第10話 今日は雨

雨も次第に強くなってきた。


大雨の中仲原のコートの中で2人は泣き続けた。


すると暗い奥の道から刀を引き摺りながらこちらへ向かってくるコーの姿があった。


「ま、まずい·····」

と仲原は冷や汗をかいた。


「おい!束男!藤本!お前らこいつらを下野の元へ送ってやれ!!」

と案内所へ向けて叫ぶと黒スーツをきて背中に2本の刀をからってタバコを吸っている男(束男)と黒スーツで顎髭があり七三分けの男(藤本)が大雨の中やって来た。

「あーあタバコの火消えちった·····」


「束男·····お前タバコいい加減やめろ·····」


と藤本がニコチン中毒者に向けて注意を施していると


「おい2人ともこいつらを守って下野の所へ送れ」


と言い 2人は2人を受け取った。


「仲原さんは?」

と葵が聞くと


「あの人なら大丈夫·····」

と藤本が優しく言った。


コーが刀を大きく振りかぶり斬りかかってくると仲原は軽々と避け仲原は腰から対幽霊リボルバーを取り出しコーに向けて四発詰め込ませた。


「ゴ·····」

と言いコーは倒れた。


その後コーは頭から倒れると仲原はリボルバーをリロードしトドメを刺そうとすると後ろからドーム並の大きさの輪入道と言う大きな顔の周りに燃えている車輪がついている妖怪が出てきた。


「な、なんだありゃぁ·····」


仲原が驚いているとコーが逃げてしまった。


「しまったッ!」


と言い追いかけようとすると仲原は約20人の琵琶を引いているろくろ首に囲まれていた。


「糞·····」

すると仲原はリボルバーを乱射し始めた。


一方葵らは藤本が運転する車で橋を渡りながら輪入道を見ていた。


「なんであいつは雨で火が消えねぇんだ」


と束男がタバコに火をつけながら言う。


「霊界の炎なんだろうな·····」


藤本が冷静に言う。


「仲原さん大丈夫かな·····」

とマナが心配そうに言う。


「安心しろ、あの人最強だからな」

と束男が手を組んでいると車の上になにかが乗る音がした。


「おいおいおいおい。·····まじかよ。」

と言うと車の屋根から刃が飛び出してきて束男の肩を突き刺した。


「ぐぅうお?!?」


束男はタバコを血と共に吐いた。


「おい大丈夫か!?」

と心配そうに藤本が運転すると葵とマナは震えて抱き合っていた。


「糞ォお·····」

束男が言うと束男は煙草を咥え刀を二本抜き恨みのように連続で刀を上に向かって刺し続けた。


すると次は束男の頭に刃が突き刺さった。


「ガッ」これが束男の遺言だった。


「おいマジかッ·····」


と言っていると車は煽り運転の様になり最終的に橋の端に激突して藤本はハンドルにぶつけて気絶した。その衝撃でコーは振り落とされ下の海に刀と共に落下して行った。


〜一方仲原さんは〜


「ふぅーっ」

と言い無傷でろくろ首集団を薙ぎ払った。


「仲原さん。私たちも手伝いましょうか?」


そのに来たのはあの黒服男女コンビだった。


「おぉお前ら。じゃああの輪入道をどうにかしないとな·····」


「あれはどうするんですかぁ?」

と黒服男がヘラヘラしながら言う


「刀はあるか?」


と仲原が黒服に聞くと黒服男が服の中から2本の30cm程の刀を手渡した。


「助かる·····今日は帰っていいぞ·····」


と言うと

仲原は音速のスピードで輪入道の鼻の穴に入って仲原は目を真っ赤にして皮膚を切り刻み始めた。


「グワァァァァァァァ!!?」

と輪入道は唸り出し山に落下した。


それでも仲原は切り続け最終的には顔の原型を留めないほどに斬り続け真っ赤な肉顔に車輪が着いた邪魔な物と化した。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る