第153話――けじめ


高倉たかくら刑事!」


 署の門を出て少し離れた路肩に相川あいかわは車を停め、窓を開けて呼びかけた。

 歩道を歩いていた高倉は、真横に止まった車に驚き、顔を向けた。


 彼は聞こえるように、声を上げて言った。


「どんな顔でも関係ない! ケジメは、ちゃんとつけないとだめだ!」


 彼女は唖然としたまま、彼の顔を見つめているだけだ。

 そんな高倉に彼は更に言った。


「乗れ! 俺も九十九刑事の実家へ行く!」

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