲示板に戻して、順位を見てみると。
2位はエヴァだった。
そして、1位は"ファルコ・ドッジ"という男だ。
ファルコはAクラスで前回の順位でも1位であった。
白いサラサラの長い髪がとても特徴的で、優しい顔つきの落ち着いた男。
話し方も落ち着き、実際に見た感じだと訓練所で一番の成績をとるような強そうには感じ
はしない男だが、その実力は確かなものだ。
イケメンで成績優秀なため、ここの訓練所で一番モテ、嫉妬の対象になっている。
もちろんケンも嫉妬しまくりで、冬の狙撃の試験の際にAクラスと一緒になった時に、
「あんな髪で戦場にでれるか、丸刈りにしてやる」
そう、意気込んだが返り討ちにあった。
ケン以外も俺達Dクラスは彼の狙撃の技術には歯が立たず、負けてしまった。
他の項目でも高い得点を取っており、文句なしでこの訓練所でのナンバーワンである。
「モモみたいに変わった奴もいるけど、上二人はかわらんかったな」
「ああ、エヴァは悔しがってるな。多分」
「ふっ、そうだな」
その後、ケンとビルの順位を確認して、後にした。
--------------------------------------------------
<3日後 朝>
今日は中央都市の本部に行く日だ。
「いってら」
俺は荷物を持って部屋から出ようとしたところで、同部屋のベベが送り迎えをしてくれた。
「ああ、土産は期待すんなよ」
「わかってるて」
そして、俺は部屋を出て、指定の集合場所へと向かった。
--------------------------------------------------
集合場所に着くと、既にエヴァとファルコ、今回の付き添いのコンゴウ教官がいた。
「それじゃあ、荷物を持って車に乗れ」
後ろにある車を指さしながら、そう指示された。
中央に向かうためには電車に乗る必要があるが、ここから歩きでは距離があるため、車で
駅まで向かう必要がある。
俺達は指示通り、俺とファルコが後ろへ、エヴァが前に車に乗った。
コンゴウ教官も運転席に乗り、俺達は中央に行くための電車へと向かった。
「バトラー君だよね?楽しみだね」
車が出発すると隣のファルコが話しかけてきた。
「モモでいいよ、仲いい人はそういうし」
「そうなの、わかった。じゃあよろしくモモ」
「ああ、よろしく」
試験では一緒になったが、敵同士だったため話したことはなかった。
実際に話してみると見た目通りの優しさを感じた。
「なんの話してるの?」
エヴァが前から身を乗り出して話に入ってきた。
「本部が楽しみって話だ」
「あー、ちょっとしたパーティーもするみたいだし、美味しい物が食べれそうだしね」
コイツはやっぱり、食い気あるよな。
「お前ら目的はわかってるだろうな」
コンゴウ教官も入ってきた。
「はい。主に別訓練所の人たちとの交流ですね」
ファルコが答え、
「わかってるならいい」
そう、今回の目的は交流がある。
各訓練所の上位の人間は、俗に出世コースに乗り、本部につくことが多く、各訓練所の成
績優秀者は今後長いこと関わっていく可能性がある。
また、本部で働く人間とも関わっていくことにもなるため、早い段階から関わろうという
狙いが今回の招集にはあり、コネ作りの目的があるんだろう。
こんな事ができるのは現在この大陸くらいだろう。
他の大陸では現在も戦争が続いている場所も多く、中には俺らのような訓練兵を戦場に送
っている訓練所もあるくらいだ。
一方この大陸では北と南で現在も起こってはいるが、内地の方では10年ほど前に終わって
いる。
他に相手の進行対策で沿岸部に待機しているくらいで、この大陸は平和の方のため、こう
して中央に集まることができ、5年ほど前から始まっているらしい。
交流という目的で少し堅苦しくも聞こえるが、
「でも、中央に行くのはわくわくするな」
「だよね」
やはり、特別感があって俺は今日が楽しみだった。
エヴァも同様に反応し、ファルコも頷いた。
--------------------------------------------------
その後、駅に着き、電車に乗ること2時間で到着した。
「すごい」
エヴァが駅から出て都市を見て感極まっていた。
その気持ちもわかる。
駅を出ると周りは高い高層ビルが立ち並んでおり、始めてみる光景であった。
高さは俺らの訓練所の近くの山よりは高くないが、それ以上の高さがあるような存在感があ
る。
俺が出身した街では高い建物は目立つため、10m以上の建物は全くなかった。
しかし、この都市には50mくらいの建物がたくさんある。
まさに、絵に書いたような都市が今目の前にある。
このような、都市は現在は目立つため、基本的には人が住んでいなく、住んでいてもこの
場所のように本部や軍の拠点になっているため、一般の人は住むことができない。
まして、戦争が始まる少し前に生まれた俺らは都市なんて写真や絵くらいでしか見たこと
がない。
だから、俺は初めて生でこんな光景を見た。
おそらくエヴァも。
ファルコの方を見てみると同様に唖然としていたが、コンゴウ教官はただ見つめていた。
教官は俺らと違って、大人だから都市を見たことがあるからだろう。
「速く、向かうぞ」
光景を眺めて浸っていた俺達をコンゴウ教官は急かした。
俺達もそれで浸るのをやめて、コンゴウ教官の後に続いた。
「はー、それにしてもすごいな」
「そうだね。ここなら美味しい物がいっぱい食べれそうだね」
「そいつはどうかな。確かにここにいるのは参謀や将校の人、その他に開発部や研究部の
人たちがほとんどだが、いつ終わるかわからない戦争が続いてる中だ。基本的に食料や物
資の節約は当たり前だ。需要な役員が多いといっても特別な日くらいしか贅沢はできない
ぞ」
エヴァの言うことに対して、コンゴウ教官は少し否定をした。
それにしても、"旗取"の時から思ったが、普段は澄ましているけどやっぱり食い物には目
がない奴だ。
「じゃあ、今日は特別ってことですね」
「そうなるな」
「でも、ここは安全なんですよね?」
ファルコもエヴァに続き質問した。
「ああ、今世界で一番安全なところと言われている」
「そうですよね」
「だが、今の所はだ」
そう答えられた。
しばらくすると今回の目的の場所である本部に着いた。
中に入ると俺達と同い年くらいの既に多くの人が集まっていた。
「これを自分たちのリングに読み込んでくれ」
コンゴウ教官は俺達のリングにリンク先を送った。
リンク先から何かを読み込んだ。
「この都市のほとんどの場所はリングを読み込んでいる。本来なら訓練兵や俺のような教
官では入れる所はないが今リングにあるデータを読み込んだため、今送ったリストの場所
に今日と明日の指定の時間まで入れるようになっている」
俺はリストを見ると、数はそこまで多くないがいくらか入れる施設があった。
また施設の中でも入れる場所と入れない場所もあるようだ。
それに加え、一部の場所が囲まれている都市の地図が送られてきた。
「それと、ここから1時間後にパーティーが始まる。それまでは自由行動のため、指定のエ
リアから出なければ今送ったリストの場所やここで好きにしていい」
周りを見ると、簡単なバイキング形式でいくつか食べ物や飲み物があり、周りの人達はそ
れらを飲み食いしながら話してた。
おそらく、全員同じように説明され今ここにいるのだろう。
「それでは、解散だ」
コンゴウ教官はそう言い、奥の部屋へと向かった。
教官が扉の向こうに行ったら、
「バトラー君、食べましょう」
エヴァは目をキラキラさせ俺に話しかけてきたが、
「悪いな俺は行きたいとこあるから」
と、断った。
「そっかあ、じゃあしょうがないね」
そう言い、食べ物の方に行ってしまった。
「どこに行こうとしてるの?」
「図書館にちょっとな」
--------------------------------------------------
パーティーを行う建物を出て、俺は図書館のある建物へ向かった。
しばらく歩くと目的の図書館のある建物に着いた。
「このネット社会でわざわざ本か」
とファルコに言われた。
この言葉の意味通り、今は指に付けているリングで調べれば大体の内容は簡単にまとめら
れて知ることができる。
わざわざ、何かを知りたいときに時間の掛かる本を読む人は少ない。
が、意味がないわけではなく本の利点もある。
だからこそ、俺は今日ここに来た。
俺の目的は交流よりも、本探しの方がでかい。
この都市にいられる時間は今日と明日だけ、パーティーなどの集合で時間はほとんどない。
その限られた時間で、俺が知りたいことが書いてある本を探すのか。
俺は図書館の中を見渡し、本の数に漠然とした。
多いいな。
ほんの重要性は低いから、そんなに数はないと勝手に思ってたけど、それはただの早計だ
った。
「まっ、頑張るか」
俺は探すことにした。
--------------------------------------------------
はー、全くないな。
いくつか見てみたけど、ネットや教科書に書いてる事と大差ないな。
やっぱりこんなもんか。
時間もねえし、また後でにしとくか。
この、図書館を後にしようとした時に、
「誰だー」
上から声が聞こえ見てみると人が一人いた。
「めずらしいなこんな所に人がいるなんて」
そう言いいながら俺と同じ階へと降りてきた。
「子供がなんでこんなとこに?」
降りてきた人の胸元を見てみると少尉のバッチをつけていた。
「そうか、今日は成績優秀者を集めるひだからか。それで誰だ?」
「俺は、いや私は訓練兵の"モハメド バトラー"です」
「そうか、少し言いにくいがいい名前だな。俺は"ウィリアム・サンダーズ"だ」
"ウィリアム・サンダーズ"ってどこかで聞いたような。
そうだ、思い出した。
べべて初めて会った時に、この人の話をしていた。
4年前、大陸の北でベベの故郷で起きた戦争の際に新兵ながらも作戦の立案をして、功労者
となり、俺達とさして歳が変わらないっていうのにもう少尉になるまでの大出世をしてい
った人だ。
将来の将校としても期待されている。
「サンダーズさんは何でここに?」
そんな人がなんでわざわざ図書館にいるのかが気になった。
「俺は好きなんだよ。本がね」
そう言いながら俺に本を見せながら話を続けた。
「今はネットで簡単にまとめられて物から色々知ることはできるが、自分で読んでまとめ
たほうがより深く知ることができる。俺はそう思っているからこうやって本を読んでいる
んだ」
そして、本を棚に戻した。
「訓練兵の君こそ何でここにいるんだ?会場の方が楽しいだろうに」
「俺も似たような物で、調べものですよ」
「何についてだ?」
「それは、、、」
俺は少し言葉が詰まってしまった。
「そうか、この戦争、歴史か」
俺は軽く頷いた。
サンダーズさんはその間でどうやら気づいたようだ。
俺は歴史、今回の戦争の始まりについて知りたかった。
教科書によれば、
『2167年の要人会議の集会時の魔法攻撃によって、戦争が始まった』
と書かれている。
ただそれだけだ。
それがきっかけだとは思うがそれがいきなり起きたわけはない。
その前にも色々あったはずだ。
しかし、今は教養以外にも、戦争の戦いや異世界人についてなど習うことが多く、現在は
歴史は深く学ばず簡単にしか教えられない。
だから、俺はこの戦争を知らない。
俺は終わらすことが目標ではあるが、その始まりは知らない。
そう思ったら少し気になった。
そして、今日がそのチャンスだった。
「まあ、確かにリングじゃ限界があるしな」
「はい」
そう、ネットは便利ではあるが、情報操作によって物事によっては深く調べることができ
ないようになっている。
「それに勘違いされちゃあ、たまんないしな」
サンダーズさんの言う通り、ネットで調べた事などの情報は上に調べられている。
この戦争に全員が賛成せず、反対していた解放軍と呼ばれる団体を支持する人が一定数い
た。
しかし、その団体も戦争が続くうちに大半の人が離れていった。
離れずに残った人も中央の政策によって解決したらしい。
しかし、その思想を持つことを恐れ事前抑止のために行っているという噂があるが。
「やっぱりそうなんですか?」
「いいや、俺もわからないがやってるって考えた方がいいとおもうぞ。こんな小さなリン
グでも、コイツには現代の技術のすべてが詰まっているのだから」
少尉の階級でも政策のすべてを知ってるわけではないらしいが、疑っているみたいだ。
戦争について調べたイコール解放軍ではないが、目を付けられ出世に響くこともある。
俺の目的のために、それは避けなきゃいけない。
だから、変な事を調べるわけにはいかない。
「でも、とりあえず時間が押してるんでここで」
パーティーが始まる時間になるため、俺は図書館を後にしようとした。
「お前どこの訓練所だ?」
「えっ?」
「いいから、上官命令って奴だ」
「あっ、南ロッキー山脈の」
「そこか」
サンダーズさんはわかったのかリングの操作をし始めた。
そして、直ぐに誰かに電話を掛けた。
「もしもし、コンゴウ教官ですか?お宅のバトラー君を少し貸してもらいますね」
そう言うとすぐに切った。
「よし、これでもう大丈夫だ」
どうやらコンゴウ教官に行って、許可をとったらしい。
「なんでそんなことを」
「ここを利用できる時間は限られてんだ。あんなよくわからんパーティーでなくていい」
「いいですか、そんなこと言って」
「ああ、誰も聞いてないし。それに、俺と交流できてるんだ。ラッキーだと思え」
確かに、若手筆頭の少尉と対面で関われるなんて運がいい。
「それで、何するんですか?」
すると、サンダーズさんは下に降る階段がある方向に指をさして、その方へ歩いて行った。
「俺も最初ここに来たのは同じ目的で来た。でも、わからなかった」
話を聞きながら歩いていると、ある扉に着いた。
「さっきまでいた場所は量はあるが、内容自体は他の場所と大差ないんだよ」
そして、扉を開くと中にはたくさんの本がぎっしりと詰まっ
ていた。
「すごい」
中心に机があり、天井まで伸びている高い本棚の壁に囲まれている部屋だ。
量は先ほどまでの部屋の方があるだろうが、この部屋の方が特別感がある。
もしかして、ここって
「禁書庫って奴ですか?」
「いいや、そんなたいそれたとこじゃない」
少し、興奮したが違ったみたいだ。
「禁書庫なんて、俺の階級よりもっと上、将校じゃなきゃいけないと思うぜ」
確かに、少尉以上の階級はそれなりの数いそうだしな。
「それじゃあ、ここは?」
「ここは貴重な本を保管している場所だよ。戦争によって多くの本が失われてしまったり
してるから、そういうのを防ぐために、いくつかの本はここに保管されているんだ」
だから、この書庫は地下で厳重に保管されているのか。
「でも、それだとあんまり変わらないんじゃ?」
確かに貴重な本がココにあるのかもしれないが、内容自体はそこまで変わらないのではな
いか。
「そうだな。貴重ってだけで内容はそこまで変わらない」
そう言ったサンダーズさんは一つ棚から本を一つ取り出した。
「が、ここには22世紀に入ってから戦争が始まるまでの世界の年表が書かれている。ここ
の中じゃ一番くわしくな」
俺が探してたのはこれか。
俺はそれを受取ろうとサンダーズさんに近づいた。
「だが、まだ見せるわけにはいけない」
そう言い、本を棚に戻した。
「ここに入るには本来、本部で働くことになった人が入れる。訓練兵のお前は本来ここに
入ることはできない。この本を見ることはできない」
「そうですけど。じゃあ、何でここに入れたんですか?」
見せる気ないのにこの人は俺をこの部屋に案内した。
今後は、ここを目指して頑張れのエールか?
それともただの嫌がらせか?
どちらにしても性格悪くないか。
「ここに入れたのはチャンスをあげるためだ」
すると、俺のリングに通知が入った。
「俺と少しカケをしよう。勝ったら見せてやるよ」
リングを開いて見てみるとたくさんの人の情報とある"競技"のルールなどが事細かく書かれ
たファイルが来ていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます