第25話 模久藍朱と三頭衣莉守の完堕ち2
教室の対角を位置取って、お互い武器を片手に睨み合う
......いまだ!
ぺしっ。
「こらっ! 危ないじゃないか2人とも!」
「「へ?」」
あ、あれ!? さっきまで手に持ってた藍朱のナイフがない!?
って、チカ、衣莉守ちゃんのスタンガンも持ってる!?
藍朱たち、教室の対角にいて結構距離あったのに今の一瞬で2人ともの武器を奪ったの!? 気づけもしなかったよ!?
「こんな危ないもの持ち出して......2人がケガでもしたら大変だろ! 喧嘩両成敗だよ!」
うにゃ......。チカの頭ナデナデ気持ちぃ......じゃなくって!
「喧嘩両成敗って、そもそもチカが悪いんじゃん!」
「そ、そうだね。ボクらが喧嘩してるのは
「ごめんね、2人とも。でも俺、わかったんだよ」
「......わかった? 何が?」
「真に漢らしい男っていうのは、大切な美女をたくさん満足させてあげられる、幸せにしてあげられる人間のことなんだって!」
「......美女......。ボクをたくさん幸せにしてくれるってこと?」
「そうだね。衣莉守
「......?」
..................衣莉守ちゃんはチカが何言ってるかまだよくわかってないみたいだけど、藍朱にはわかっちゃった。
「チカ、ハーレムでも作る気? 女の子をたくさん幸せにするんじゃなくって、
「おぉ、さすがは藍朱、よくわかったね! その通り! 俺は、俺が愛する子全員を幸せにして、真に漢らしい人間になるんだ!」
「っ!?」
「2人が部室に来なくなってから考えたんだよね。俺にとって2人がどんな存在だったのか。それで気づいた。好きなんだって。でもどっちかを選べるかを考えたら、俺にはできない。悩んだよ。『選べない』だなんて漢らしくないことをしている自分にもね。だけど藍朱に告白されてる間にわかったんだ。一番漢らしいのは、みんな幸せにすることなんだって! 俺が選ぶなんて烏滸がましい。選ばないことこそ、漢の甲斐性だということがね!」
理解したくない戯言を言われてるのに、長年の付き合いのせいか、わかっちゃう。チカが本気も本気、絶対に揺るぐことのない決意をしてしまったってこと。
多分それは衣莉守ちゃんも一緒。
それでも認められないものは認められない!
「そんなのだめだよ! チカは藍朱だけを選ぶの! 浮気なんてダメだよ!」
「そ、そうだよ! そんなの浮気じゃんか! ボクだけ選んでよ!」
「いーや、だめだ。俺は選ばない。それに浮気じゃない。2人が認めてくれさえすれば、成立するんだ。必ず幸せにするから、俺にチャンスをくれないか?」
「「そ............そんな..................」」
*****
それから喧々諤々あった。
あったけど......結局は知火牙に半ば無理矢理奪われたファーストキスでボクたちは堕とされた。
ボクたちの腰を抱いて食らわされた濃厚で執拗なファーストキスはボクと藍朱の脳をトロットロに堕として、なし崩しにハーレムを認めさせられちゃった。
どっちかを選ぶくらいなら、どっちも選ばない。だなんて、ゴミクズ全開の発言をされちゃって。
本来ならそれだけで嫌いになるべきなんだろうけど、頭ではわかってるんだけど!
ボクたちのココロは知火牙から逃げられないらしい。
ボクと藍朱は渋々............泣いてお願いしながら知火牙のハーレムに入ることを懇願することになった。
そしてそのまま、ボクたちの初体験を奪い取るってことで、ホテルに向かった。
ちょうど週末で都合も良かった。
ボクたちはその日、処女を散らしたと同時に、体感したことのない快楽の海に沈められ、生涯知火牙から逃げられない身体と心にされてしまった。
端的に言って、知火牙は女の子の膜を破り慣れていた。
事前に十分に慣らすために、ボクも藍朱も2時間はこね回されたし、その後かけてくれてた言葉もなんというか、絶妙に慣れてた。
先輩たちにたくさん仕込まれたんだろうなって想像したら悲しくて悔しくて。
藍朱はたぶん悔しさと悦びで涙を流してた。そしたら痛がってると思ったのかまた知火牙に心配されて。
ボクに至っては、知火牙を傍で影から見守ってる間、何度も何度も聞かされた知火牙と先輩たちの情事を思い出して気持ち悪くなって盛大にオエってぶちまけてしまった。知火牙はそんなボクも優しくあやすように介抱してくれて。
藍朱とボクでどっちが先に捧げるかをじゃんけんで決めて、ボクが負けて......。
藍朱の膜を破った流れでゴムだけ変えてボクのも破られて。
自分だけを愛してもらえるわけじゃないっていう心の痛みと股の痛み。それと一緒に人生でまだ感じたことがなかった幸せな気持ちが流れ込んできた。
それから30時間。ご飯の時間以外、ボクと藍朱は同時に面倒を見てもらった。
いや、ご飯の時間も面倒見てもらってたか。
その間にも先輩の影が見え隠れして苦しかったけど、そんなことは早々にどうでもよくなってしまってた。
知火牙は、あまりにも巧すぎた。
身体だけじゃない。ボクと藍朱の好きなところとか、大事な思い出とかを延々と囁いてきて、それがボクらの大事な記憶と一致してるからまた嬉しくなって。
脳みそから全身に幸せな電気信号がビビビって流れるのを感じさせられて。心身ともに堕とされる。
なるほど、先輩たちの間で出回ってた『知火牙はスゴい』って噂は伊達じゃなかった。
最初は痛みと自分に惨めさを感じてたけど、始まって1時間も経てばだんだん快楽の暴力にさらされるようになっていって。
5時間が立つ頃にはボクも藍朱も快楽で泣き叫んで、「もっともっと」って言いながら「許して」って矛盾する台詞を繰り返すようになって。
20時間を越えた頃には、「好き」と「愛してる」って言葉しか言えなくなってた。
最後には知火牙の『2人とも俺の彼女になってくれるよね?』っていう問いかけに、ボクも藍朱も「あ......あが......う......ん」みたいな声にならない声と小さな頷きで返すしかなかった。
*****
ボクは今晩、あれ以上の体験をこの身に刻まれるらしい。
藍朱は先週にそれを喰らったって言ってた。
しかも、藍朱はその話をボクたちに自慢気に話してる最中、思い出しただけて思いっきりお漏らししてた。
めちゃくちゃ無様で女としての尊厳もなにもなかったけど、凄く幸せそうな顔してたし、きっと相当なんだと思う。
数時間後の自分を想像すると、背筋に電気が走ったようになって、ブルッと身震いしてしまう。
大好きだよ、知火牙......。
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