テゼルト平原の戦い(七)
荒れ狂う
流水の
「内なる生命の精霊よ、我は勝利を渇望する。来たりて仮初めの力を与えたまえ。【
自身の腕力に魔術の力を上乗せしたことで、先程までのような圧倒的な力の差はなくなった。カチュアの剣がメドルーサの戟を押し返す場面もある。だが。
「カチュア、それじゃ駄目!」
これでは勝ち目が無い。強化された腕力を活かすためには得物の差が大きすぎるし、【
【
「くっ……」
「そこまでか。所詮は女よな」
黒い
「うわははは!これは面白い、これほど長く俺の前に立つ者が女二人とは。両手両足を
「……」
「……」
品の無い
「斉射!」
一斉に水鳥が飛び立つような音を立ててメドルーサの体に矢が降り注ぐ。いつの間にかロシュフォールさんが
「つまらん邪魔をするな、虫けらどもが!」
地響きを立てて迫った巨漢が長大な戟を一閃、二閃、三閃。弓を持った十数人の兵士がまとめて吹き飛んだ。
黒い鎧に何本もの矢を生やしつつ、不快そうに顔を
目の前の男に改めて恐怖する。大地を覆う土煙の中で敵味方の全てが死に絶えてもこの男だけが立ち続け、
「天に
「ふん、
土に汚れ、泥に
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