サンゴ島の材料で料理食べるよ!
「甘いが美味いな。」
「儂は辛めの方が良いのぅ。」
「これはこれで美味しいです!」
「わっちも辛めがよかっちゃけど。」
ペット達は長老から貰った酒を呑みながら話す。
「いろんなお酒あるんだねー。」
頼子はオーブンをのぞき込みながら千春に言う。
「なんかねー、果物なら何でもお酒になるらしいよ。」
「へ~よく知ってるね。」
「いや、レナに聞いた。」
「そうなの?レナ。」
「うん、ラムンディさんの所で作ってるお酒見た時教えてもらった。」
「へぇ~。」
「チハル様焼けました。」
「ありがとーサリナ。」
現地の薪オーブンで火加減を見ていたサリナが報告すると千春は中の物を取り出す。
「うっはぁ!美味しそう!」
千春は取りだした料理を皿に乗せる。
「いい匂い!」
「生地持ってきてて良かったわ。」
「こっち小麦あんの?」
「うん、あったけど持ってきた生地つかったわ。」
更に乗せた料理を切り分ける千春。
「ソースは?」
「市販のピザソース!」
「この島で作れないのかな。」
「野菜も作ってるらしいから作れるんじゃない?トマト有るか知らないけど。」
切り分けたピザを見ながら答える千春。
「こっちも焼けたー!」
大愛がオーブンからピザを取り出す。
「そっちはなにピザ?」
「フルーツピザ!」
「マジかよ。」
「え?私パイナップルが乗ったピザ好きだよ。」
「あーアレな。」
「コットコで食べた事あるわ。」
「美味しいよね。」
「でもあれ海外じゃ、キノコタケノコ戦争なみに分かれるらしいよ。」
「ほほー。」
焼けたフルーツピザを切り分ける大愛。
「チハルの方は?」
「シンプルに羊ベーコンと羊チーズのピザだよ。」
「めっちゃ良い匂いしてんね。」
「あっちは出来た?」
「うん、出来てサフィーちゃんがアイテムボックスに入れてる。」
千春は食事と言うよりもデザートと言う方が正しい料理を見る、そちらでは重ねたパンケーキにクレープが量産されていた。
「胃もたれしそう。」
ぼそっと呟く花音。
「なに年寄り臭い事いってんのよ、JKなら余裕余裕!」
「JKかぁ、もうあと数か月でそれも終わりだねぇ~。」
花音はしみじみと呟くと皆も頷く。
「最後のJKを楽しむぜ!」
美桜は腕を上げながら宣言する。
「そうだよねー楽しまなきゃ損だ!」
麗奈も腕を上げる。
「うちは楽しんでるよ、こんなに楽しい事なんて無いっしょ。」
「ほんとなー、毎日異世界に来て好きな事してんだもんねぇ。」
「彼氏も出来たからねぇ~。」
青空、大愛、日葵も笑みを浮かべ答える。
「ほら!料理持って行って、食いしん坊が待ってるから!」
「ほいほーい。」
『食いしん坊って誰ー!』
「ほら、早く~♪」
「はーい!」
料理を運ぶJK達と侍女は、食いしん坊女神と海神ティスケリーへ料理を運ぶと自分達も食べ始めた。
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「これが、あの肉とチーズですか。」
長老はピザを見つめながら呟く。
「冷める前に食べてくださいね♪アッツアツで食べるのが美味しいんで!」
千春はそう言うと横に座りピザを頬張る。
「ん~~~♪」
「やっぱりちょっとクセあるけどソースと香草がマッチしてうんまいわ。」
「全然気にならない!うまぁ~♪」
ピザをパクパクと食べる千春達、隣では魔国牛のサイコロステーキを酒のツマミにしながら呑みまくるペット達が居た。
「っかぁぁあ!やっぱりこれじゃな!」
ウイスキーをストレートで飲むロイロは火を噴きそうな勢いで上に息を吐く。
「っくぅぅぅ!うまかばぁぁい!」
子供姿で焼酎を、きで呑むビェリーも楽し気に話す。
「僕はやっぱり米酒ですぅ~♪」
最近はジブラロールの米酒にハマっているコンはマイ升酒でクピクピとジブラロール酒を呑む。
「やっぱり大吟醸だよなぁサンジュ。」
「うきぃ~♪」
大吟醸を吞みながらサイコロステーキの塩焼きを食べる2人。
「チハル!お酒貰って来た!」
美桜は陶器で出来た酒瓶を手にし千春へ言う。
「えぇ~?呑むの?」
「呑まない?」
「こっちのオレンジジュースの方が美味しいじゃん?」
酒が苦手な千春はコップに入った果実ジュースを飲む。
「チッチッチ、こっちでは合法!呑まない理由がない!」
「いや、美味しくないから呑まないだけなんだけど・・・十分理由になってるから。」
「ミオ!私もちょっとちょーだい!」
青空がコップを手に寄って来る。
「のみねぇのみねぇ♪」
トクトクと少しトロミがある液体をコップに継ぐ美桜、自分のコップにも注ぐと2人はコップを合わせる。
「かんぱーい!」
「かんぱーい!」
2人は勢いよく言うとコップに口を付ける。
「・・・。」
「・・・。」
「なにチビチビ吞んでんのよ。」
勢いで一気飲みでもするかと思った麗奈は思わず突っ込む。
「甘っ!」
「甘いな!」
「アルコールは?」
「ちょっとお酒感あるけどわかんない。」
千春は気になり陶器の酒瓶に鑑定を掛ける。
「鑑定・・・あ~、これなら私も呑めるかも。」
「なんで?」
「アルコール度数1%」
「へ?そんな軽いの?」
「誰に貰ったの?ソレ。」
「エーデルさんだけど。」
千春はエーデル、ホーキン、そしてエンハルトのテーブルを見ると、3人はこちらを見ながら微笑んでいる。
「多分酔わない様に軽いのくれたんだろうね。」
千春はクスクスと笑いながらクレープを口に入れる。
「んじゃ沢山呑んでも大丈夫だね。」
「でも甘いよ?」
「うん、甘いね。」
「甘いって事は?」
「・・・いやいや!もうクレープやらピザやらパンケーキやら食いまくってるから!」
「そうだそうだ!果実ジュースも糖質考えたら沢山入ってんだろー!」
千春の突っ込みに突っ込み返す青空と美桜。
「別に良いじゃん、帰ったらアレすればいいんだし。」
ぽつりと呟く花音。
「アレって?」
「ダイアもやってんじゃないの?あのダンス教室。」
花音の言葉に皆の手が止まる。
「ヤバい・・・。」
「うん・・・ヤバい。」
「チハル!体重計ある!?」
「あるけど・・・計るの?」
「諦めな~、今知った所でどうしようもないっしょ~♪」
千春と頼子の言葉を聞きしょんぼりする2人。
「ビンドル先生に体重計渡したのチハルだよね。」
「うん、計測出来る機械欲しいって言うから。」
「うわぁ!絶対私ヤバいわ!」
「ウチも今週食いまくってるわ。」
「レナ、心配するな、皆食いまくっとるわ。」
「ナカーマ♪」
「チハルこっそり制限掛けてたでしょ!あんまり食べて無いよね!?」
「ヨリもだよ!ずるい!」
「いやズルくないし。」
「動けなくなるまで食べるのが悪い。」
千春と頼子は正論パンチで返す。
「はいはい、食べ過ぎるくらい美味しい料理を作るチハルが悪いと思いまーす。」
「うわ!レナが裏切った。」
いつもの様にギャイギャイと騒ぎ始めるJK軍団。
「チハル、部屋の方へ案内してくれるそうですが、どうします?」
サフィーナがこっそり千春に声を掛ける。
「近くの町は?」
「長老様が是非にと部屋を準備されましたよ。」
「ありがて~♪・・・お風呂ある?」
「はい、確認しました、温泉でしたよ。」
「マ!?」
「はい。」
「地震があるって事はそう言う事なのかなぁ。」
「ジブラロールでも地震はたまにありますよ。」
「へ?そうなの?」
「はい、数年に1度は感じる程の揺れがありますし。」
「はーつーみーみー!」
「言ってませんからね。」
クスクスと笑うサフィーナ。
「みんな!温泉あるってよ!」
「マ!?」
「え!?温泉!?」
「温泉イイねー!」
「飯美味い、酒美味い、果物美味い、温泉ある、これはリピ島だな。」
「リピ島って何だよミオ。」
麗奈が突っ込むと千春が長老に問いかける。
「この島の名前って何ですか?」
「名前ですか?有りませんが。」
「無いんだ。」
「はい、島ですから。」
何を当たり前の事をと言わんばかりの顔で長老が答える。
「はい、ラティ島に続きこの島はリピ島になりました、レナ、リリにフェアリーリング作ってもらおう!」
「おっけー!ってそれ明日でもよくね?」
「うん、明日で良いね、んじゃ風呂行こうぜー!」
「よっしゃー温泉~♪」
「毎日入ってんだろミオ。」
「レナもな~。」
騒がしく移動するJK達、長老はキョトンと、アイトネとティスケリーはクスクスと、エンハルト達はニコニコと千春達を見送った。
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