第2話 365(ミムゴ)の管理界

皆さんこんにちは!!私は煌咲麗(きらさきれい)!!


明日17歳の誕生日を迎えるはずだった前夜に備えワクワクウキウキ眠りについたところ目を覚ましたらそこはなんと空から宇宙が見えるし、まるで絵本で読んだようなファンタジーな世界に来ていたんです!!



そこで出会った一人の男の子、名前は【13(ジューサ)さん】



彼に出会った私は【煌咲麗】から【幽霊のレイ】に!!



しかもなんだか【0(レイ)月の管理者】とかなんとか変なこと言われるし!! おでこには恥ずかしい0の数字が浮かび上がるし



17歳の誕生日を迎える明日のはずが…


死んで(?)不思議な世界で幽霊になるし…






んもおおおおおお!!!!!私これからどうなっちゃうのですかああああ!!!!!!








「いやいやあらすじが長いよ」


と手をブンブンする冷めた目のジューサ



「しかもジューサ本名じゃないからね」




「そんなこといいんですよおおお!!!!生き返らせてくださいいいい!!!!!ってか頭のこの恥ずかしい0って数字消してくださいいい!!!!!」



びえーん!!と泣きつくレイだがジューサは困りながらも説明する



「いや…この管理界で管理者に選ばれたら消えないんだその数字」



「そ、そんな!!」



「後君は死んでないから」



「へ?」


目を丸くして?マークが浮かぶレイにジューサが説明する



「この国で管理者に選ばれた者はその月に因んだ行事のイメージ姿になる、例えば」



指を上に指すジューサ



「んー?」



レイが上を見上げると



「ござる~!!」



「ひゃあああ!?」



鯉のぼりにのって武将の鎧を来た子供が空を飛んでいた!!





「彼は【5】、5月の管理者でここでは【ゴー】と呼ばれているよ」




5月といえばこどもの日、だから彼は鯉のぼりと兜の鎧のイメージ姿と説明してくれた




「け、けど!!私の0【レイ】ってなんなんですか!?あなたの13【ジューサ】もそうですけど、0月と13月って存在しませんよね!?」



少し荒気味に言ってしまうレイ



「君の0月は1年の月に存在しない=個性0=死んでるも同然=幽霊=だからレイ」



「酷すぎる!!」




「そして13月の僕も全ての月を終わらせる月なんだ」




「終わりの月…」




「詳しくはこの国を案内しながら話そう」




ジューサに連れられて街を案内されるレイ


「街というか…ほぼ森ですね」



「自然が豊かだろ?」



「そうですね、見たところ鳥さんもいっぱい」




ハト


ハト



ハト






「ハトしかいない!?」




「あれは【時ポッポ】1時間を鳴いて知らせてくれるハトなんだ…けど」



ジューサは俯きながら教えてくれる



「今は鳴かない、いや…鳴けないんだ」


「え、それってどういう」



そのまま大木を潜り抜けて森の真ん中まで来た二人、そこには





「え!?お、大きいカレンダー!!!!!?」



 なんと森の真ん中には巨大なカレンダーが存在していた!!




「【カレンダーコア】この管理界のコアだ



僕達管理者は一月毎に交代でカレンダーコアのそばに立ち1年365日を守っていた」




「守っていた…?」



「……」



言いにくそうな、言いたくなさそうな口の震えが止まらないジューサ、しかし彼は勇気を出して




「…管理者達はその月が終わるまでカレンダーコアの側で1ヶ月を守り次の月へと管理者を交代する、そうやってカレンダーを守って捲りながら1年を守っていたんだ、そして13月の僕が1度この世界を終わらせる。しかし月を進ませるにはもうひとつ大事な物が存在する」



「それは…?」


真剣な眼差しを向けるレイ




「【時】だ、時が無ければ日は進まないだろ?


その時の根元は【秒】だ



秒が無ければ【分】から【時間】に進まない」




「もしかして」






「盗まれたんだ…






【秒】が」






「!!」




その言葉で何かを悟ったレイは恐る恐る聞く



「つまりこの国は…時が止まっているということですか?」




「…そうだ」


ジューサは頷く




「つまりこの国は今も【永遠に今日】、明日は来ないんだよ」




「!!!!!?」



膝をつくレイ




レイ「そんな…そんな…明日は私の誕生日…誕生日なのに」



自分の誕生日が永遠に来ないことにショックを受けるレイ、やみくもにジューサを揺さぶる!!



「なら戻してください!! 私を元に世界に!!管理者なんて知りません!!」



「無理だ!!この国に来たら元の世界に戻る方法は不明なんだ!!」




「そ、そんな…」



泣き崩れるレイ



レイ「誕生日が来ないなんて…明日が来ないなんて…」




そんなレイにジューサがしゃがみながら話しかける




ジューサ「でも希望はある


レイ、0月の君だ」




「え…私?」


「さっきは個性0といってすまない、あれは嘘なんだ、君の…レイの本当の意味がある」


「本当の意味…?」



優しく微笑みながらジューサが話す





「【始まりの0(レイ)】月


それが君の本当のレイの意味だ」




「始まりの…!!」



ジューサが話してくれる



1年の最後はいつも日付を持たない13月のジューサが一度世界を斬りその年の役目と管理者を終わらせる



そして0月の管理者が新たな世界と管理者を選ぶのだ!!




「秒が盗まれてから0月の管理者は行方不明になっていたんだ、そんな時君が現れてくれた


レイ…新たな0月の管理者


君の始まりと僕の終わりが合わさればうまくいくかもしれない」




ジューサは頭を下げる




「頼む、僕と一緒にこの国で暮らしながら秒を盗んだ犯人を探してくれ」




「……!!」




「そ、それってけっこ…!!」


頬を赤く染めるレイ



「いや結婚じゃないからね」



はっ!!と勘違いから慌ててレイは答える



「あ!!わ、わかりました!!


私に何ができるかわかりませんけどもよろしくお願いします!!!!!!」





「……ありがとう」



レイの返事に安堵したのか微笑むジューサ、すると誰かがレイとジューサの肩を叩いて




「よっ!!めでたいなお二人さん!!」



「ぴゃあっ!?」


「やあ、【イチ】」




二人が後ろを振り向くとそこには着物を来た青年がいた



高身長で皆のお兄さん風な青年の髪は赤色で白い着物を着ている。腰の端には鏡餅をぶら下げ背中には羽子板を背負っている


そして右目には【1】の数字が





「おっ?なんだよジューサ、いつの間に彼女出来たんだよ、めでたいな!!」




「か!?彼女じゃありません!!」



大声を挙げて否定するレイをよそにジューサが説明する



「イチ、彼女はレイ、望んでいた0月の新しい管理者だ」



「おおまじか!!めでたいことだらけじゃねえかよ!!


宜しくなチビスケ!!」



「チッ!?」



チビスケと呼ばれて固まるレイ、それに気づいていないのかジューサがイチと名乗る青年を紹介する




「レイ、紹介する


彼は【イチ】1月の管理者の1だからイチだ」



「あっ!!は、始めまして!! 私は0月のレイらしいです!!」


正気を取り戻したレイも慌てて自己紹介した



「おう!!宜しくな!!」



ニヒッといい笑顔で返すイチ



「(やだ…お兄さん爽やか…この国いてもいいかも…)」



「?何故レイの目がキラキラしているんだ?」


よくわかっていないジューサである




「それはそれとして、イチ、東の森の小屋に空き家があったよな」



「おーう、そこはなんもねーぞ」



「ならよし、レイ、そこが君の住む小屋だ、いいね」



振り向くとそこには目をキラキラさせて上目遣いでイチに迫るレイが




「あ、あにょ…お兄さん…お暇な時間は…」




「?おーう、大抵暇だぞ~」



「レイ、行くぞ」




ジューサに無理矢理引っ張られて教えられた小屋へ



「ここを使うといい」



「わー、ありがとうございます!!



えと…ジューサさん」




ジューサは笑みを浮かべながら手を振り



「ジューサでいい、歳も近そうだし



じゃあゆっくり休むんだよ、お休みレイ」





「…お休みなさいジューサ」




パタッと扉が締まり一人になったレイ




「…はあー」



ベッドに横たわりレイは考え込む




「(協力するとは言ったものの本当に秒なんて取り返す事が出来るんでしょうか、にしても今寝てもずっと今日のままなんて不思議な感じ)」



色々考え込むレイだが




「…ま!!取り敢えず寝ましょう!!!!!」←考えるのを止めた奴





これから、レイのミムゴの国での生活が始まるのだった





続く























































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