来週中間試験なんだが!
「それじゃチーちゃんまた遊びに来るからね。」
「チーも遊びに来るんだぞ。」
「はーい、ルプ、コン、ビェリーよろしくね。」
「任せろ。」
「あっちで宇迦之御魂様がまっちょーけん、安全ばい。」
「お任せください!」
文恵と源治はルプ達に連れられ小さな鳥居を通り消えて行く。
「楽しかったなぁ。」
千春はジブラロールの誕生日を思い出しニコニコと微笑む、指にはシンプルだが細かい模様が刻まれた指輪が嵌められていた。
「さて、学校行こっと!」
制服姿でカバンを持った千春は歩きだす、指輪を外しネックレスに付けると服の中へ隠した。
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「おはよー!千春!」
「ヨリおはよー!」
「楽しかったねー。」
「うん、ヨリもありがとう。」
「良いって事ヨ~♪」
2人は仲良く学校へ向かう、途中で青空と合流し教室に入る。
「おっはよーん!」
「おっはーんチハル元気だねー。」
「そりゃあんな楽しい休日過ごしたんだから元気っしょ。」
「うちらも楽しかったもん。」
「それな。」
美桜や大愛も誕生日パーティーを思い出しニコニコと笑みを浮かべる。
「で、来週中間試験なんだけど。」
「げぇ!そうだった!」
「勉強会する?」
「どこで?」
「・・・あっち?」
「いやいや、あっちじゃ勉強にならなくない?」
「ならなくなくない。」
「絶対遊ぶじゃん。」
「良いじゃん遊んでも。」
「「「「ダメでしょ。」」」」
美桜が言うと皆が突っ込む。
「ま、平日は頑張って週末はその時考えると言う事で。」
千春は平日に普通に勉強すれば良い点数を取る自信がある為軽く言う。
「かーっ!!!!これだから勉強できる人は!」
「いや、私も大丈夫と思うけど。」
「ヨリ!ヨリはこっち側じゃないの!?」
「チッチッチ、点数落ちたらあっちに行くの制限掛けられるからね、普段から勉強はしておるのだよミオどん。」
「マジか・・・。」
「私も赤点取ったらチハルの所行けなくなるからねぇ、勉強はしてるよ。」
「ヒマリも!?」
「そりゃそうでしょ、あっちに彼氏いんだから勉強するに決まってるじゃん。」
「ミオってそう言うの言われないの?」
「言われないよ?」
「それはそれで良いじゃん。」
「うんうん、マジウラヤマ。」
「チハル先生、勉強おしえてくだせぇ!」
「いいよ?」
「マ?」
「ま。」
「んじゃ今週チハルの家で毎日勉強合宿するわ。」
美桜は立ち上がり宣言する。
「待て、ミオ、それはどうなんよ。」
「ズルいぞ!うちらも行く!」
「今日帰ったらママに聞いてみよ、私も行くから!」
「え?みんな来る感じ?」
何故か今週毎日お泊りの方向で話が進み、千春は狼狽える。
「千春迷惑は掛けないから、ちゃんと言う事聞くし。」
「・・・ヨリもくんの?」
「行くでしょ。」
「マ?」
「マ。」
そしていつもの授業を受け、ルプ達が文恵と源治を送り千春達を迎えに来る頃、授業が終わった皆はダッシュで家に帰った。
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「ただいまー。」
「お帰りチハル、ルプ。」
「サフィー、今週もしかしたら・・・だけど、皆ずっと居るかも。」
「チハルの家から学園に行くの?」
「うん、来週テストでさ、ココで勉強会しようって話になったんだよ。」
「・・・勉強になるの?」
「さぁ?」
「いつから?」
「早けりゃ今日だねぇ。」
千春は呆れた感じで答えカバンをアイテムボックスに投げ込む。
「チハルさん!プレゼントの整理が終わりましたっ!」
モリアンが誕生日プレゼントを綺麗にテーブルに並べそれぞれに名前と爵位が書かれている。
「これ読めないんだけどー。」
「大丈夫です、リストにして保管してありますから。」
サリナが千春に答える。
「でも凄いねぇ、どれも高価そう。」
「高価そうじゃないですよぉ、全部高価です!」
「ですよねぇー・・・。」
テーブルに並べられた貴金属や置物、ガラス製品も結構ある、こちらでは透明度の高いガラスは高級品だ。
「これどうすんの?」
「チハル王女殿下専用宝物庫に保管されますよぉ。」
「へ?何それ怖い。」
「怖くないですよぉ、既に結構はいってますしぃ?」
モリアンはさぞ当たり前の様に答える。
「見るのが怖いわ。」
「チハルの部屋も拡張する予定ですよ。」
「へ?」
「昨日のパーティーで人が部屋に入りきれなかったでしょう?」
「まぁ・・・え?それだけの為に?」
「えぇ、国王陛下とメグ様が決めました。」
サフィーナはそう言うと部屋の間取りや詳細を話す。
「まず廊下を潰し、別の所へ廊下を移動します。」
「うっそぉん。」
「嘘言ってどうするんです、それから対面に客間の棟、パーティーの出来るホールと商談室、執務室も作られます。」
「何?執務室って。」
「仕事する場所ですね。」
「・・・私仕事するの?」
「その予定は有りませんね、勉強部屋にでもしたらどうかしら?」
「あー・・・うん、使わなさそうだけど。」
「ココでいつも勉強してるでしょう?そこの方が勉強できるのではないの?」
「うーん、騒がしいのもアレだけど静かすぎるのもなぁ。」
「私が行きますよぉ?」
「モリーは来なくて良いよ、ウルサイから。」
「えー!そんなことないですぅー!」
モリアンがブーブーと言うと千春とサフィーナは笑う。
「あ!ヨリ来た!」
「家が近いですからね。」
「荷物はビェリーが収納してくるからねぇ~。」
千春は頼子を迎え入れ異世界に戻る、そして教科書とノートを開き勉強を始める、暫くしてJK軍団が揃い、皆はテスト勉強を開始した。
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「チハルせんせー。」
「はいミオさん。」
「あきた。」
「・・・はやないか?」
「もう1時間勉強したよ!」
「まだ1時間だよ。」
「ほら、晩御飯の準備とかさ!」
「今日食堂で食べるよ?」
「・・・休憩しない?」
「ん~、休憩したい人ー。」
「「「「「「はーい!」」」」」」
「全員か!」
「こういうのはメリハリが必要なのよ千春。」
当たり前の様に頼子が言うと皆も頷く。
「ま、宿題と予習だけは終わったし、まぁいっかぁ。」
千春もほんの少し集中力が切れかけていた、フフッと笑いサフィーナにお茶を淹れてもらう。
「チハル晩御飯食堂って言ってたよね。」
「ん、何か食べたい物あった?」
「これ食べてみたんだけど。」
美桜はスマホで料理の写真を見せる。
「あ~、コレねぇ!私も食べてみたかったんだけど、1人分ってなんかめんどくさくてさー。」
千春は画像を見ながら答える。
「どれどれ~?あー!これ食べた事あるよ!」
「ヨリ食べたん?美味しかった?」
頼子が言うと大愛が問いかける。
「うん、美味しかった。」
思い出したのか思わず口を拭く頼子。
「でもこれホットプレート飯だよ?」
「それは大丈夫だよ、魔導ホットプレート作ってるから。」
頼子はアリンハンドと一緒に作ったホットプレートを影から取り出す。
「ただテフロン加工してないから油馴染ませないとマジでヤバい。」
「ただの鉄板だもんね、油塗って焼き入れたら良い感じ?」
千春もすでに乗り気で頼子に言う。
「一応テストで焼いてるから油は馴染んでるけどね。」
「材料ある?」
「え~っと・・・牛肉は魔国牛つかって、コーンとネギとバター、醤油と酒、ニンニクはあるし焼肉のタレはこの前のが大量に残ってるから・・・あるね!」
「やったぁ!チハル!これ作って!」
「おっけー、ヨリ、ホットプレート何台あんの?」
「5台あるよ。」
「5台は多いな!」
「良いじゃん、どうせサフィーちゃん達も食べるじゃん?ねぇモリーちゃん。」
頼子が言うとモリアンはブンブンと頭を縦に振る。
「ほら、ヘドバンしてる人いるし。」
「おっけー、それじゃ晩御飯作りましょうかね~♪」
「「「「「「はーい!」」」」」」
JK達は一斉にノートと教科書を閉じると厨房へ向かった。
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