ユートピア
見知らぬ土地にあたる轍のない道に隙があり空きがある。あからさまに放置された草原を聖域とする天地の業を、宇宙から指し示した主は。化身に縋り化生を愛す、角のない笑みに膝を折る、憑代とはザラ紙に描いた空虚な童話に。夢と希望は沈殿する
大空に対し
ひとつのユートピアが
君であり僕である
占星術に信託を委ねる餓鬼共の戯れ場、プラネタリウムドームの根底には俗の癖字が叩きつけられた。コスモポリタンと色暈けた日光はもう、表皮には鞣し、台紙にはヒトが石を保ち端を発する。僅かカサブタを魅せている。借地に近い路や通りには地文と喚ばれた版図が、塀や扉の向こうから境を惹いていた
ブリキの簪を招き鳥に貶し理性を殺した人体模型、縮尺積み木の情景を心に囚えている。くだんの儀も柄も事象にならず私とはあれほどの昼行灯を眺めていたいのだと。
それではなにか見本市のシキタリは常套句の月碑に 干からびた麻燈を縫い込んだ 安っぽい匙を紙屑に圧えた瓦礫のよう堅く実のないものだと
好き/嫌いを封とした巻煙草の薄片はのろのろ。フレームから炙れた氷のひとひら はるのいろを匂わせる。黙契の1分(イチブ)を纏い目印に戯(タワ)ける二枚舌で蛍を殺して。あどけないくせにゆるくしまらない 均しくは見せかけの薬餌。眦が手招きする小さな船べりから耳元まで 栞を喰む、
せせらぐは直ぐ底迄
粘剤のドブ川に星を貼り付けられた。逆さまから両親は、手も足もないタイムカプセルで。ダクトから出口まで吸い込まれて。形をなくしました、荒れ果てた利き手が何かを語ろうとしていましたから、僕はそれを無理やり握って見せました。それは それは、にかっとした白い歯は ギザギザで、形良い笑窪だけがぽつんとしておりましたので
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