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早朝の冷えた空気の中、水と砂糖を混ぜてから粉に挽いた寒天を入れる。そのまま置いておくと、表面がつややかに固まっている。
「なんだァ、錦玉羹かい? それにしては色がついてるじゃないか」
「くちなしの実だよ」
包丁で切り分け、ひとつをつまみあげて朝陽にかざす。金色に光り輝くお菓子。オレが作りたかった、琥珀だ。
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※綺想編纂館 朧(@Fictionarys)様主催の小説企画「文披31題」参加作品です。
Day 5:琥珀糖
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