第2話◆私の望みのために、強敵と向き合いますわ
会食が終わり、機嫌のいい兄デュークは父からもらった新しい剣を嬉しそうに持って自室に戻っていきました。第一夫人のマーガレット様は私を探しているようですが、目の前で気配を消して存在する私が見つけられずに、使用人に私を探し出して連れてくるように言って、下がっていきました。それに倣うように第二夫人のカトリーヌ様も母ミランダも自室に戻っていき、私はヴァン様と共に騎士団の方に戻ろうとしている父に突撃していきました。
「お父さま!お兄さまだけ何かいただいてずるいですわ。私もふわふわのくまさんのぬいぐるみが欲しいです」
私は父の進行方向に飛び出していき、行く手を遮りました。そして、仁王立ちして子供のダダのような理由でぬいぐるみが欲しいと言ったのです。
「はぁ、リラ。あれはデュークの従騎士になった祝の品だ。それにどれだけぬいぐるみがあれば気が済むんだ?もう必要ないぐらいにあるだろう?」
その言葉にカチンときました!ぬいぐるみはあればあるほどいいのです!ふわふわもふもふを堪能するひと時が幸せな時間なのです。
「では、お父様。どれだけ剣を集めれば気が済むのですか?倉庫の中から既に溢れていますよね」
言い返してあげましたわ。私のぬいぐるみはまだ部屋から溢れてはいませんもの。
「それに、そろそろいい加減に執事クロードの言うことを聞いて、書類にサインをしたほうがいいのではないのですか?お父様の机の上に山積みになっていましてよ?」
私は父が言い返す前に畳み込むように、苦手にしている領地から上がってきているお父様のサインが必要な書類を見るように言いました。私のその言葉にお父様は無言のまま私の横を通り過ぎようとしましたが、太い腕を小さな手で掴んで引き止めました。簡単に振り解けるような小さな手です。しかし、父は振りほどくことはありません。いいえ、振りほどけないのです。チート級のリラの力を舐めてもらっては困りますわ。
そして、私は父の背後にいるヴァン様に微笑みます。私と父の言い合いに口元を緩めているヴァン様にです。ああ!レアです。とてもレアですわ!!
「ダヴィリーエ様。申し訳ございませんが、父には仕事をしてもらいますので、お見送りは執事クロードがいたしますわ」
そう言って、私は父の斜め後ろでキラキラした目を私に向けている執事クロードにヴァン様をお見送りするように視線を向けます。
すると、瞬時にいつものキリリとした執事の表情に戻り、ヴァン様に一礼して、玄関ホールの方に足を進め、ヴァン様は私に掴まれ動けない父に一言二言声を交わし、シュテルクス邸を後にしました。
はぁ。今日はとても素敵な一日でした。いえ、まだ父との話し合いが残っています。
「さぁ、お父様。お父様の執務室に向かいましょう」
「リラ、お前その力は···」
お父様がいらないことを言わないよう、言葉を遮るように言葉を紡ぎます。
「まぁまぁまぁ、お父さま。リラは欲しいものがいっぱいあるのです。だから、話し合いをしましょう」
話し合い。いいえ、それは私の要望をお父様に聞いてもらうための場なのです。
父と手を繋いで、足取りが重い父を歩くように促し、執務室に向かいます。扉の前に立った父は中々扉の取っ手に手をかけようとしません。父の執務室ですのに、入るのに何を躊躇することがあるのでしょう。
「お父さま。開けてくださいな」
私がお願いしても開けてくれそうにありません。
「開けてくださならいのなら、一秒ごとに倉庫の外に出ている邪魔な剣を一本一本捨てて差し上げますわ。いーっち」
『ガッチャ』
お父様の大切な剣をモノ質にすると、速攻開けてくれましたわ。でも、惜しかったですわ。マーガレット様もあの見苦しい剣をどうにかできないかと愚痴っているのを小耳に挟んでしまいましたの。あの溢れている剣の山を片付けることができれば、母も肩身の狭い思いをしなくてもいいと思いましたのに。
そう、母はこの国で一番豪商であるマールメイラ商会の長女なのですわ。母の父親···私にとってはお祖父様が父に貢いたものだったのです。父の剣の収集癖は有名らしいです。
「それで、リラは何を話したいのだね」
父は長椅子に座り、私が掴んでいた腕をさすりながら、向かい側にいる私に話しかけてきました。
「それは勿論。ヴァンフィーネル・ダヴィリーエ様のお嫁さんになりたいという話ですわ」
「リラ。お前はまだ5歳だ。そして、ヴァンフィーネルは20歳。お前からしたら、おじさんと呼ばれる歳だろう?それになぜヴァンフィーネルなんだ?この前マーガレットに連れられて、第二王子のお茶会に行ったのだろう?フェルグラント殿下はどうなんだ?」
確かに第二王子のフェルグラント殿下のお茶会に行きましたけど、彼には全く萌えを感じることはありませんでした。8歳の王子様はただのやんちゃ坊主でしたもの、私の萌えセンサーに引っかかることはありませんでした。
「私にはフェルグラント殿下に対して魅力は全く感じませんでした」
「ではヴァンフィーネルは何故だ?」
それはもう"ひとめぼれ"それ以外の何物でもありませんわ。
「それはもう、私の心を撃ち抜かれたからです。ひとめぼれですわ。それ以外に何があるのでしょう?お互いを知っていくのはこれからではありませんか。私が子供だからダメとか言わないでくださいね。貴族で15歳差なんて許容範囲ではないですか。11年経てば私は16歳です。結婚できますわ。ダヴィリーエ様が30歳になるとか理由にはなりませんわ。今のお父様と同じ歳ではありませんか。カトリーヌ様が第二子を身ごもっていらっしゃるのですから、歳は問題になりませんわよ」
私とヴァン様の婚姻に否定すべきところはないと捲し立てるように言葉にしました。
「ん?カトリーヌが?」
え?反応するところがそこですか?もしかして、父はカトリーヌ様が第2子を身ごもっていることは知らないと?
「はぁ。リラシエンシア、いつかは話そうと思ってはいたが、お前の婚約者は第二王子と決まっているんだ」
なんですって!!
「そして、俺の子はリラシエンシア。お前ただ一人だ」
衝撃的な事実が発覚しました。これは国を裏切りたくなる気持ちもわかります。全然萌えない第二王子の嫁だなんて!!
そして、お父様の実子が私だけとは問題過ぎます。
「お父様。私この国を滅ぼしてよろしいでしょうか?」
「そこまでのことか?」
真剣に言う私に対して、呆れたような声で尋ねる父。ええ、そこまでのことですわ。
「一つ、面白い話をいたしましょう。その物語の題名は『戦慄の慟哭』。何をしても滅びを迎える国の物語ですわ」
そして、私はこの国の未来の話をした。何度やり直しても滅びを迎えてしまう国の話。一人の少女の裏切りによって全てが覆されてしまう滅びの話を。
「裏切った者の名はリラシエンシア・シュテルクス。この私。いえ、未来の私のことですわ。ですから、私は剣を持つのを避けました。王族と関わりたくないため、第二王子のお茶会に行った以外は逃げまくっていました。ですのに、私の婚約者が内定していたなんてあんまりですわ。この国を捨てて隣国に協力した気持ちもわかりますわ。ねぇ、お父様。私を殺すのであれば、剣を持ったことのない今がチャンスですわよ」
私の話を聞いた父は頭を抱えていました。私と同じ雪のような白い髪。そして、血のように真っ赤に染まった目を困惑したようにオロオロさせています。
そして、大きくため息を吐き、私を赤い瞳で捉えました。
「リラ。お前は英雄シュテルクスの血が強く出てしまったのだな。時々我がシュテルクス侯爵家には英雄の血が強く出てしまう者がいる。だから王族は我々を監視下に置こうとしているのだ。味方になれば一騎当千の働きをするが、敵となれば一人でも国を滅ぼす力があるのが我々シュテルクスの力だ。リラ、既にお前はその英雄の域に達しているのだろう?」
「まぁ、お父様。私は剣を持ったこともないのですのよ?英雄の域にあると思っていらっしゃるのですか?」
私はふふふと笑いながら父の言葉の真意を問うてみます。5歳という身でありながら、英雄などあり得るのでしょうかと。
「ああ、その通りだ。先程腕を掴まれた時に感じた底しれぬ強者の力。それが、英雄たる証拠だ」
「ふふふ、お父様。違いますわ。英雄だなんて····ああ、でも英雄と化け物は言葉が違いますが、本質は同じだと思っていましてよ」
同じ大量殺戮を一つとっても敵側から見れば、脅威なる殺人者ですが、味方側から見れば英雄と持て囃される。でもどちらも大量殺戮者であることには変わりませんわ。
「お前はお前自身が化け物だと言いたいのか?」
「ええ、リラシエンシア・シュテルクスは化け物ですわ。ですから、ダヴィリーエ様と結婚できるのでしたら、侯爵令嬢の皮を被った化け物になって差し上げますわ」
「で、そこに戻るのか。リラ、お前は正にシュテルクスだ。物に固執し、人に固執し、それによって自我を保とうとする
は?ドドド···ドラゴン?いいえ、ドラゴニュートですって!また新たな情報が出てきましたわ。私は手のひらを父に掲げます。
「ちょっと待ってくださいませ。あまりに情報量が多くて困惑しておりますわ。物語にそのような情報はありませんでしたわ」
しかし、納得できることでもあります。人ならざる者であるのなら、化け物と言っていいでしょう。
「英雄シュテルクスは
「そうだ」
「我々はその
「そうだ」
「物に固執し、人に固執することで、人であろうとしている化け物でしょうか?」
「····そうだ」
その間はなんでしょうか?
「その
「リラ。お前の言う。国を滅ぼす化け物に成るだろう」
はぁ。これで繋がりました。恐らくゲームでは途中までは王女メリアングレイスの護衛だった。けれど、突如として国に敵対する裏切り者になってしまったリラシエンシア。リラシエンシアは人として保つための何かを失ってしまったのでしょう。彼女にとって大切なモノは何だったのでしょう。
まぁ、私にとって固執する者は言わずもがな。ヴァン様ですわ。固執する物はぬいぐるみでしょうね。
ん?ならば父はどうなのでしょう?
「お父様。お父様の固執する物は倉庫から溢れている剣のコレクションだとわかるのですが、固執している人は誰ですか?」
「それはリラ、お前の母親のミランダに決まっているだろう?」
····ん?これはもしかして今までの話を総合すると···。父には国から与えられた3人の妻がいると思っておりましたけど、父が妻にと望んだのが豪商ではあるものの平民の母ミランダで、国からはマーガレット様とカトリーヌ様だった。
「お母様がマーガレット様とカトリーヌ様に虐められているのは、お父様の所為だったのですね」
よく、マーガレット様とカトリーヌ様に平民の分際でと言われ、酷いときはムチで打たれておりますもの。てっきり王族からマーガレット様が、辺境の領地からカトリーヌ様が、そしてこの国で一番お金を動かしている豪商から母が父に嫁いで来たものばかりと思っておりました。国が父をこの国に縛り付けるための妻だと思っておりましたら、まさかの母ミランダ一択だったとは。それはマーガレット様もカトリーヌ様もよく思わないでしょう。しかし、身分と言うものを出されてしまえば、母は逆らうことはできません。ですから、そこは父が母を庇うべきか、若しくは母にある程度采配する権利を渡すべきでした。
「ミランダが虐められているとは、どういうことだ?」
地獄の底から響いて来るような底知れぬ声が聞こえてきました。その声の主に視線を向けると、赤い瞳が炎のように揺らめき、縦に長くなった瞳孔が私を捉えていました。
「まぁ、お父様。そのままの意味ですわ。身分がないお母様だけをお父様が優遇すれば必然的なこと。しかし、お母様には御自分の身を守る盾とすべきものがないのです。例えばお母様が第一夫人だったら?例えばお母様を屋敷の女主だったら?例えば私をシュテルクス家の跡取りに指名しておけば、少しは使用人たちの行動は違っていたかもしれませんわね」
使用人たちは見て見ぬふりとまでは言いませんが、マーガレット様やカトリーヌ様の前で母を庇うような真似は決してしません。彼らが動くのはいつもマーガレット様やカトリーヌ様が去っていったあとですもの。別にそのことでは責めたりしませんわ。なぜなら、この屋敷内で一番身分が高いのはマーガレット様なのですから。そして、この屋敷の女主人もマーガレット様です。マーガレット様の意に背く行動をする使用人は罰せられますもの。
「勘違いなさらないでくださいね。このことに関して一番悪いのは家族というモノから逃げていたお父様なのですから」
私は一番悪いのは父だと言い切りました。3日に一度は屋敷に戻ってくるものの家族で一緒に食事をとる以外姿を見せない父。執務室に籠もっているかと思いきや、執事クロードに書類のサインを求められ足早に屋敷を去っていく父。
いつも何をしに戻って来ているのかと思っていましたが、この流れだと母に会いに戻ってきていたようですね。
それは父が去っていった後にマーガレット様とカトリーヌ様に母が呼び出されていたわけです。
「ミランダを妻とするために、あの傲慢な女と気味が悪いほどの猫撫で声で言い寄ってくる女を迎え入れなければならなかった俺が悪いと言うのか!」
「ええ、そうです」
私がそう答えると、怒りを顕にした父が剣を抜き、私に向けて突きつけてきました。しかし、私は切っ先を親指と人差指で摘み、剣の動きを止めます。5歳の幼女が騎士団長である父の剣の突きを素手で受け止めたのです。
「お父様の前でのお母様はどのような人でしょうか?」
私の質問に父は答えず剣先と私の指を凝視しております。だから言ったではないですか、私は化け物だと。
「お父様の前でのお母様はどのような感じでしょうか?」
もう一度お父様に聞いてみます。
すると錆びついたブリキのおもちゃのようにギシギシと顔を上げ、私を怒りの炎が消えた瞳で捉えます。
「あ、ああ····笑顔の美しい太陽の様な人だ」
私は剣先を手放しニコリと笑います。
「お父様、それは誰のことをおっしゃっておられるのですか?私のお母様はマーガレット様とカトリーヌ様のご機嫌を伺うように、いつもビクビクして愛想笑いを浮かべ、時々情緒不安定になって、泣いてモノに当たって私にお前が生まれてくるから悪いのだと言う人です。お父様の目は何を見ていらっしゃるのでしょうか?己が見たいものしか見えていないのでしょうか?」
母の中ではきっと唯一父の色を受け継いて生まれてきた私がいる所為で、マーガレット様とカトリーヌ様に強く当たられているのだと思っているのでしょう。まさか、父から唯一愛されているからだと知りもしないのでしょう。
マーガレット様とカトリーヌ様の貴族というプライドがそれを口にすることを許さず、父では無い男との間に子を作り、父が何も言わないことをいいことに、シュテルクス家の子として存在させることで、貴族の血を守るという自分勝手な考えを展開させているのでしょう。そこに何も意味がないと知りながら。
「ああ、マーガレット様とカトリーヌ様にそのことについて怒るのは八つ当たりと同じですから、やめてくださいね」
再び父の瞳に怒りの炎が灯ったところ、私はその怒りを否定します。
「それは家族というものから逃げたお父様が原因ですから、怒りを向けるのはお父様自身にしてください。お父様が行うべきことはお母様に謝ることです。そして、お母様を思うのであれば、離縁して実家に帰す···」
「離縁はしない」
父はそうはっきりと答えました。まぁ、離縁はしないとは思っておりますよ。それが父を人として繋ぎ止める執着というものですから。
「これからお父様が取れる選択肢の話です。私は離縁しろとは言っておりません。このままの状況にお母様を置いておくと、お母様の心が壊れてしまうでしょうから、離縁は選択肢の一つだと思ってください」
納得してくれたかどうかはわかりませんが、話を続けます。
「離縁ができないのであれば、マーガレット様とカトリーヌ様の不貞を理由に離縁を迫るかということになりますが、貴族にとって愛人は常識らしいので、それも難しいでしょう。カトリーヌ様ぐらいなら、手切れ金を渡すから愛人と立ち去れと言えば、離縁に応じてくれそうですが、マーガレット様は国王陛下の妹君としてのプライドがありますから、難しいでしょう」
「お前はマーガレットとカトリーヌの愛人が誰か知っているのか?」
あら?これは周知の事実だと思っていたのですが、父は本当に知らないようです。本当に家族というものに興味が無い人なのでしょう。
「カルロディアン叔父様ですわ」
このシュテルクス邸に出入りしておかしくない人物であり、父の5歳年下で火遊びに興味津々な25歳の若者です。普段王城に勤める文官ですが、時々思い出したかのように実家であるシュテルクス邸に戻ってくるのです。そして、マーガレット様の居住区画か、若しくはカトリーヌ様の居住区画に消えていくのです。叔父が父の妻たちの愛人だということは、この屋敷に住んでいる者なら誰しも知っていることです。
因みに叔父は私の萌えセンサーには全く引っかかりません。
「カルロディアンだと····あれもシュテルクスの血は一滴も入ってはいないのにか?」
父は呆れたように言いました。今日の父の話からして、そうだろうという考えに至りました。なぜなら、叔父は金髪碧眼の色をまとっているのですから。まさか、シュテルクスの血を持つ者は白髪赤目になるとは私も含め、父以外が知らなかったという事実にも驚愕です。
この分だと、私が生まれる前に無くなったお祖父様も愛する人は一人だったのでしょう。
「と言うことですので、お父様。マーガレット様にはデュークお兄様の頑張り次第で、第3騎士団長の地位を譲ることをお約束して領地の改革でもお願いすればよろしいのではないでしょうか?」
「デュークにそこまでの素質はない。際立つ才も無ければ、努力しても直ぐに限界点に到達する。あれに騎士団長は務まらん」
そんなこと、この私でもわかっていることですわ。しかし、兄デュークには頑張ってもらわないとダメなのです。
「お父様。『頑張り次第』でと言ったではないですか。それに、デュークお兄様にはダヴィリーエ様に私が近づくための踏み台になってもらわないと、私がダヴィリーエ様に近づくことすら叶わないですよね」
「お前のそういうところが、正にシュテルクスだな。愛する者以外はどうなろうといいという考え、
そう言って、お父様は立ち上がって部屋を出ていこうとされました。しかし、私の話はまだ終わっておりません!
「お父様!私の話はまだ続きますのよ!」
「ミランダに会って話してくる」
「お話が終わったら絶対に戻って来てくださいね!私の話はまだまだありますから!」
父は苦笑いを浮かべ扉の向こうに消えて行ってしまいました。私は仕方がないとお父様の机の上に山のように積み上がった書類の仕分けでもしながら、待とうと思い立ち上がりました。
結論から言いましょう。父は執務室には戻ってきませんでした。
許しません!
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