パーティー準備はっじめっるよぉ!
「石田~♪」
「先生をつけろ先生を。」
「石田せんせ~♪」
「・・・なんだ平田。」
美桜は廊下で石田に声を掛ける。
「石田せんせーってアヤネちゃんとお付き合いしてんだよね?」
「・・・学校で言うなって言ったろ。」
「大丈夫、今コンが結界張ってるから他に聞こえないよ。」
「そんな事出来るのか?」
「うん、神様の御使いだからねー、ね!コン。」
「はい!」
ポンっと現れるコン。
「今コンってウチと先生しか見えて無いから。」
「・・・で?」
「お付き合いしてんでしょ?」
「・・・してるぞ。」
「結婚するの?」
「・・・そのつもりで付き合ってるが?」
「プロポーズしない?」
「は!?」
「じつはねー・・・。」
美桜はニヤニヤしながら異世界にある姫桜の話を始めた。
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「たっだいまぁ!」
「おかミオー。」
「どうだった?!」
「ミオのテンション的に良い感じじゃね?」
「で?どうだったの?」
美桜は皆に聞かれサムズアップする。
「おぉー!」
「で?どうするって?」
ワクワクで問いかける大愛と日葵。
「プロポーズするってさ。」
「ひゅ~!」
「うぉーテンションあがるぅぅぅ!」
「あれは!?婚約指輪!」
「準備するってさ。」
「石田って南ちゃんの指のサイズとか知ってんのかな。」
「知ってるっぽいよ?」
「へぇ~、もう、うちらが何かしなくても時間の問題だったかー。」
「結婚式はこっちかな。」
「どうだろ、あっちとこっちでやれば良いんじゃね?日本で婚姻届けも出さないとでしょ。」
「新婚旅行は異世界で!」
「イイねー!移動手段はドラゴンとフェアリーリング?」
「アイトネ様にお願いしたらノッて手伝ってくれそうだけどね~♪」
盛り上がるJK軍団、すると隠れていたルプが千春に声を掛ける。
『チハル。』
「ん?何?ルプ。」
『後ろ。』
「・・・げ!」
千春はコソコソ皆で囲んで話しをしていた、そしてルプに言われ後ろを見る。
「みなみせんせー・・・ども。」
「あ・・・アヤネちゃん、やほー。」
「みなみちゃん・・・どこから聞いてた?」
千春と美桜、麗奈もアハアハと空笑いしながら南に声を掛ける。
「婚約指輪からよ♪」
笑みを浮かべるが目は笑っていない南は腰に手を当てJK軍団を見下ろす。
「せんせ!せんせ!眉間に皺が!」
「ダメだよ!怒ったらダメだよ!」
「まって!ウチらは切っ掛けをね!?ね!?」
「さ・・・さぷらいずを・・・かんがえていただけです・・・よ?」
千春達はオロオロとしながらも言い訳を考える。
「もう、気持ちは有難いけど・・・そう言う話をこんな所で。」
「あ、ウチらの話はコンちゃんが結界で聞こえない様にしてるから大丈夫ですよ。」
「そうなの?廊下まで聞こえたわよ、婚約指輪!って矢代さんが言ってたの。」
「コン、どうなの?」
「南せんせーと石田せんせーは聞こえますよ。」
「・・・だそうです。」
「・・・はぁ、もう、石田先生が困るでしょう?」
「え?結構乗り気でしたよ?」
「そうなの?」
「うん。」
美桜に言われ南は少し恥ずかしそうに顔を背ける。
「と、言う訳で、サプライズ予定でしたが!バレたのであっちの準備は大々的にやりますかぁ。」
「どうせクリスマスイブイブパーティーもやるからね。」
「南ちゃんあっちでクリスマスパーティーOK?」
「週末行く予定だけれど・・・何するの?」
「色々ー!」
「色々やるよー!」
「楽しみにしててね!」
「うちらのダーリンも紹介するから。」
「あ、そうだ、ステルさんも呼ばないとだ。」
「週末開けてもらわないとね。」
「呼んだら来るじゃん?」
「いや、優先してくれるけどさー、お仕事あるじゃん?」
「ウチは大丈夫!」
「私も~。」
「まぁステルさんも王宮居るけどさぁ。」
「トラディさんも居るな。」
「私だけ他国!」
日葵は何故か胸を張り言う。
「と、言う事で南先生、週末よろしくお願い致します。」
千春は南に頭を下げる。
「・・・はい・・・よろしくお願いします。」
南が少し恥ずかしそうに千春へ返事を返すと鐘が鳴る。
「はい!授業始めるわよー!ほら!席に戻りなさい。」
「はーい!」
「うぃーっす!」
JK軍団は南に言われ蜘蛛の子の様に散ると授業が始まった。
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「ただいまー!」
「お帰り千春、楽しそうね。」
「うん!」
「あら、バレちゃったの?」
「ま、結果オーライで!」
「それじゃお母さんもお手伝いしようかしら。」
「うん、最高のクリパにするんだ♪」
「そうね♪」
楽し気に千春が言うと頼子達も楽し気に話を始める。
「んじゃ私はアリンさんと準備してくるわ。」
「ほーい、ウチはエーデルさんとこ行ってくるわ。」
「まって私も行く。」
美桜と麗奈は騎士団の所へ、青空、大愛は王宮の方へ、日葵はクゥクゥを連れブルーワグに向かう。
「ハース領に連絡ってどうしたら良いかな。」
ポツリと呟く花音。
「サンジュじゃ移動出来ないもんね。」
「ウキッ!」
「チハルさんユラちゃん呼びましょうか?」
「あ、そだね、カノン、ルルと一緒に行っといでよ。」
「うん!モリアンちゃんお願い!」
「了解でっす!」
モリアンは扉を開け放つと一瞬で視界から消えた。
「さてと、アイトネー♪」
『は~い♪もちろん良いわよ~♪』
「まだ何も言って無いんですがぁ?」
『そのシュトルーゼのケーキが報酬でしょ♪手伝うに決まってるわ♪』
「・・・まぁ話し早くて良いか、そう言う事なので~♪先生達のプロポーズ大作戦&真夏クリスマスパーティーの準備しますかぁ♪」
ウキウキに言う千春、そして別の意味でウキウキなルプとロイロが話始める。
「パーティか、儂も何かするかのぅ。」
「ロイロ、肉でも狩りに行くか?」
「良いのぅ、オークや牛は沢山あるからのぅ~。」
「地竜でも狩るか?」
「ソレも有りじゃがココは珍しいヤツでも良いじゃろ。」
「ほぉ?何か思い当たるヤツが居るのか?」
「うむ、いくらか山を越えた先にロック鳥がおっての、アレじゃろ?クリスマスと言うのは鳥の丸焼きを食べるんじゃろ?」
「いや・・・まぁそう言う所もあるらしいが日本じゃフライドチキンくらいだぞ。」
「ココは日本じゃないからの、チハル、ロック鳥の丸焼きはどうじゃ?」
ロイロは楽し気に千春へ問いかける。
「ロック鳥ってデカいんじゃないの?」
「うむ、成獣のドラゴンくらいかそれ以上じゃな。」
「焼けないでしょ!そんなん!」
「2日も焼けば焼けるじゃろ。」
「いや・・・そんな大きな鳥焼けるオーブン無いよ。」
『あら、ロック鳥が入るオーブン作っておくわ、ロイロ行ってらっしゃいな。』
「よし!ルプ行くぞ!」
「おう、千春行ってくるぞ。」
「・・・うん、荷物になるならビェリー連れて行きなよー?」
「ロイロ、俺が連れて来る。」
「うむ、儂は暇そうなヤツを連れて来るぞ。」
そう言うとロイロはドラゴンの厩舎へ、ルプは魔導士団棟へ走っていく。
「おかぁさん鳥の丸焼き作った事有る?」
「・・・無いわね。」
「ま、ググれば良いか。」
千春はそう呟きながら春恵と一緒に王宮食堂に向かって行った。
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