こんばんは、肉級さん。
肉級さんの作品は前々から触れてみたいと思っておりましたが、今作はホラーということで、どんな作品かと楽しみにしていました。手に取ってみれば、緻密な伏線や、テーマの深さなど、かなりレベルの高いホラーで震えました。ホラーでよくありがちなのが、討伐パートでファンタジーになってしまうことですが、そうなってしまわずに、終始恐怖を与え続けられたのも流石だなと感じました!
ありがとうございました!
(どちらのエンディングも好きなのですが、個人的には二つ目の方が好みです。)
作者からの返信
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました! また、過分な評価をいただき、身に余る光栄です。
ミステリ×ホラーは一応、私の主戦場となっております。次回作もお楽しみいただけるよう、精進して参ります。
また、ご縁がありましたらどこかでお会いしましょう!
恐ろしかった……しかし止まりませんでした。
深夜なのにラストまで読んじゃいました。
予想だにしなかった驚きの事実が次々と明らかになりました。
まさか冒頭に出てきた「変態の元カレ」がキーパーソンだったとは! たわいない女子トークと見せかけて、大事な伏線だったんですね! しかも、血の繋がった兄……。てっきり、旅館の女将さんあたりが出てくるのかと思っていましたが、見事に良い方に裏切られて清々しい気分です。
長編はハッピーエンドが良いとかよく言われますが、この物語の締めくくりは、このエピローグあってこそ最高だと思います。瑠璃に流れる狂人の血が覚醒したんでしょうか。それとも……。
考察のし甲斐があって楽しいです。歴史は繰り返す、みたいな、未来永劫決して逃れられない怪物に囚われているような、底知れぬ恐ろしさを感じます。
個人的には、槙島の「狂人ならではの苦しみ」の吐露を、智と悲哀をもって描き出していらっしゃったのがすごく好きでした。槙島には全く共感できないけれど、抱えているドス黒いものは理解はできる。何と言うか、理想的なラスボスでしたね。
この物語の「恐怖」には、2種類あったように思います。
1つは、物語の中に流れる恐怖です。怪異への恐怖、そして狂人への恐怖です。『開花 その十』に出てきたお言葉をお借りすると、この物語自体が「結界」のようなもので、1つめの恐怖は私たちの生活圏を脅かしません。
もう1つは、メタ的な恐怖です。人間の「記憶」というものがいかに曖昧であるか、暗に問いかけられているように感じました。もしかしたら自分も、何らかのキッカケで記憶を塗り替えられ、非日常に支配されていくかもしれない。そんな恐怖が物語を飛び出し、つまり「結界」を破り、とても身近に迫ってきました。こちらの方が、実は滅茶苦茶怖いのです。魂を揺るがす恐怖です。こんなの書けるのは、ネット小説界では今のところ肉級さん以外に存じ上げません。
深夜に熱く語ってしまいました。
うるさくてすみません。
アホほど興奮してしまいましたが、それだけこの物語を愛していることが伝わったらといいなと願います。
最後になりますが、とても心を動かされました。素晴らしい物語をありがとうございました!
作者からの返信
釣舟草さま
なんと情熱的な感想でしょう!
私がいただいた感想の中で間違いなく、最も熱烈なお褒めの言葉です。
本当に身に余る光栄でございます。心より御礼申し上げます。
釣舟草さまのご考察のとおり、本作は単なる怪異譚ではなく、人間の「認識」(記憶と言い換えても良いかもしれません)をテーマにした物語です。
結界を隔てた先、異界の恐怖を描くのではなく、己の内側に誰しもが持っている「恐怖心」そのものが持つ恐ろしさ、危うさというもの描きたいと思ったのです。その点を感じ取っていただき、作者冥利に尽きる…この言葉がまさに相応しい、そんな感想でございました。
重ねて御礼もうしあげます。
これからも細々と執筆を続けていきますゆえ、お時間ございましたら、お読みいただけると幸甚です。