海鮮料理とコンビニスイーツ!

「ヨリおねえちゃんコレ美味しい!」

「いっぱいあるからねー。」

「こんなに食べれないよぉ?」

 テーブルに並んだ料理を見てユラは言う。


「ユラちゃんこれ半分こしよ!」

「うん!」

 エビフライを切り分けるイーレン、ルペタも嬉しそうに食べている。


「ちょっと作り過ぎたね。」

「大丈夫じゃん?ほら。」

 頼子が言うと美桜はアイトネを見る、アイトネは満面の笑みで海鮮丼を食べていた。


「アイトネ様の胃袋ずるいなぁ。」

「羨ましいけどあれだけ食べたら太らない方がズルいと思うわ。」

「それな、あれだけ食べたら絶対太るわ。」

 トロロヅケ丼を食べ終わり、海鮮丼を食べつつ天ぷらを食べるアイトネ、そしてモートも同じくらい食べていた。


「ヨリ達も料理上手になったわね。」

「やっぱり千春の方が上手ですねぇ。」

 マルグリットはフライにタルタルソースを乗せてパクリと食べる。


「色々料理知ってるもんねーチハルって。」

「レシピはググればまぁなんとか私達も分かるけどね。」

 麗奈と美桜もウンウンと話す。


「このフライはラム酒と合うのぅ。」

「そうだな、コレは酒が進むな。」

「あなた達程々にしなさいよ?」

 ロイロとガゥアンの2人は厨房にあったラム酒を飲みながらフライを食べる、マリーナは呆れた顔で言う。


「メグさん今日作った料理のレシピは本当に良いの?」

「ヨリちゃん良いのよね?」

「良いですよ?秘密でもなんでも無いですから。」

「天ぷらなんて衣つけて揚げるだけだもんね。」

「フライもそうじゃん?」

「私や鰭族の者は生で食べる事も多いけれど、焼くか煮るくらいしかしないのよ、こんなに美味しく食べれるなんて。」

 料理を頬張るガゥアンを見ながら微笑むマリーナ。


「そう言えばジブラロールにもカラシバラクが届くようになったわね。」

 ふと思い出すように言うマルグリット。


「そうそう、それも千春がこっちで作ったんですよね。」

「らしいわね、よく思いつくわね。」

「あっちで普通に売ってる物ですからねぇ~。」

「そうそう、厨房にも有るわ、是非持って行って頂戴。」

「良いんですか?」

「勿論よ、言えば幾らでも準備出来るわよ。」

 マリーナが言うと、料理人が大きな樽を幾つも持ってくる。


「・・・もしかしてコレ全部ですか?」

「えぇ!」

 頼子は樽をのぞき込むと、中には大量の魚の卵、辛子明太子が入っていた。


「うぉっすっごい量。」

「いや、コレ消費無理じゃん?」

「うん、一生分有るわ。」

「毎日明太パスタだなこりゃ。」

 頼子、美桜、麗奈、日葵は樽をのぞき込みながら呟く。


「必要ならまだ準備出来るわよ?」

「いいぇ!十分です!っていうか1樽でも多いです!」

「そう?無くなったらいつでも言ってね、準備するわよ。」

「あ・・・ありがとうございます。」

 マリーナにお礼を言うと、頼子は1樽蓋を閉め影に収納した、そして食事が終わり他にもお土産にと、大量の魚介類を収納する頼子と麗奈。


「千春帰って来るのいつだっけ。」

「明日って聞いてるけど。」

 麗奈が聞くと、頼子が答える。


「腐らないよね?」

「帰ったらメグ様に全部凍らせてもらおう。」

「アルデアちゃんに保管してもらったら?」

「その手があったか!ナイスミオ!」

「流石にこの量は収納袋には入らないもんねぇ。」

 頼子達はお土産と樽を収納し、テーブルに戻る。


「ヒマリあっちでも食べれるにゃー?」

「食べれるよミタマ、嬉しい?」

「嬉しいにゃぁ!」

 ミタマは刺身をハグハグと食べながら答える。


『ミオちゃんデザート食べましょ♪』

「デザートあんの?」

「うん、さっき買い出し行ったとき買ったよ、さっきの袋に入ってたはずだけど。」

 頼子は影に入れた荷物を思い出しながら袋を取り出す。


「これか!」

「それ!」

 中にはコンビニスイーツが入っていた。


「お皿とフォークいるね。」

「取ってきます!」

 モリアンはそう言うと、ラルカと一緒に厨房に行きカラトリーケースに入れたフォークやお皿を持ってくる。


「モリーちゃんお皿並べてー。」

「了解でっす!」

 コンビニケーキやシュークリーム、エクレア、プリンと色々取り出し並べて行く。


「ユラちゃん、レンちゃん、ルペタちゃんどれがいい?」

「ユラこれ!ぷりん!」

「わたしもそれにします!」

「るぺたもそれにするー!」

 「はーいおこちゃま達はプリンとスプーンね。」


「アイトネ様どれにします?」

『残ったの頂戴♪』

「・・・めっちゃ残りそうですけど。」

 アイトネは笑顔で返事を返す。


「マジですか?」

「ほら、アイトネ様の胃袋底なしだから。」

「そうだろうけど・・・まぁ良いか。」

 それぞれにデザートを渡すと、モリアン達にも振る舞う。


「はい、モリーちゃん、ラルカちゃん。」

「有難うございます!」

「いただきますぅ!」

「エリーナさん、アルベルさんもどうぞー。」

「申し訳ございません。」

「有難うございます。」

 コンビニケーキの容器が開けれず手伝えなかったマルグリットの侍女2人は申し訳なさそうに受け取る。


「気にしなくて良いですよ~♪」

「まぁこっちの人に開け方わかんないよね。」

「いや、モリーちゃんとラルカちゃんは開けれる。」

「サフィーちゃんも開けれるね。」

 モリアンとラルカはウンウンと頷きながらスイーツを配っている。


「それじゃ改めて頂きます!」

「「「「「「「「いただきます。」」」」」」」」

 当たり前のようにスイーツを食べるジブラロールの面々、マリーナ女王とガゥアンはスイーツを口に入れ動きが止まる。


「美味しいわ!!!」

「コレは美味い、ロイロ、これはジブラロールに行けば食べれるのか?」

「そうじゃなぁ、ケーキやプリンは食べれるのぅ。」

「それは本当なの?ロイロさん。」

「あぁ、市井でも食べれるのぅ、王国が経営しとるスイーツ屋に行けばいつでも食べれるのぅ、酒がないから儂は行かないがな。」

「そう・・・ジブラロールは陸路が遠いわね。」

「マリーナ、ハース領でも食べれるわよ?」

「なんですって!?」

「でも今ハース領の海は寒いわよ?」

「ガゥアン、あなた飛べるわよね?」

「・・・ハースまで飛ぶのは少しキツイな。」

「少しって事は飛べるんでしょう?」

「・・・飛べる。」

 ニッコリ微笑みながら目がマジなマリーナに詰められ言葉に詰まるガゥアン。


「儂と違って羽が無いからのぅ、魔力だけで飛ぶにはちと遠くないか?」

「気合よ気合、ガゥアンよろしくね。」

「レナ、アレあげたら?」

「ん?アレ?」

「ほら、飛行の魔石。」

「あ~~~~~。」

 麗奈は収納ポシェットから魔石を取り出す。


「はい、ガゥアンさん、これ重力遮断できる魔石です。」

「ほう、魔道具にしたのか、凄いな。」

「へっへー、それあげます。」

「貰って良いのか?」

「はい、明太子いっぱい貰いましたからね。」

「ありがとう、助かった。」

 ガゥアンは心底ホッとした顔でお礼を言う。


『さて、それじゃ帰る?』

「そうですねー、魚でスイーツ作れませんし今あるのは食べきりましたから。」

「ヨリ、アレ作れるじゃん。」

「アレ?」

「うん、イワシパフェ。」

「・・・誰が食べるのよあんな物。」

「吾輩食べるにゃー!」

「・・・よし、帰ったら作ってあげる、絶対食べなさいよ。」

 日葵はミタマに言う、そして帰る準備が終わるとマルグリットがマリーナに挨拶を交わす。


「それじゃお邪魔したわね。」

「そんな、こちらこそ御馳走になったわ、ありがとう、ハース領にお邪魔させてもらうわね。」

「えぇ、ハースの方には私からも言っておくから、遠慮なく来て頂戴。」

『それじゃ帰るわよ~♪』

「はーい!お願いしまーす!」

 アイトネは手を振り、海鮮食事&コンビニスイーツ食事会は終わった。






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