それぞれの決着(三)
民族衣装、旅服、夜着、様々な衣服を身に着け、荷物を背負った等身大の
ただでさえ狭く入り組んだ裏町の街路。乱雑に積み上げられた木箱や樽、増改築を繰り返した建物、軒先に吊るされた古い看板、カーテンの隙間から放たれる複数の視線。どこに何が潜んでいるかわからないこの状況だ、周囲を警戒するように慎重に歩を進めてくるのも無理はない。
やがて魔術師は目的の物を探し当てたようだ。薄緑色の
「ははははは!
両手を広げ二度、三度と頭を振る。相変わらずの芝居がかった所作だ。
「せっかくの二度目の人生を終えた気分はどうだ?最も嫌う者に未来を断たれた気分は」
だが。それを足で転がした途端、フレッソの表情が凍り付いた。それは私の死体で
はなく、髪色と背格好の似た
「それは
身長の三倍ほどの高さから飛び降り、【
宙返りで地面に降り立った時、フレッソは
四方から
折り重なる
濃霧に閉ざされ、
「ユイ・レックハルト、俺を
「私はあなたを斬らなかったことを後悔してる。リゼルちゃん、
私はフレッソに全てを語らせなかった。もはや前世のことも、【
【
「俺は、俺は、俺は終わらんぞ!誰も彼も踏みつけて思うままに生きる!貴様などに邪魔はさせん!」
「
フレッソの魔力は最期まで私を上回っていた。彼は決して口と顔だけの男ではない、積み上げた努力に
「天に
「天に
互いの全てを込めた白い光の束が正面から相打ち、目も
最後に勝敗を分けたのは、それぞれの生き方だった。
私の手には親友から授かった
「待て!俺を殺せば【
だが。後悔を深く心に刻んでいた私は、今度こそ選択を誤らなかった。動揺を誘う言葉に心を乱すことはせず、愛刀を握り直して真横に一閃。
「
フレッソ・カーシュナー。
二度目の人生を
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