閑話:闘いの陰で
廃ビル地下1階。階下で
「ほら、サッとやってパパッと撤収しマスよ」
サバイバーズ・ギルドのメンバーは、『悪魔の胎児』の最深部にいた。
「
「ええ、
「承知致してるんだったら、もう少しペースを上げられないもんデスかねぇ?ボクが”一仕事”終わらせてきたって言うのに、全然進んでないように見えるんデスが?ンン?」
飛車が片眉を上げて
「だーっ!後ろでゴチャゴチャうるせーんだよ!黙れー!」
「ええ、ええ。全く以って香車の云う通りです。
「だとしても、
「
「はぁ〜〜????」
飛車の髪が逆立つ。
「暴れないで下さいね。内輪揉めで全滅なんて
桂馬はそう言い捨ててその場を後にした。
「『我が
香車は、赤黒い塊で
「ええと、コイツ、なんて名前だっけ?」
「“
飛車をいなしてきた桂馬が、すかさず香車をアシストする。
「あー、そうだそうだ。『我が手中に来い、“猿夢“』」
『ァあアああぁ』
壁に収まっていたモノノケの
「はあ、はあ……。これで最後だ」
額に汗を滲ませて、荒く肩で息をしている。
「全部でざっと……50体ぐらいか」
香車の手には大きな石が付いた指輪が
「だいぶ手持ちも増えましたネェ。糖質弱者女性のワガママに付き合った甲斐がありましたよ、ケヒヒッ」
飛車が大量のリングを両手で
「さて、とっとと
壁に張り付いた赤黒い塊がボロボロと崩れていく。
「そうしましょうか」
「厄介な
彼はそのまま、
「香車は
「ここにいる。下も気になるし」
「了解した。捕まる
桂馬があたりを見回す。
「所で……
コンクリ張りの地下室に、
『アハハー!早く
天井から
「イヤー!」「どいて!」「押さないで」「痛い!痛い!」
パニックになった女性たちが
『いやはや、全くもって
右手が動き、左側のスピーカーから
『ホント!
左手が動き、右側のスピーカーから
『ハッハッハ!』
『アーハハハ!』
ネオンカラーのツインテールを
『アハ……は?』
テンキーを打つ手が止まる。
『え何?
渦巻く水の音が
『なんで
足音が3つ、階段を登ってくる。
「『
『アンタ……』
「いかにも」
「え?ウソ」「あれって……」
女性たちがどよめく。
「
「ああ、『私がここにいる事は気にしない』でくれ。それよりも
「はいっ!」
守ノ神の
(なんで
角行が
『あーあ、気分悪い。帰るっ』
ひらりと鉄骨に飛び乗った
「待ちやがれ、“サバイバーズ・ギルド“!」
『ヤダ、怖ーい』
角行はパンプスの爪先で、青い
『ハハハ、待てと言われて待つ
龍馬が
『じゃーねー』
『さらばだ
空間に開いた
「清森、民間人の避難はおおかた終わったぞ」
「あ?ああ、うん、サンキュ」
清森は薙刀の
「
「構うものか。市民の命が最優先、だ……」
守ノ神が崩れ落ちる。
「あーあー、まだ回復しきってないのに無茶するからだよ」
「……ファンの方々に、弱った姿は見せられないだろう?」
守ノ神が笑う。冷や汗がダラダラと
「下に向かった方が良いだろうか」
「大丈夫。
清森が階段に引き返す。
「
「うん。大きい
「じゃあ、ほぼほぼ
「うん。
「それは……俺らの仕事じゃないよ」
清森がポツリと
「そうだな。
守ノ神が清森の言葉を
「警察?」
「それと救急車もだな。かなりの
「大量
言霊師の仕事は終わった。ここからはは
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