第30話 ちょっとだけ

ニーは頭を抱えて固まっていた


その隣のレイはぐーすか寝てる





「どうしよう……」




何故こうなったかと言うと




「バカレイと一緒に犯人を追いかけていたら………」
















【仲良くしないとでられない小屋】






「に閉じ込められてしまった…!!」









 ~ 1時間前 ~



ジューサに呼ばれたニーとレイは1つの紙を見せられる





「これって…」




「【誘拐予告】!?」




互いに顔を見合わせて戸惑うレイとニー





「そうだ、どうやらある男が村に買い物に出掛けた父親の子供を拐ったらしい」




息子がいなくなって必死に探した父親


しかし探しても見つからず一度家に戻るとテーブルの上にこの紙が置かれていたと言うのだ



内容はこう書かれている




- お前の大事な息子は預かった、返してほしくば二億用意して持ってこい -




「に!?ににににに二億ううううう!?」




その金額に目ん玉が飛び出て驚くニー、一人で慌てて一人で興奮していた




「二億って何よ!?なめてンの!?


現実でだってそんな大金稼げないわよ!!!!!」




「まーまー💧」と宥めるレイ



冷静さを取り戻したニーはジューサに聞く


「- つまりこの犯人を捕まえてこい!!ってことね!?」



頷くジューサ、そして二人の前にトランクを差し出す



「これって…」




レイが驚きながらトランクの中身を開けると…そこには大量の…とんでもない量の






「二億本物だ」






「うえええええええええ!!!!!!?」




なんでそんなに持ってんのよ!!とニー


子供がそんなに大金持っちゃ行けません!!とめっとするレイ






「……いやいや、普通に真面目に働いて物欲無くして貯金してれば貯まるでしょ」





「(大人だ!!)」




ジューサの正論にニーとレイは反省した





「それとこの件なんだけど…」




ジューサは頼む




【レイとニー、二人で行って欲しい】と





「……え」







「はあああああああああ!!!!!?」



驚くニー、忘れているかもしれないがレイとニー



この二人は【仲が悪い(というよりニーがレイの事を一方的にイチの恋のライバルと思っているだけだが)】





「冗談じゃないわよ!!!!!


なんでこいつと-!!!!」





「私は別に良いんだけど…😅」




嫌々!!と叫ぶニーの隣でたははと困るレイ





「すまない…みんな他の管理者は僕含めて仕事が全員入っていてね」




フリーなのがレイとニーだけなんだとジューサ





「あれなら依頼クリアしたらイチとデートする権利あげるけど」





「喜んでやるわ✨✨✨✨」



手のひら返しのようにジューサの手を握るニーを見てレイはズコーっと昔ながらのズッコケをした






しかし






~ ジューサに指定された小屋 ~



「……された」







「騙されたああああああああ!!!!!」




そう、最初からジューサはレイとニーを小屋に閉じ込める予定だったのだ!!



「ごめんね⭐」


二人が中に入った瞬間小屋の上にいたジュニがトナ吉に扉を閉めさせてロックする



しかも内側の扉にはご丁寧にこう書かれていた



【仲良くしないとでられない部屋】



はい最近話題の例のやつですすみません




Q:何故レイとニーを閉じ込めたのですか?



A:「いつもニーがレイに突っかかってうるさいからbyジューサ」




Q:ならニーだけ閉じ込めれば良かったのでは?



A:「………あ💧byジューサ」






 ~ そして今に至るという ~




ズガアン!!


ズガアン!!





「ああんもう!!びくともしないわねえ!!」



何度も金棒を振り回すがとにかくこの扉が固い、固すぎるのだ!!




「こんの…壊れろおおおお!!」



しかしやりすぎたのか





べきいん!!と良い音がした




「………こん棒が壊れたああああああああ!!!!!」




ちくしょおおおおめええええ!!!!!!と叫び出すニーの声を聞いてむにゃむにゃと眠たい目を擦りながらレイが目を覚ます



「……透明になれば良いんじゃないでしょうか?」




「私はなれないわよ!!💢」



透明になれるのはあんただけだと怒鳴るニー




「つか寝てないであんたも何か考えなさいよ!!」




ニーの言葉にうーんと腕を組んで悩むレイ




「なーんか最近とても眠いんですよねえ……なら私が透けて外側から」




「透けて外側から?」




「…………」




ポクポクポクポクとレイは頭の中のトンチを働かせる



そして



チーン!!





「……透けてどうしましょ💧」



「ねーのかよ!!!!!💢」



思わずニーも口が悪くなった





 ~ 閉じ込められて三時間 ~


二人は互いに距離を取ってしゃがんでいた




「…………」



「…………」



そして暫くしてレイが先に口を開く





「……あの」



「なによ」





「その……」








「……隣に座っても良いですか?」




「…………」



その言葉にニーもキョトンとし




「………はああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!?」




思わず顔が赤くなった





「バ、ばばばばばばかじゃないの!?


なんであんたと隣同士で座らなきゃ行けないのよ!!!!! そもそも私は一人でも平気だし……」



慌てふためくニー、しかしレイは素直に






「でも私は一人は怖いです」






「…………~っ!!!!」




素直なレイの言葉、レイの表情


それを近距離で見てしまったニーは真っ赤になりながら固まるが





「……………!!!!」




暫くし、手を顔に当てながら






「……あーもう!!わかった!!わかったわよ!! 好きにすれば!?」




その言葉にレイもキラキラと表情を輝かせる




「わー!!ありがとうございます!!


ではお言葉に甘えて✨✨✨✨」





瞬間移動するレイ





「ちょっ!?」



隣に来て良いとは言った、言ったが





「……ちちちちちち近すぎいいいいいい!!!!!!」




レイは誰とでも仲良くなれる素質を持っている。しかしそれは逆に捉えると、人との距離感がわからないという意味でもある




近い、近いのだ



距離感0(レイ)




「ひゃうっ!?」



レイの小さな息がニーの頬に辺り少しくすぐったい、びくってなってしまう




しかしそうとは知らずにニコニコ笑顔の無意識なレイ




「えへへ~♪なんだかニーさんとちょっとだけ仲良くなれた気がします」




「は!?はあ!?誰があんたと…」



もう限界と顔が沸騰するニー



「もうまたまた照れちゃって~」



さらに子犬のように顔をスリスリしてくる






「わ!!わかった!!わかったから!!」



そしてあまりのくすぐったさにニーは遂に飛んでもない事を発言してしまった!!!!!






「ら………らめえええええええええええええええええええええ~!!!!!!!!!!!!!」






  ~ 暫くして呼吸を整えるニー ~



はあはあと途切れ途切れのニーはレイに訪ねる





「……ねえ、あんたそれいつもジューサにもやってんの?」




その言葉に首をキョトンと傾けて普通でしょ?とレイは答える




「へ?あっ、はい、仲良しですしジューサも嫌がらないし」






「……マジかよ」




多分私とコイツらは生きてる世界が違うと思ったニーだった





 ~ 閉じ込められて4時間 ~



「すぅすぅ」


流石に限界が来たのかレイはニーの肩に顔を当てて眠ってしまった



「(…流石にキツかったのね)」




暫く沈黙が続き、ニーは寝ているレイの顔を少しずらし彼女の耳元に呟く




「……ねえ、今寝てるあんたにだから教えてあげる」







「【私が365に来た理由】を」



 ~ 続く ~


























 



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