幕間2 ????
「ダーリン♪ そろそろ脳みそ蕩けてきたかい? 恐怖で可笑しくなっちゃったころかな?」
「はは、は。ま、まだまだ......。ぜ、んぜん、問だ、い、ない......よ。意識、も、はっきり、してるし、幻覚、だって、見てない」
真っ暗でヤバめのガスが充満したこの空間に閉じ込められて、かなりの時間が経ってると思う。
正確な時間はわからないけど、この思考の停滞っぷり、情欲の高まりっぷり、かなりヤラれてきてることは明らか。
久しぶりに彼女の声が外部からの刺激として聞こえてきて多少正気は取り戻せたとはいえ、正直まともに呼吸するだけでもツラい。
強がってないと、意識も持っていかれそうだ。
あと、シモの方も、何もせずに出しちまいそうだ。
「あらあら。もう完全に限界じゃない。いい加減、大人しくウチのお婿さんにしてくださいって言おうよ。ね? それだけで、楽になれるんだよ?」
「そっち、こそ。そろそろ......ムダなこと、してるって、気づいて、もらえない、かな?」
真っ暗のまま何も見えないからか、彼女の声がやけに鮮明に聞こえる。
耳元で囁かれてるみたいで、余計に淫欲が刺激される。
「ふふっ、さすがはウチの旦那さまだね。普通ならもう自我なんて放棄して獣になってるはずなのに、まだ強がりを言えるなんて驚異的だっ。でもそれも時間の問題」
もう頭が回らなくて彼女が何を言ってるのかもあんまり上手く理解できないけど、我慢比べで負けるなんて、漢として許されるわけがない。俺はまだまだいける。
「解放、してもらえると、嬉しいん、だけど?」
「..................なに笑ってるんだ?」
漢なら、こういうときには笑うもんだろ?
「俺の、表情、わかるん、だな」
「うん、こっちは赤外線スコープでちかちゃんを見てるからね。ある程度はわかるよ」
そうですか。
「それにしても、そろそろマジでちかちゃん、限界みたいだね。ウチが『ちかちゃん』って呼んでも反応しないし」
「な、にが......?」
マジで何を言ってるんだ? ちかちゃんがなんなんだ? 意味がわからない......。
..................待てよ。俺は......誰だ?
「ねぇ、ちかちゃん。ハーレムって、どう思う?」
「ハー、レム......俺の......みんな......」
ハーレム。みんな......。俺の、大事な。
............なんだっけ?
「うん。もう記憶もおぼろげになってきてるね。そろそろ刷り込みを始めても良さそうかな。その前に、まずは旦那さまの尊厳だけはぶち壊しておかないとね。また意識を取り戻されたら厄介だし」
「な、にを......言って......んむっ!?!?!?」
い、いきなり暗闇の中から唇を奪われた!?
そこに、誰かいるのか!?
「ぷはぁっ。ふふっ、あなたのお嫁さんの唇だよ。この感触以外は忘れていいんだからね? じゃ、一発ヤろっか?」
「や、めろ......」
「やーだ♡」
*****
「......きて〜。ちかちゃん、そろそろ起きてよ〜」
この人......この声......誰だっけ。聞き覚えはあるような......。
「あ、起きた。おはよー! 気分は最高かな?」
最高......ではないけど、なんかスッキリした感じはする......。
「まったく〜、あんなに速いなんてあの頃と何も変わってないじゃないか。可愛いね。ちなみにウチ、避妊なんてしてないから。いまのでデキちゃったら最低だね。女の子1人満足させられないまま妊娠だけさせるなんて、男の子の風上にも置けないよね♡」
............?
なんかわからないけど凄まじい快感だと思ってたら、彼女の言葉になぜかイライラさせられる。
「ほら、ちかちゃん、お口開けてごらん? 目覚めの一杯だよ♪」
............何を?
「はい、じゃあ、召し上がれ〜」
......!?!?!?!?!?!?!?
「ブハッ!? これ、小便!?」
口の中に盛大に注がれちまった。
マズ過ぎる。
「あ、ちょっともう、こぼさないでよ。これからしばらく旦那さまの数少ない栄養源になるんだから、ちゃんと慣れていかなくっちゃ。ほら、もう一回お口あーんしな?」
するわけないでしょ。
「さっさと口開けろっつってんだろ。言うこと聞かないとえっちしてあげないよ。これからちかちゃんはウチにべた惚れ、おしっこを飲むためにウチに懇願しちゃう、チューもえっちもウチとだけしたくてしたくてたまらない、そんな可愛い可愛い男の子に、なるんだ。ある程度意識が混濁したら、ウチとの正しい関係を教えてあげるからね。初めてを交換したウチらは、ずっとずっと2人っきりでいちゃいちゃして過ごしてきた。他の誰にも邪魔されずにね。ウチはちかちゃんがどうしてもって言うから仕方なくえっちしてあげて。もう結婚しようってなったころに、ちかちゃんは記憶を失っちゃった。だから、早く婚姻届にサインしてもらわないといけないの。そうしてくれたら、あとはイチャイチャして過ごせばいい。そういう、ウチらの正史を、教えてあげるから♡」
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