第42話 殺める痛み
- 過去 -
「ん………」
テンから受け継いだ【トリックタイム=システム】の力で過去へ飛んだジューサ
辺りをキョロキョロ見回し、腕を組んで考える
「んーと…この過去はいつぐらいの過去だ?」
すると、大きな叫び声が聞こえてそっちの方向を振り向いた
「あれは……」
「なんなんですか、ここはああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
大声で泣き叫ぶ少女
「レイ……そうか!!ここはレイが365にやってきたばかりの時間時空!!」
そこで見かけたもう一人の自分、レイに365の事を説明している。
それを木の陰で見ていたジューサはちょっとむすっとして呟いた
「……なんか僕の喋り方って理屈っぽくてムカつくな💢」
自分の喋り方を反省しようと思った。
そんなことを思いながら暫くしていると
「………やっぱり」
「よう!!めでたいねお二人さん!!」
思っていた通りイチが来た
今とは違って爽やかな笑顔を振舞うイチ、いやそれも演技なのだろう。
3人で話し合っている様子を観察するジューサ
「……何処だ、一体どこでレイを……」
殺すのか
辛抱強く待つ
そして
「!!そうか」
過去のジューサがレイを小屋に案内しレイを1人にしたあの時
「あの時か……何でずっと一瞬にいてやらなかった……!!」
握り拳を作り悔しがるジューサ
案内されるレイにこっそりついていく
- レイの小屋の外 -
窓からこっそり眺めるジューサ
「おやすみなさあ~い」
小屋の中のレイはあくびをし、眠る体勢に入っている。
その時だった
「!!」
小屋に向かって歩いてくる人影
「………イチ」
ノックをし、レイが出る
「よう!! 寝る前に悪いな!!」
「イ…イチしゃ…」
ときめく乙女のような顔をしているレイ
「少し話がしたくてな」
「ひゃ、ひゃい!! どうぞ💦」
顔を赤くしながらイチを小屋の中に入れるレイ、
その時だった!!
「!?ひゃあ!!」
ベッドに押し倒されるレイ
「なっ!!」
それを窓から見ていたジューサも驚愕する
「ごめんな……一目見た時から可愛いと思っちまってなあ…はぁはぁ」
レイの白装束を脱がすイチ
「や…やめ………いや」
下着を脱がし、胸を揉みしだくジューサ
ビクッと感じるレイは息を切らし涙眼になる
「や、やめてくだひゃ………あ!!( 〃〃)」
「パクっ」
チュウウウウと乳首を吸われる
「やあああああぁん………( 〃〃)」
力無く倒れるレイ
「はぁはぁ…………( 〃〃)」
「……もっと欲しいか?」
「あ……は……ひゃい( 〃〃)」
泣きながらも要求するレイ
「はは、欲には勝てねえよな
良いぜ、もっとやるよ
快感をな⭐」
手元から片手剣を取り出した、その直後だった!!!!!
パリイイイイイイイイイン!!!!!
「!?へえ!?」
「誰だ!?」
窓ガラスを割り乱入してくるのは
「ジューサだあああああああああああああ!!!!!」
ジューサだ!! イチに思い切り飛び蹴りを喰らわす!!
「なっ!? バカな!!」
吹っ飛ばされるイチ!!
「へ? え?💦」
良くわからないでパニックになるレイ
「レイ!! 惑わされるな!!こいつは君を殺そうとしている!!」
「え」
ポカーンと何を言っているのかわからないレイ
「ちぃ!!何故おれの【ファーストップ=システム】が読めなかった!?」
「(読めない?……そうか!!)」
ジューサは確信した、イチの能力の弱点を
「その能力……あくまで読めるのは一秒先の未来、未来の物読めないはずだ
つまり
【過去から来た存在の僕】のことは干渉できない!!!!!」
「なっ……過去だと!?」
「え?過去…へ? へ!?💦」
唖然とするイチと何がなんだかわからんてとキョロキョロする
「そして」
剣を取り出すイチ
「くっ!! 仕方ねえ!!」
片手剣を構えるイチ……だがジューサが狙うのはイチではなく
「はあ!!」
ズブシュ
「……………かは!?」
振り向き様にレイを突き刺した!!
「レイを殺すのは……僕だ!!」
「しまっ!! やめろおおおおおおお!!!!!!!!!」
手を伸ばし止めようとするイチ、勿論それはレイの為ではなく……自分の野望の為
「な……な」
血を吐きながらなんでと目で訴えるレイ
それを苦しみながらも耐えるジューサ
そして
「……【ラグナロク=システム】起動!!!!!」
剣が漆黒の炎を溢れ出す!!
「!!ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
炎に飲み込まれるレイは悲痛な叫びを挙げる
「…やめろおおおおおおお!!!!」
…イチの声すらもう二人には届かない
そして炎が止み…
「う……あ……」
まっ黒こげの焼死体となったレイはその場で崩れ落ちた
「あ……………あ」
震えから剣を落とすジューサ
「……うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
自分で大切な人を殺めてしまった罪と恐怖で膝を付きジューサは叫ぶ
だが【タイムトリック=システム】
は待ってくれない
ジューサを光りに包み次の過去へと飛ばした
- 現代 -
「!! ぐ」
「!?どうした!!」
突然の胸の痛みに苦しみ出すNo.0
「な、何でもない……!!」
苦しみながらも歩き続ける
「(何…急に)」
彼女は知らない
【これからどんどん力を失っていく事を】
- 続く -
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